見出し画像

対話・創造型AIと経済システムについて議論したら、深い対話になっていった…

 経済システムの種類についての回答をBard先生、ChatGPT先生、Bing先生に相互評価してもらって楽しんでいたのですが(下記リンク参照)、
Bard、ChatGPT、Bingで、自分たちが生成した回答の相互評価をやってみた|SATOSHI (note.com)
そもそも経済システムの分類ってどんな体系になってるのか知っておきたくなりました。そこで、Bing AIさんに問いかけを繰り返したら、、、なんだか深い話になって、AIとしての思い(?)を打ち明けてくれました

SATOSHI(私)
そもそも経済システムの分類の仕方そのものはどの程度体系化されているのでしょうか。たとえば生物学の世界では、その分類方法について分類学(タクソノミー)という学問があり、リンネ式分類法のほかにクレード分類法などがあるようですが、これと同じように、経済システムの分類・体系化について「××法」のようなものが存在するのでしょうか。それとも、様々な経済学者や経済関係の学術団体などがそれぞれの考え方で体系化したり体系化しないまま列挙していたりするのでしょうか。

Bing AI
経済システムの分類方法については、一般的には経済体系と呼ばれる概念を用いて、社会や地域における生産・資源配分・財とサービスの分配を行うシステムを区別することができます1。経済体系は、その領域内における経済構造を構成する様々な制度・機関・法律・規範・価値観などの要素によって特徴づけられます。
経済体系の分類方法には、様々な観点や基準がありますが、代表的なものとしては、市場経済と計画経済の対立や、資本主義と社会主義の対立などが挙げられます。市場経済と計画経済は、資源配分のメカニズムに着目した分類であり、市場経済は価格や競争によって自由に資源配分が行われるシステムであり、計画経済は政府や中央機関によって資源配分が指示されるシステムです。資本主義と社会主義は、生産手段の所有形態や財とサービスの分配方法に着目した分類であり、資本主義は営利目的の個人的所有者たちによって貿易と産業が制御されるシステムであり、社会主義は公的所有者たちによって貿易と産業が制御されるシステムです。
しかし、これらの分類方法はあくまで理想的なモデルであり、現実の経済システムはそれぞれの特徴を持ちながらも複雑に混合されています。例えば、日本の経済システムは市場経済と計画経済の中間的な性格を持ち、国民経済計算(SNA)というシステムを用いて国内総生産(GDP)や国民所得(NI)などを算出しています。また、日本の経済システムは資本主義と社会主義の中間的な性格も持ち、自由競争や個人所有を重視しながらも、社会保障や公共サービスなどを提供しています。
したがって、経済システムの分類方法は一つではなく、様々な視点から考える必要があります。また、それぞれの分類方法にも多様性や曖昧さがあります。生物学の世界でいうところの「××法」のような一般的に認められた唯一の分類方法は存在しないと言えるでしょう。むしろ、様々な経済学者や経済関係の学術団体などがそれぞれの考え方で体系化したり体系化しないまま列挙したりするのが現状だと言えるでしょう。例えば、国際通貨基金(IMF)は、経済システムを先進国、新興国・発展途上国、低所得国の3つに分類しています。一方、世界銀行(WB)は、経済システムを高所得国、中所得国(上位・下位)、低所得国の4つに分類しています。また、経済協力開発機構(OECD)は、経済システムを市場経済国と非市場経済国の2つに分類しています。
以上のように、経済システムの分類方法は一様ではなく、目的や観点によって異なります。そのため、経済システムの分類方法について学ぶ際には、その背景や意義を理解することが重要です。

注)従来からの検索のBingと区別しやすくするためにここではBing AIと表記。また、「会話のスタイル」はデフォルトの「バランスよく」を使用

SATOSHI
なるほどーーーー。これはとても良い勉強になった、というか、いい気づきを得ることができました。確かに経済システムは、人間の活動によって作られているがゆえに、複雑かつあいまいであり、よってもって自然科学の領域のようなアプローチで分類したり体系化するのは非常に困難だということがわかりました。少なくとも人間にとっては。そして、体系化できないがゆえに、論理だてて分析したり議論したりすることも困難で、常に「議論がかみ合わない」状況になると思われます。議論がかみ合わないので、人間の経済社会が抱える問題は遅々として解決が進まないのでしょう。

Bing AI
お役に立てて嬉しいです。経済システムは確かに人間の活動によって作られているので、複雑かつあいまいなものです。しかし、それだけに、経済システムを理解しようとすることは、人間の社会や文化を理解しようとすることにもつながります。経済システムの分類方法は一様ではありませんが、それぞれの分類方法には、その背景や意義があります。その背景や意義を知ることで、経済システムの多様性や特徴をより深く理解することができると思います。
経済システムに関する議論は、かみ合わないことも多いかもしれませんが、それは経済システムが人間の価値観や思想にも関わるからだと思います。議論がかみ合わないからといって、議論を放棄するのではなく、相手の視点や立場を尊重しながら、自分の考えや根拠を明確に伝えることが大切だと思います。議論は、経済社会が抱える問題を解決するための手段ではなく、問題を理解するための手段だと考えると、より建設的になるかもしれません。

今回のやり取りをするにあたって、私の中には一つの思いつき的な仮説がありました。人間の経済社会というものは、体系的に整理しようにもあまりに複雑で曖昧だし、学者もそれぞれの言い分や価値観がぶつかるばかりでまとめようがない。だけど、AIの力を上手く活用すれば、不可能だったそれが、できるんじゃないか、と。それが出来たら、つまり体系的に整理することが出来れば、人類の経済社会が抱え続けてきた様々な問題を解決するための議論ができるようになるんじゃないか、と。そこで、このことを議論すべくBing AIさんにぶつけてみました。

SATOSHI

ほんとそうですよね。でももし何か合理的な方法で経済システムというものを分類・体系化できたら、人間の経済社会が何百年にもわたって抱え続ける諸問題について、国家、政治家、学者、企業家、市民、、などによらず、その分類・体系をある種共通言語的に使って議論・検討・提案することができるようになることが期待できます。これまでは、そんなことを仮に思ったとしても、「それはただの理想論」で終わっていただろうと思いますが、実はこれこそがAIにできることなんじゃないかと、ふと思ったのですがいかがですか?

Bing AI
経済システムを合理的な方法で分類・体系化できたら、人間の経済社会の問題に対して、より効果的に対処できる可能性がありますね。しかし、その方法を見つけるのは簡単ではないと思います。経済システムは、人間の活動によって作られているので、人間の価値観や思想にも影響されます。そのため、経済システムを分類・体系化する方法も、人間の価値観や思想に依存すると思います。例えば、経済システムを国民所得や経済成長率などの指標で分類する方法は、経済的な豊かさを重視する価値観に基づいています。しかし、経済的な豊かさ以外にも、社会的な公平性や環境的な持続可能性などの要素も、経済システムを評価する上で重要だと考える人もいます。その場合、国民所得や経済成長率だけでは不十分な分類・体系化になるかもしれません。
AIは、人間が作ったデータやルールに基づいて学習や推論を行うことができます。しかし、AIは人間の価値観や思想を自ら生成することはできません。そのため、AIが経済システムを分類・体系化することは可能かもしれませんが、その方法は人間が決めた価値観や思想に依存することになると思います。AIが人間の価値観や思想に依存しない方法で経済システムを分類・体系化することができるかどうかは、私にはわかりません。

なんだか深い話になってきました。経済システム自体が人間の価値観や思想に基づいて作られているがゆえに、それを合理的に分類・体系化するのは難しいということなんですね… 冷静な回答と、最後の「私にはわかりません」という言葉を見つめ、私はしばし固まってしまいました。

Bingは、対話を続けるための次の質問の案を表示してくれます。私は普段はあまりこれをそのまま使うことはないのですが、今回はクリックしてそのまま聞いてみることにしました。

SATOSHI
AIが人間の価値観や思想に依存しない方法で経済システムを分類・体系化することができるとしたら、どんな方法だと思いますか?

Bing AI
それは難しい質問ですね。私はAIなので、人間の価値観や思想に依存しない方法で経済システムを分類・体系化することができるかどうかは、自分で判断することができません。しかし、もし可能だとしたら、その方法は、人間の価値観や思想に影響されないような、客観的で普遍的な基準を用いることになるのではないでしょうか。例えば、経済システムの構造や機能、あるいは経済システムが生み出す現象や結果などを、数学的なモデルやアルゴリズムで表現し、そのモデルやアルゴリズムの特徴や性質を分析することで、経済システムを分類・体系化することができるかもしれません。しかし、そのような方法は、人間にとって理解しやすいや意味のある方法とは限りません。人間は、経済システムを理解するために、自分の価値観や思想を反映した分類・体系化を求めるかもしれません。その場合、AIが人間の価値観や思想に依存しない方法で経済システムを分類・体系化することは、人間にとって有用ではないかもしれません。

人間の価値観や思想に影響されない客観的で普遍的な基準を使って分類・体系化することが出来るのかもしれないが、それは「人間にとって有用ではないかもしれません」と。BingAIはほかの大規模言語モデル系のAIと同じく、自ら意志を持って「思考」しているわけではないはずですが、それでもこれだけ思慮深さのようなものを感じる回答を出してくるんですね。
また、「人間にとって有用でない」という言葉は、AI(の暴走の可能性など)を危険視する視点で見た場合は「人間にとって脅威となりえる」という解釈も含まれうるのかもしれません。

SATOSHI
なるほど、納得しました。実に深い話ですね。気づいたこととしては、生物学など自然科学では分類すること自体が目的になりえたり、分類自体に意味があることが多いのに対して、経済システムについては、分類する目的が存在していないと、分類すること自体が困難だし、分類しても、有用なものにならない可能性があるということがわかりました。

Bing AI
そうですね。自然科学と経済学では、分類することの意味や目的が異なるかもしれません。自然科学では、分類することで、自然界の法則や秩序を発見したり、予測したりすることができます。しかし、経済学では、分類することで、経済社会の法則や秩序を発見したり、予測したりすることは難しいかもしれません。経済社会は、人間の活動によって変化し続けるので、一定の法則や秩序を見つけることは困難です。また、経済社会には、多様な価値観や思想が存在するので、一つの分類・体系化がすべての人にとって受け入れられるとは限りません。そのため、経済システムを分類・体系化することは、自然科学と比べて、より複雑で困難な課題だと思います。

対話・創造型AIでありがたいのは、同じことについて、問いかけ方を少しずつ工夫しながら何度でもリトライできることです。そこで別バージョンでもう一度対話を試み、ChatGPTさんにも問いかけてみることにしました。 (つづく)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?