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Unknown

その3

『馬鹿か、お前!』
いきなり近くの建物の影から手がのび引き込まれてしまう。そのまま、路地をダッシュで走り続けること数分。少し開けた公園のようなところにたどり着く。

『どんどんややこしい方向に持っていきやがって。馬鹿かお前』
返す言葉もなく相手をただ見つめていた。
『言葉は通じるよな?』
『……通じるが。誰?』
『…………』

最近、俺に起きたような事故?が頻発しているらしく調べていたという。
『処分されたのも何人かいる。その場で、ね。あとはどこかに連行された。そのあとは不明。で、さっき大騒ぎしてるのを見かけてね』
つい、成り行きで…と頭をかきながら相手は言った。
『俺にかまって大丈夫か?』俺だけでなく他の人もややこしいことになるのはゴメンだ。
『大丈夫。いいとこ、案内するからついといで。俺、アスカ。識別番号13049832。よろしく。』




作品は観る者がいないと成立いたしません。観る者が1人でも成立いたしますが多ければそれだけ物書きという者ははりきるのです。観る者が育てるという役を選んでくれたなら物書きは安心して書くができるでしょう。