結婚10周年を迎えて

変わった人だなぁというのがはじまりでした。
俺は長男だからという意識が強く、女性は守ってあげなくてはならない存在だと信じて疑わず、食事は食べるというならよくて食うというのはよくないという。
横着いい加減口悪し、女だからってなめられるのが死ぬほど嫌いな自分には、この人合わないのではと思いつつも交際に至ったのは、どういう巡り合わせだったのでしょうか。
実際には、元々しっかり者で頑張り屋で、困った人を放っておけない、とてもお行儀のいいお兄さんでした。
でも、その前まであんまり良いお付き合いを出来なかった私は、不審がっていたものです。
こんないい人いるわけないと。
いつかきっと私を裏切ると。何かとんでもなく悪い所があるに違いないと。

そんなある時、私は仕事で嫌な先輩に大変理不尽な目にあわされました。
子供の頃から憧れて必死になって勉強して慣れた職業でしたが、もう辛くて辛くて。
思わずその夜に、会いたいと言ってしまったのです。
そしたら、本当に会いに来てくれた。
お互い社会人で、激務の中でした。
真夜中までずっとそばにいて、めちゃくちゃに泣き叫ぶのを黙って聞いて抱きしめてくれました。
本当に助けに来てくれた。この人は信じていい人だ。
家族と同じくらい大切に想える人になるまで、そう時間はかかりませんでした。

そうこうして、プロポーズを受け、結婚して今に至るのですが、いまだにあの頃と同じく大好きです。もう少し大人にフラットな関係になるものなのかもしれませんが、喧嘩も死ぬほどしますが大好きです。
ありがとうの気持ちと、これからもよろしくの気持ちを込めて。

#私のパートナー

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