さらけ出す #57
人間関係を築き、育んでいくためにも必要なのは、まずは、自分を明らかにすることだ。
しかし、わたしはこれが出来ていない。
多分未だに。
なにが好きで、嫌いで、
なにがしたいか、したくないか。
それどころじゃなかった。かな。
将来なにがしたいか、どんな人が好き、とか。
友達もいないから、話すこともなかった。
子どもらしくなかった。
学校ではいい子になり、
親は不仲。
毎夜ストレスからの深酒する父、
それには母は付き合わない。
毎夜ケンカだ。
父さんと母さん別れたら、さとみはどっちについてくる、と父親がいるところで、泣顔の母親に毎夜聞かれた。
本気で別れることなんかできないし、事実しなかった。
だったら、そう言う試すような、子に甘えるような問いをするな、と。
母のストレスをまともに毎日のように食らっていた。
そこには姉はいつもいない。
親は選べなかった。
選ばれなかった親がかわいそうだから。
施設に行くと答えた。
別れないでくれ、仲良くしてくれと、
チラシの裏に、手紙を書いて、母の布団に忍ばせた。
返事は一度ももらえなかった。
よくある話だろう。
いびつさを埋めるように、円になるように、
どこにいても、ピエロみたいにしていた。
自分一人が我慢すれば、と
そうしてるうちに、「自分」なんていなくなる。
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