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子どもへのアプリの選び方

スマホやタブレット使用の低年齢化と時間の増加が注目されるようになって久しいですが、今となっては子育て世代にも無くてはならない存在になっているのではないでしょうか?

ベネッセ情報教育サイトで下記の取材記事を公開して頂きました。

​記事では、米NPO団体・Common Sense Media について少し触れているのですが、とても有用な情報が満載なので、ここに書き留めておこうと思います!

Common Sense Mediaは、子どもたちが見たり、読んだり、遊んだり、学びたいと思うほとんどすべてのことについて、独立した評価とレビューを公開していいます。「独立した評価レビュー」というのがポイントで、どの企業や団体からも報酬や対価を受け取ることはないとのことです。記憶に新しい「とと姉ちゃん」の立ち上げた「暮らしの手帖」とマインドが同じなんだと思います。公平な評価は専門家の査読者によって行われ、作成者や資金提供者の影響を受けないとのことでした。

以下のページには適切なアプリを選べるようCommon Sense Mediaが行っている評価の詳細が記述されています。
https://www.commonsensemedia.org/about-us/our-mission/about-our-ratings/apps

ポイントを紹介します。

•アプリの対象年齢(What age is the app aimed at?)
アプリストアごとに、年齢/成熟度の評価基準が異なり、必ずしも役立つとは限りません。例えば、FacebookはiTunesで4歳以上と評価されているが、Facebookの利用規約ではユーザーが13歳以上です。実際、多くのアプリはCOPPAルールに準拠するために、利用規約で13歳以上を設定しています(- -それがコンテンツに基づいて常に明らかであるとは限らない場合でも)。一部のアプリは幼い子どもに直接アピールするように設計されているが、開発者は13歳未満のユーザーがそれらを使用するべきではないとしています。逆に言えば、必ずしも子ども向けに設計されていなかったアプリも素晴らしいものになる可能性があります。家族がそれぞれ異なることを理解しながら、基本的な子どもの発達の原則に基づいて年齢を評価しています。重要なのは、以下で詳細に説明する多くの要因を考慮して、子どもを知ることです。
※COPPA(Children's Online Privacy Protection Act)
2000年4月21日から米国で施行された、子ども向けサイトに規制を課すことで子どものインターネット上の安全を守ろうとする法律

•品質(Quality)
品質は主観的である可能性があります(-そして確かに子どもは親が好きでないものを好きになる-)。しかし、いくつかのベンチマークがあります。
ーアプリはうまく設計されているか?魅力的か?
ーそれはうまく機能しているか、それともバグがあるか?
ー発達上適切か?
(広告付きのアプリは未成年者にとっては良い選択ですが、未就学児にとっては良い選択ではありません。)
ー効果音やビープ音やキャラクターの魅力を使用して、価値ある有意義なコンテンツを提供しているか、
ーそれとも安価な仕掛けか? 

学習価値Learning value
アプリは、明示的に設計されているかどうかに関係なく、教育に大きな可能性を秘めています。多くは学習のための優れたツールですが、教育的であると主張する多くのアプリは成績をつけていません。数学や読書などの従来の科目だけでなく、創造性やコラボレーションなどの21世紀のスキルについても、学習能力向上するものとしてアプリを評価できます。
また、エンゲージメント、学習アプローチ(コンテンツの深さ、スキルを伝達する能力)、およびサポート(ヘルプ、進捗レポート)にも焦点を当てて、学習に最適なアプリにきちんと評価します。

•遊びやすさ(Ease of play)
多くのアプリは最初から非常に直感的ですが、いくつかの試行錯誤や教示を伴うアプリもあります。開始時にジャンプする能力(おそらく開始時のハードルを超えられるかの能力を指していると思います)は、子どもが特定のアプリへの準備(楽めるか)に影響する可能性があります。

•暴力、性別、言語(Violence, sex, and language)
年少の子ども向けのアプリには、暴力、セックス、暴力的な描写はありませんが、アニメの格闘やセクシーな服装のキャラクターに遭遇する可能性があります。年齢範囲が上がるにつれて、血、流血、売春に至るまで、すべてが激化します。ユーザーが作成したコンテンツやオープンチャットやフォーラムを備えたアプリは、特に予測できません。Vine(動画共有サイト)に1時間費やして、ペットについての面白いビデオだけを見れるし...またはポルノを見ることができます。多くのアプリでは、使い方や友達やフォローする人によって経験が異なります。
Common Sense Mediaは、あらゆる年齢層に発達上適切な暴力、性別、言語のレベルに関する専門的なガイドラインを提供しますが、(親が)自分の価値観に基づいて、自分の子どもを判断する必要がある場合があります。

•消費者(Consumerism)
アプリに関して言えば、必ずしも無料であるとは限りません。無料でアプリをダウンロードできる場合もアプリ内課金があるかもしれません。一部はリーズナブルなものもあれば、貪欲に感じるものもあります。優れたアプリは、何が無料で得られるか、何を支払う必要があるかについて明確です。その他、広告やブランディングも注意すべき問題です。
多くの有名なおもちゃ会社やエンターテインメントフランチャイズには、アプリで自社の製品やキャラクターをフィーチャーしています。学習にとっても、それは必ずしも悪いことではありません(-好きなキャラクターは子どもを数学アプリに引き込む-)。しかし、消費主義について、心に留めて子どもたちと話すことが重要です。注意をうながすことで貴重なメディアリテラシースキルを学ぶでしょう。

•飲酒、薬物、喫煙(Drinking, drugs and smoking)
一部のアプリ(iBeer、とか?)は、飲酒、ドラッグ、または喫煙に関するものであることを明確に示します。その他には、物語の一部として物質の使用が含まれる場合がありますが、フォーカスしていません。
対処方法を検討:それは魅力的か?結果はあるか?
また、ユーザーが作成したコンテンツとオープンフォーラムを備えたアプリにも注意すべきです。人々が飲酒、薬物、喫煙を美化する機会を提供します。全ての年齢に発達上適切なものについてのガイドラインを提供しますが、大丈夫かどうか、子どものために最終的に問い合わせる必要があるかもしれません。そして、薬物使用・乱用が出てきた時は、その問題について子どもと話し合うことが必要です。

•プライバシーと安全性(Privacy and safety)
13歳未満の子ども向けのCOPPA(上述)は個人情報を保護するよう設計されていますが、アプリが子どもまたは大人の個人情報を収集しているかどうかは必ずしも明白ではありません。そして多くの場合、法律用語は難しいものです。データ収集は、開発者が製品を改善するのにも役立ちます。重要なのは情報を取られて何が起こるか?マーケティングのターゲットにされているか?開発者から個人情報を削除してもらえるか?についてです。
考慮すべき子どもの安全性に関連する問題もあります:他者と相互作用できるか?場所の詳細は収集されて公開されいるか?アカウント削除、データ削除は容易か?

•ユーザー評価(User reviews)
子どもに適したアプリを見つけるのに仲間が必要な場合があります。他の親や子どもたちの意見を確認してください。ユーザーコミュニティの評価は、開発ガイドラインではなく、個人的な意見に基づいていますが、(Common Sense Mediaの)エディターが行うのと同じツールを使用してアプリを評価しています。アイコンには、問題のある領域にフラグを付け、星印で全体的な品質を示し、目標年齢を決定するのに役立ちます。

長文になりましたが、中立な立場でこのように評価する団体は大変貴重な存在だと思いました。
また、本記事が子育て世代の親子さんに少しでも役立つと嬉しいです!

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