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COVID19罹患経過メモ

 先日COVID19に罹患したと思われる(状況からそうとしか思えないのですが、抗原検査はしていないので確定診断とは言えない)ので、その時の経過をメモ程度ですが残しておきたいと思います。


感染前

 とある週末に、ごく軽い熱中症のような症状を感じて、自家製はちみつ水を1リットルほど飲みつつ寝ていました。が、一晩熟睡したらすっかり症状はなくなり、むしろ元気が戻った感じに。
 ところがその週明け、会社に出勤したつれあいから「熱が出たので帰る」との連絡が。もしやあの症状はCOVID19の何かだったのがつれあいに感染したのか!?と泡を食い、その週の予定を全てキャンセル・延期しました。

 帰宅したつれあいは37.5度ほどの発熱でした。
 備蓄していた抗原検査キットを二人で使用したところ、つれあいは陽性、私は陰性でした。偽陰性の可能性ももちろんあるのですが、その後の症状その他から考えると、私の熱中症ぽい症状は本当にごく軽い熱中症で、つれあいは職場で感染したものと思われます。

 取り急ぎ、マスクと手の消毒をした状態で薬局で咳止めと、喉の痛みに備えてゼリー状食料とスポーツドリンク粉末を購入。解熱剤は買い置きがありましたので買わなくて済みました。
 薬はともかく、普段はスポーツドリンクやゼリー状食料を全く飲まない食べないので、ローリングストックができず、この辺がいつも悩みどころです。非常食と割り切って備蓄して、賞味期限が切れそうになったらムリヤリ食べて消費するしかないのかも……。

つれあいの感染

 一応隔離をするために、つれあいは寝室で基本寝てもらい、私は居間で過ごす、私の睡眠は居間に敷いたキャンプ用マットレスと掛け布団で摂る。という形になりましたが、結論から言うと全然これくらいでは隔離にならなかったですね。
 トイレは分けられないし、換気の関係で寝室からの空気が居間に入らざるを得ないし、つれあいが移動して触ったところの消毒は間に合わないしという状態で、感染は時間の問題だろうと覚悟はしていました。日本の住宅環境で、家庭内隔離を実施するのは極めて難しいというのを実感します。
 もはや目標は、「同時に倒れることだけは防ぐ」というものになっていました。

 つれあいの熱は1日目38度台に上がり、2日目39.2度になって解熱剤を飲み、3日目には37度台という経過でした。喉の痛みはあまりなくて、食欲もあまり変わらず普通の食事を希望しており、食事作りに追われました。咳はかなり出ていて、咳止めがありがたかったようです。

 スポーツドリンク粉末を水に溶かして飲料を作り続けましたが、そのままの濃度だと甘すぎて飲めないので、規定の半分の濃度で作っていました。
 規定量より薄めると吸収率が悪くなって云々という議論はよく知っていますが、いくら吸収率がよくても飲まなかったらしょうがない訳で。飲むこと自体が難しい状況ではなく、作っておけば本人がゴクゴク飲む環境でしたので、飲みやすさを優先しました。結果から言うと、危険な脱水になることはなかったです。

 この時に私が一番しんどかったのは、あまりよく眠れなかったことです。
 普段と違う寝具環境で、寝返りが打ちにくく、精神的にも緊張しているので横になって寝ていても熟睡感がありませんでした。
 身体中がばきばきした感じの痛みがありましたが、マットレスのせいなのか緊張による肩凝りなのかCOVID19の症状なのか(笑)全然判別できなかったです。

 幸い、つれあいの症状は順調に回復していき、4日目には平熱に戻って、咳と軽い喉の痛み程度におさまりました。

私の感染感染初日(つれあいの感染から数えて4日目)

 4日目の夕方に、ついに私の発熱が始まりました。
 私の方はほとんど気力だけで押し戻している状態だったのが、つれあいの症状が消えたので身体が救援信号を出した感じです。抗原検査をする意味ももはやなかったのでしませんでした。
 隔離も不要になったので、寝室に戻って寝ることに。ちゃんとした寝具で寝られる……!としか思考が浮かびませんでした。

 夜に熱は38度台に上がりました。
 解熱剤は、私の場合は夜の寝る前だけ飲むようにしました。発熱と咳で睡眠が妨げられると回復が遅れそうだなーと思ったので。昼はむしろ熱を出してウィルスを殺す方を優先した方がよかろうと考えていました。
 この日は、それまでの身体の痛みなどがあって、COVID19の症状は正直よくわかりませんでした。

感染2日目(つれあいの感染から数えて5日目)

 5日目から熱が本格的に上がりました。38度後半、39度台になることも。
 ただ、不思議と「発熱してる」感覚がありません。計ってみないと自分の熱がどれくらい上がってるのか、全然わかりませんでした。風邪やインフルエンザの時の発熱の苦しさとはまた別の感じです。過去の体験で一番似てたのは、10年前に卵巣嚢腫の摘出手術をした直後に一瞬だけ出た高熱です。熱が出てる実感が全然なくて、体温計を見て「うお」とびびる感じ。
 体内の炎症の出方が、私の場合は手術後のものに似てたのでしょうか。

 熱の実感はないのですが、その代わり、ただただ頭が重く、強烈な倦怠感がありました。水分補給して、お手洗いに行って、寝る。よくわからない夢を見る。2時間か3時間くらいで目が覚めるので、また水分補給して、お手洗いに行って、寝る。その間ずっと、頭が重くてだるくてしんどい。
 グリセリンか泥の中に身体の一部が入ってて、それ以上沈まないんだけど出ることもできない……みたいな身体感覚でした。時間の感覚がなくて、昼か夜か朝かもよくわからなくなりました。

感染3日目(つれあいの感染から数えて6日目)

 6日目になっても熱は下がらず、頭痛も続きます。
 鋭角的なズキズキ感ではなくて、頭全体が重たい不定形のものに覆いかぶさられているような鈍痛です。痛い。そして重い。そしてだるい。つらい。
 この頃になると、胃が空っぽになってる「空腹感」を覚えるようになりましたが、そこに連動しているはずの食欲は全く出ませんでした。
 薄めたスポーツドリンクはみるみるうちになくなっていき、回復してきたつれあいがせっせと作り直してくれましたが、それもゴリゴリと減っていきます。寝てる間に自分の首が伸びてぺろーりぺろりと舐めてるんじゃないかってくらい飲んでいるのに、お手洗いに行ってみると、出てくる尿の色が血尿かと思うほど濃くて、体内の水分が全部発熱と発汗で消耗されているのが実感できました。

 風邪などで感じる、「だんだん身体の方が病気を押し戻している」感覚のようなものが全くありません。がっぷり四つに組んだままどちらにも動かず、たまにゆらゆらしているようで、良くなっていくイメージが全然浮かんできませんでした。
「このまま熱が下がらないで続いたら、Long-Covidコースまっしぐらじゃないか!?」と考えて、恐れおののきました。
 あと、この辺りから咳が出てきました。夜に寝る前に、解熱剤と一緒に咳止めも飲みました。

感染4日目(つれあいの感染から数えて7日目)

 明け方まで、全然熱が下がらず、倦怠感もひどいままでした。もうこのままずっと熱が下がらないの……?という不安にかられつつ、お手洗いに行って水分補給して、再び眠りました。
 ……そこから3時間ほど寝て、起きた時でしょうか。
 いきなり、身体がラクになったのを感じました。ずっと身体が重くて沈み込んでいるような感覚だったのが、いつもの「まだ寝足りない朝」くらいの重さになったような感じです。
 免疫がウィルスの増殖に打ち克って、炎症の波が引いたという実感が、唐突に強烈に来たのに、心底びっくりしました。

 とはいえ、元気というには程遠い状態でした。横になって寝て、目が覚めたら起きて本をぱらぱら見たりテレビを流し見たりして、疲れたらまた寝るという繰り返しで一日が終わりました。

感染5日目(つれあいの感染から数えて8日目)

 朝には熱が37度台に下がり、その後午前中に平熱に戻りました。
 活発に動こう!という気持ちには全くなれませんでしたが、眠気もあまりしなくなり、本を読んだりするのがだいぶ普通にできるようになりました。

その後

 結局私の場合は、「治ったかな」と思える状態まで戻るのに5日かかったことになります。つれあいは3日くらいで症状がなくなりましたので、私の方が長引いたと言えるでしょうか。

 治ったものの、その後も体調が完全に戻ったとは言いがたく、何と言うか「最大HP値が減った状態」です。咳は少し残ってますし、鼻詰まりもひどいです。
 また、ちょっと気が滅入っているというか、「何かを楽しく感じる」みたいな感覚が低下してる自覚があります。鬱というほどのものではないのですが、滅入る感じが続いて、端的に元気が出ないです。
 これが単なる病み上がりによる一時的なものなのか、COVID19の一種の後遺症なのかはわかりません。一時的なものであることを祈るばかりです。

 今回実感したのは、恐らく同じ型のウィルスに感染したと思われるのに、二人の間でも思った以上に症状が違ったことでした。つれあいは始めから咳がひどかったですが頭痛はあまりなく、私は倦怠感と頭痛が強かったです。上述のように熱が出た期間もかなり差がありました。
 よく言われることですが、現在のCOVID19の症状は個人によってかなり差があると思った方がよさそうです。これは、かかっても軽く済む可能性もあるという意味では明るい話ですが、逆に言えば自分が他の人に感染させた場合、相手の症状が軽く済む保証は全くないということでもあります。
 また、「徐々に良くなっていく」という実感が全然ない中進んでいき、ある時突然ぽーんと跳ね上がるように回復するという経過は、これまでの体調不良にはない経験でした。

 そんなこんなで、何とかわが家は二人とも生還いたしました。
 しかし、COVID19は全然「ただの風邪」ではないです。しんどすぎるし、長引くし、復調に時間がかかります。
 皆様はどうぞ感染対策を念入りに、くれぐれもお気を付けてお過ごしください。薬の不足、医療機関の逼迫は今夏も続きそうです。生きのびられるように頑張りましょう。

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