負けに不思議の負けなし

三井　元プロ野球監督の野村克也氏は、ぼくが尊敬する人物の一人だ。
住友　ぼやきのノムさんだね。
三井　選手としても監督としても素晴らしい業績を残した人だよ。
住友　そうだね。
三井　亡くなった今でも野村氏の言葉は生きているよ。
住友　いわゆる野村語録だね。
三井　野球を知らない人にもたくさんの名言を残してくれたと思う。
住友　たとえば、どんな？
三井　勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし。
住友　どういう意味なの？
三井　不思議に勝つことはあっても、不思議に負けることはないという意味。
住友　つまり、負けるのは理由があるってこと？
三井　そう。負けるときは負けるだけの理由があるから、それをしっかり認識することが次の勝ちにつながるということ。
住友　何だか、受験生向きの言葉だね。
三井　そうでしょ。
住友　でも、勝つのは理由がないの？
三井　もちろん理由があって勝つこともあるけど、特に理由がなくて運よく勝ってしまうこともあるよ。
住友　それが不思議の勝ちなの？
三井　そう。
住友　じゃあ、特に理由がなくて運悪く負けてしまうこともあるよね？
三井　そうだね。
住友　それは不思議の負けじゃないの？
三井　そう思われるかもしれないけど、負けたことを不運のせいにしてはいけないよ。
住友　なぜ？
三井　進歩が止まってしまうから。
住友　反省して次に活かすことが大切なんだね。
三井　おそらく野村氏はそう考えていたと思う。
住友　偉い人だね。
三井　ぜひ野村語録を受験勉強の参考にしてほしい。
住友　受験生のみなさん、頑張ってください。
三井　頑張ってください。