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死ぬ練習

何回か死のうと行動したことがあり、その中で一番やばかった時は、少しずつ3ヶ月くらいかけて身辺整理をした。ただ元々物が多かった上にコレクションに依存していたので、整理しても整理しても身辺整理が終わらず、そのうち入院することになり、入院したら回復して死なないで済んだ。物が多いと死なないで済むことがある。

でも持っているものが少ないといつでも飛べる。

最初に上京した時は、服と本とCD、段ボール5箱で来た。4畳半、ベッドと机とクローゼットと小さい水道がついている女子寮。生活がわかってなくてゴミ屋敷状態にしてしまった。

引っ越して、どんどん物が増えた。ゴスロリ服にハマりインテリアも楽しくなり、カラスの剥製や人骨模型やら。CD屋で働いていたので手に入り、壁も好きなバンドや映画のポスターで埋まっていた。お人形も増えた。ここで死にかけた1回め。

そこから4畳半に引っ越したのでだいぶ捨てたが、お人形コレクションが増えていった。ここで2回死にかけた。

そこから6畳+6畳DKの部屋に引っ越し、大きなワンルームみたいにしてたのでガンガンに物が増えた。お人形とフィギュアが佃煮みたいになり(©︎岡田斗志夫)服も信じられないほど増ええらいことに。この部屋でだいぶ具合が悪くなりまた汚部屋に。この部屋では死にかけなかったが、そこで全てをリセットせざるを得ない事態になり実家に引っ越した。

身辺整理したので、次に上京した時は、キャリーカート一個。スーツケースですらない。4人部屋のドミトリーに住んだ。その後経済的に死にかけてもう一度実家に戻る。

で実家で例の身辺整理。死にかけること1回。入院して具合が良くなる。それ以降は死にかけていない。というか、死にかけたり具合が悪かったのはある人と関わっていた時期と一致するので、色々考える。

次に上京した時は、服とCDと本とお人形、パソコン、TVで衣装ケース5個と段ボール3個。これくらいが丁度良いのかもしれない。

そこから人生が好転して具合も安定し、パートナーを得て今の部屋に引っ越した。

ここにずっと居たいと思って、ソファーを買った。

たぶん次に引っ越すとしたら、かなりの物が増えていると思う。今の部屋では死にかけることはないと思うが(何といっても人生の相棒であるギブソンのギターがいる)、人生何があるかわからない。

もう一度くらい、スーツケース一個で飛び出すことがあるかもしれない。

いつか老いて、施設に入るような時にはどんな荷物があるんだろう。身辺整理をする暇はあるんだろうか。残された人が片付けるのは辛いだろうから、その時間的体力的余裕は欲しい。

何度か死ぬ練習はした。次は本番だ。本番のときは、うまく、笑ってやりたいものだ。

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