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『地下謎への招待状 2023』 クリアしました

 さすがの貫録、という感じです。

「開催予定です」のまま、音沙汰が全然なく、もう今年度は中止になっちゃったのかな……と思っていた「地下謎への招待状」シリーズ、無事に2023年度が開催されました。

 2023、と言いつつ、2023年12月20日から開催だったので、大抵の人は恐らく2024年にプレイすることになるはず……。後から思い出す時に、ややこしくなりそうですね(笑)。

 最近のSCRAPさんの周遊系謎は、面白いんだけどちょっとな……と感じる部分も多くある、という感想だったので、どうかなーと思っていたのですが、今回は非常に楽しめました! 一点を除いては(笑)ほぼ全ての人にオススメできます!
 最初に褒めて最後にイマイチと言うより、最初にイマイチなところを指摘してから楽しかったところで締めくくる方が、楽しかった印象が伝えられると思いますので、今回はあえてイマイチだった唯一の点から感想を書いておきます。


面倒=高難度 というのが性に合わない

  • まあ自業自得という側面もあるのですが、前半にコースがいくつか分かれるところで、「高難度コース」というのがありまして、無謀にも(笑)この高難度コースを試してみたのですが、これが個人的には大失敗でした……。確かに謎がめちゃめちゃ難しい。のですが、その難しさが全然好みと合わなかったんです……。

  • 深く考えるとか、ロジックでスパッと解けるコツが見つかるとか、ヒラメキを探すとか、思考の穴に気付くとか、そういうことではなくて、とにかく「あんまり効率のいい解き方の存在しない、面倒なパズルを、総当たりでずっと解いていく」というNP困難問題みたいな謎で(笑)。やっててテンションがだだ下がりになったんですよね……。

  • しかも、その謎のパーツや謎の過程や答えが、辿るコースや行くエリアについて知識が深まる訳でも面白い関係がある訳でもなく、解いても結局「先に進めるだけ」。
    そのまま時間をかければ何とか解けそうではあったんですが、途中でついに「私は街歩きとそれにまつわる発見を味わいたいのであって、関係のないNP困難パズルと格闘して時間を溶かしたかった訳ではない」と我に返ってしまい、放棄して別のコースに移行してしまいました。

  • この高難度コースでかなり時間を無駄にしてしまったので、後半の進行が押せ押せになってしまったので、反省です。SCRAPさんの「高難度」は、私に合わないということを忘れていた……。
    今までの色々なタイトルで、不親切・面倒系の謎に何度もぶちあたって萎えた過去を活かせなかったのが反省材料です(笑)。

でも、コース設定と、場所にまつわる謎はよかったんですよ!

  • しかし、この高難度コースさえ外せば!(笑) 非常に楽しい周遊を楽しみました。

  • 前半のコースで行く場所は、そこそこ知られているけれどそこを目的に行くことは意外と少ない、というタイプの場所ばかりで、向かった先で謎絡みの観察を色々する過程がとても楽しめました。さらに、その場所にまつわる歴史や豆知識を自然に触れることができるので、謎を解く喜びがあります。

  • 中盤のあたりで、夕方&天候が急変し、寒い雨と雪に打たれてぷるぷる震えながら巡ることになりましたが、それすら後になってしまえば楽しい思い出になりました。手がかりを集め終わってお店に入って食べるスイーツが、三倍くらい美味しく感じる(笑)。

  • そして最後に行く場所は、恐らく結構遅めの時間に辿り着くことを想定してあるんだなぁという感じで、「この時間に着いてよかったー!」とすら思いました。プログラム想定の掌の上でくるくる踊らせてもらいました。味わい深かったですよ。

  • 辿る場所がどれも雰囲気が違って別々の楽しみがあるので、友達やカップルで過ごす街歩きとして模範プランとすら言えそうです。知っているところも知らないところもありましたが、どこも謎含めて満喫しました。

  • ヒントはいつも通りちゃんとヒントになってます。そしてどんどん開示していくと最後には解答も書いてあるので、解けなくてギブアップという恐れはありません。

  • 最後の工作謎は、今回はほどよい難易度で、作るものも何となく想定はしていたのですが、しかし最後に広げるものは予想以上に素敵な光景を作り出していて、楽しめました。マスキングテープはあった方が作りやすいけど(笑)。

気をつけた方がいいのは、人の多さ

  • しかし今回つくづく思いましたが、日本で開催している鉄道周遊系謎の中で、恐らく最も遊んでいる人が多いタイトルです。なので、基本的にどこへ行っても、同じキットを握りしめた人を見かけます(笑)。

  • なので、指定された駅さえ解読できれば、極端な話人の流れについていけば行くべき場所はわかります。謎に詰まったら他の人に聞いてみることもできます。同じ趣味の仲間を作ることすら可能かも知れない。

  • しかし逆に言えば、常にネタバレの危険と隣り合わせです。別に悪意はなくても、謎が解けた瞬間についつい「あっ○○かー!」などと声が出てしまうのは人間なのでどうしようもない。近場のお店に入っても、ほぼ間違いなく同目的の人がいますし(笑)。
    「ぜっっっったいにネタバレされたくない!自力だけで解きたい!」という人には、なかなかハードな条件だと思います。平日ならまだ人がいない、という可能性もあるかな……?

  • われわれも、後半で入ったお店で隣の人が同じキットを広げており、われわれがキットを取り出したのを見てその人が遠くの方へ席替えをするというのを目撃しました(笑)。気持ちはわかる。しょうがないよね。

 という訳で、高難度コースさえうっかり選ばなければ(笑)非常に楽しいプログラムだと思います。あ、いや、NP困難問題を解くのに燃える!というタイプの方なら、高難度コースでもなんなく楽しめると思いますが。

 終わってから「いい街歩きだったな〜また次回が楽しみだな〜!」と素直に思えるタイトルでした。恐らく今いちばんオススメできる周遊謎だと思います!

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