ボイジャー

こんばんはsatoriです。
出張中やることなさすぎて気が狂いそうです。
仕事終わると店が閉まっております。

3rdシングル、ボイジャーリリースしました。

コーラスを響歌シノ氏に歌っていただいております。
ラストサビのハモりですが難しすぎて自分で歌えませんでした。おい、シノ組、気づいたんか?おい。

曲解説します。

1977年に宇宙の写真を地球に送るために打ち上げられたボイジャーという探索機があります。
ボイジャー1号と2号は、木星や土星、天王星、海王星の探査を実施。
さらに、太陽圏ををこえて現在も活動を続けています。

探査機は温度が下がることで発電量も減少しており、数年の間にはボイジャーは役目を終え動作を停止すると予測されています。

地球外生命体に向けて人類の文明の記録を伝えるという目的で、『ゴールデンレコード』というディスクが搭載されています。

動かなくなっても何かを残す役割があるボイジャーを人間の人生と重ね、人が生きる意味について書いた曲です。

浮かんでいる 光を持って
歪んでいる 誰かを待って

光=ゴールデンレコードです。

孤独を感じると人間は歪むのでボイジャーも人間として捉えています。

錆びたシャッターに瞬く点と点
円と線で結んで
残された時間はあと少し

点、円と線は韻を踏む意味と、経験みたいなものが繋がっていくイメージです。

残された時間はボイジャーの動作停止、人間だと死を意味しています。

一人旅 世界の肌触り
ここはどこかになる

世界の肌触りは実際に宇宙にいるボイジャーしかわからないことを表す表現です。ここはどこかになるは谷川俊太郎の詩『ここ』の『ここがどこかになっていく』

というフレーズの引用です。

ボイジャー号が撮影したものが地球にデータとして送られ、分析され、なんでもない『ここ』が意味を持つというイメージです。

ねぇ ボイジャー
ひどいじゃないか
絶望も空白もそこに意味はあったの?

きっと塊になるだけのこと
最後をどんな言葉で飾ろう

役目を終えて動かなくなるボイジャーを可哀そうなものとして考えていました。鉄の塊になって永遠に宇宙を彷徨うこともすごく寂しく感じ、ひどいじゃないかと言っています。

人間でいう絶望とか空白も意味がないような印象を受けたためです。

ねぇ ボイジャー
ひどいじゃないか
渡り繋いだ先の未来に
こうして君がいたこと
きっと残るのは集めたものじゃないだろう
生きて 今を
誰かのための記念碑

『死という事象には意味はなく、残るのは誰かに与えたものだけ。
誰かのための記念碑になることが生きる意味だ。』という結論に行くために『生きる意味は集めたものじゃない』としています。

集めたものはボイジャー号でいうデータ、人間でいう経験・物です。

俯瞰でいる明日を持って
悔やんでいる昨日よ待って
明日も同じようなことが起こって何も変わらないんだろうなっていう気持ちを

俯瞰で明日を持っていると表現しています。
悔やんでいるはそうやって意味なく過ごしてしまった昨日を悔やんでいます。

遠近法で古典になって
これもそれもどれもあれも全部
別々になったって
記憶の中流離う生命体
叫びは朧げに響いていた
真実の裏側

遠い記憶という表現から、記憶は遠近法のように小さくなって
古典のように現代人にはとっつきにくい存在になってしまうという表現です。

記憶の中流離う生命体=死んでしまった人
死んでしまった人が残そうとしたもの=朧げに響いていた叫び
真実の裏側=死んでしまったという事実(真実)とその裏側にあるその人が本当に伝えたかったこと

ねぇ ボイジャー
届きそうじゃないか
語り繋いだ先の未来に
こうして僕がいること
きっと残るのは伝えたもの
そうでしょ

ボイジャーに自信がないながらも私の考える結論を伝えるシーンです。

ねぇ ボイジャー
ひどいじゃないか
絶望も空白もそこに
意味はあったよ
きっと塊になるだけのこと
最期をどんな言葉で飾ろう

役目を終えて動かなくなるボイジャーを可哀そうなものと思っていましたが、

そうじゃないんだと考えが変わっていく様子です。
ここのひどいじゃないかは何も残らないように見えたボイジャーへの八つ当たりです。

きっと塊になるだけ、最期をどんな言葉で飾ろうを前向きに聴こえるように歌っています。

ねぇ ボイジャー
届きそうじゃないか
語り繋いだ先の未来に
こうして僕がいること
きっと残るのは与えたものだけだろう
生きて 今を
誰かのための記念碑

ボイジャー号のことを知っている私が存在していること、
ボイジャー号を想って私がこの曲を書いたこと。
それがボイジャー号が存在していた意味のひとつだと思います。

人間も同じように、誰か一人の心に残ればそれが生きる意味になりえるという意味です。

生きる意味なんてないと思っている人、無気力さを感じている人に伝えたいです。この曲も誰かの記念碑になれば幸いです。

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