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4. どのようにして『奇跡講座』を始めたのですか? / How Did You Get into A Course in Miracles?

私たちがよく受ける質問のひとつは、
どのようにして奇跡講座を始めたのですか? 
というものだ。

⭐️バーバラ⭐️

1976年の夏の終わり、その当時ロバートと私は、呼吸とリラクゼーション、および思考の力を組み合わせたテクニックを教えていた。

私たちは、北カリフォルニアはシエラネバダ山脈の麓の丘にあるキャンベル・ホットスプリングスで、トレーニング・センターを運営しており、自分たちの人生にも、お互いとの関係にも、仕事にも満足していた。
そのすべてが、ほとんどの人間なら、かくあれかしと望むようにうまくいっていた。
私たちはふたりとも、自分たちはかなり運がいいと思っていたし、うぬぼれていた。
ネバダ州リノからやって来たホゼ・ガスタニャガという名の男性(ホゼ、私たちあなたを愛してるわ!)が、トレーニングに参加して、私たちとともに1週間を過ごした。
彼は発つとき、重たい青い本が3冊入った、簡素な茶色い箱を私たちに手渡し、「あなた方の役に立つんじゃないかな」と言った。

ホゼが私たちにくれた奇跡講座のセットは、1975年の初版第一刷で、そこにはこれがいったい何についての本なのかを含め、何のインフォメーションも記されていなかった。

第一巻である「テキスト」の序文に、ざっと目を通し、そこに「これは奇跡についてのコースである。必修科目である。」と書いてあるのを読んだとき、私たちは、「なんて厚かましい! これは必修科目だ、などと言えるなんて、どんなやつかしら!」と思ったものだ。
そんなわけで、私たちは、著者名が記されていそうな箇所すべてを探してみたが、……さらに腹立たしいことに……どこにも著者名は記されていなかった!

ロバートも私も、キリスト教にも、その他どんな「ふつうの」宗教にも実際的な有用性を感じられず、「宇宙の心」とか「無限の存在」「無限の知性」といった言葉を用いて、「普遍的な真実の法則」について教えていた。
そんな私たちは、奇跡講座におけるキリスト教的用語には、魅力を感じなかった。
また、すでにこれまでに、それはたくさんの「真実」についての本を読んでいたので、これ以上読むことに対しても強い抵抗を覚えた。
私たちは、3冊ともごめん被ることにして、しまい込んでしまった。

それから6ヶ月のあいだ、私たちは、メイン・ロッジにてほこりを被るばかりの3冊の青い本について、それ以上考えることはなかった。

しかしその後、ずいぶん長いこと会っていなかったふたりの友人の訪問中に、ドラマチックな変化に気づいたのだ。
彼らは、晴れやかで、穏やかで、喜びに満ちているように見えた。
私たちは、彼らがどのくらいのあいだ、そのムードを保てるものか見てみようと、懐疑的に観察しているあいだでさえも、彼らと一緒にいるのを楽しんだ!
驚いたことに、彼らが同じムードを「保ち続けた」だけではなく、彼らといると私たちまでもが、より晴れやかで、穏やかで、喜びに満ちた気分になるのだ。
私たちはついに彼らに、いったいどんなことをしてきたのか、と尋ねた。
すると、ふたりは、奇跡講座を実践しているんだ、と答えたのだ。
私たちの反応は、「ああ、いやだ! あの本はもう勘弁して!」だった。

加えて、私たちのもとには、以前キャンベル・ホットスプリングスでの私たちのトレーニングに参加してくれた友人たちから、「奇跡講座を読んでいるが、あなたたちもぜひとも読んでみるべきだと思う」と書かれた手紙が、何通も届き始めた。
そのうちの何通かには、私たちが奇跡講座についてどう思うかを尋ねる質問も書かれていた。
どうやら宇宙は、私たちに奇跡講座を指し示しているようだった。

ある日の午後、私たちはしぶしぶと、ロッジから拾い集めた3冊の本を自分たちの小屋へと持ち込んで、もう一度中身を確認してみることにした。
本の内容にざっと目を通したロバートと私は、驚きとともにお互い顔を見合わせ、「ほんとうに私たち、これをやるべきだと思う?」と話し合った。
その後、私たちのどちらかが、ワークブック序文の最後の2段落を見つけたのだ。
端的に言うと、私たちが読んだ箇所の言っていたことは、
「あなたは、この教材を好きだと思う必要はないし、理解する必要もなければ、信じる必要もなく、それどころか、積極的に反発したいとさえ感じるかもしれないが、まったく何の問題ない。
あなたがただこの教材を、指示されている通りに実践するなら、あなたの人生に現れる結果により、これが真実だということが明らかになるだろう。」

それで決まった!

ACIMの出所(原因!)についてはまだ何もわからないまま、私たちは科学的に、冷静に、指示されている通り、365日間のデイリー・レッスンを開始した。
指示通り、それを好きか、理解できるか、信じられるか、または抵抗を感じるかに関わらず、一日にひとつずつのレッスンを行った。
また私たちは、他の2冊の本も、最初から順を追って少しずつ読み進めた。
2週間を経ずして、私たちはほとんど結論にたどり着いていた。
自分たちが、真実を目の当たりにしているということが納得できたのだ。
それに何よりも、この教えは実際的だった。
私たちは、朝の奇跡講座学習に価値を置くようになり、必要とあらば朝4時に起きて、次のレッスンを行い、瞑想し、「教師のためのマニュアル」を一節読んで「テキスト」の続きを数ページ読むための時間を持った。
ロバートと私は、中途半端な心構えではなかった。

私たちがACIMを実践し始めてまもなく、これに触発されて、これら3冊の本を勉強したいと思う人たちが出てきた。

そこで私は、「内なる平和財団」に、次のような手紙を書いた。
「親愛なる皆さま、皆さまは私のことをご存じないとは思いますが、私は奇跡講座を数ヶ月のあいだ実践している者です。
私は、キャンベル・ホットスプリングスでトレーニング・ディレクターをしており、たくさんの人に奇跡講座を紹介することができると思います。
興味を持たれた方々が、ここに滞在しているあいだにすぐ始められるよう、手元に奇跡講座を何セットか置いておけたら、と望んでいます。
私には、何セットもの本を売るために購入するだけのお金がありませんが、もし皆さまが、何セットかお送りくださるなら、本が売れた際にはその売り上げを送金させていただきます。」

私の手紙には、何の返信もないまま、ひと月以上が経った。
そしてある日、UPS(運送会社)のトラックがやって来て、24セットのACIMが届けられた!
私は数日のうちに数セットを売り、その代金を「内なる平和財団」へと送金した。
まもなくして私は、「内なる平和財団」の会長、ジュディス・スカッチからの手紙を受けとった。
その手紙には、彼らが、書籍販売者としての割引を私に適用するよう、聖霊からガイダンスを受けた、と記されていた!

「あなたの為し得るいかなることも、永遠の愛を変えることはできない。」
奇跡講座 「用語の解説」第5節第6段

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