見出し画像

プロフェッショナル。響き、つながっていくもの。



わたしには「変化」を求めるタイミングがちょこちょこあって、そんな時にとる行動のひとつが「美容院でスタイルチェンジ」だったりする。

今回はロングヘアをアゴまでの長さのボブにした。

ちょこちょこ利用する美容院という場所。
でも、行くと必ずと言っていいほど出てくるインナートーク。ザ・文句。笑

これの正体がわかった。

わたしには、高校生の頃から、大好きで長いこと通っていた美容院があった。

けれど、ある時期から渡り鳥のように美容院を巡るようになった。「通い続けたい」と思える美容院とは“あれ以来”出会えなかったから。

今思えば、文句が出てくるようになったのは、美容院巡りをはじめてからだった。


今回あるきっかけで、10年以上ぶりに、その大好きだった美容院でカットしてもらった。(担当してくれる人は変わったけれど)

そしたら。。。冒頭に書いたインナートーク(ザ・文句w)が一つも出てこないどころか、終始気分良く過ごせたうえ、"あれ以来”かもしれない、ホコホコとした満足感と高揚感いっぱいで家路につけたのだ。

わたしが大好きだったのは、彼らのプロフェッショナルな姿勢であり、地味だけど大切な“基本”を驕ることなく、実践し続けるあり方だった。(それとは感じさせず、ごく自然に。)

彼らのていねいな仕事のひとつひとつに通っている純度の高いエネルギー。わたしはそこに身を委ねて、ただただ満ちた時間を過ごすことができるのだ。

掃除、
接客、
謙虚で誠実なあり方、
知識、
技術の向上、
探究心、
美へのこだわり。

文字にすると、教育的というか、すこし窮屈な感じも漂うだろうか。でもわたしが求めているのはコレなのだと気づいた。

だから、ほかの美容院で、これらがまったく大切にされていないとき、悲しく感じたり、時には憤慨したりしていたのだった。


髪を切ってもらわなくなって何年経っても、あの上質な時間の感覚は、わたしの細胞に浸透していて、いつでもよみがえってくる。

ちなみに髪を切っていただいていたのは、もしかしたらご存知の方もいるかもしれないが、植村隆博さんという方。(2013年12月に逝去)



今になって感じることがある。
植村さんの、自分の想いを響かせる振動の強さ、深さ、仕事人としての偉大さ、人間的な強さ。存在感を。

スタッフの方たちは、先人の大切にしてきたことを大切に繋いでいる。それだけではなく、ひとりひとりが新しい風を取り入れ、自分の才能に磨きをかけているのが伝わってくる。

その清々しい姿に、なんとも言えないうれしさが込み上げて、心が震える。(実際泣きそうになってしまった)


あぁ、これらのひとつひとつが、もっともっと、わたしの内側に反響する言葉で書き記せるようになりたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?