ひとつの木桶から味噌とたまりを生み出す「東海醸造」|生産者訪問#7|三重県
鈴鹿サーキットで有名な三重県鈴鹿市で300年以上続く老舗の醸造所「東海醸造」。
蔵人の本地猛さんは、味噌の発酵のメカニズムや菌の話、歴史など、マニアックな知識を広く深くお持ちの方。 「三重県は伊勢湾に沿った縦に長い地形をしていて、南伊勢、中伊勢、北伊勢と文化がわかれています。」と、三重県の食文化と伊勢神宮との関わりなど、その地域ならではのお話が盛りだくさん!
もともと、味噌と醤油は同じ桶から作られていて、「もろみ」と呼ばれる状態から分離された固体が味噌、液体が醤油だった。現代の豆味噌とたまり醤油をつくる醸造所では、麹を作る段階から味噌用・醤油用と分けて作っている。それは、歴史的な法律の流れもあってのことらしいが、東海醸造では、現在も一つの木桶から味噌とたまりが作られているのだというから興味深い。
今回は特別に、木桶の栓を抜く体験や、“搾りたて生!”のたまり醤油を味見させていただいた!
最低3年は熟成させているという、たまり醤油は、濃厚なうまみと甘みが凝縮していて、甘みを足さなくても、これだけでみたらし団子のたれになりそう!大豆と塩と水がこんなにも変化するなんて!こんなに醤油が飲めるなんて!と感動。
「スーパーだとなるべく賞味期限が長いものを選ぶために棚の奥から商品を取っていく方っていますよね。うちの蔵の場合は古い製造のものからなくなるんですよ(笑)」と本地さん。
東海醸造さんで使っている味噌玉麹(豆味噌を仕込む時に使う麹。門外不出!)、仕込み水、仕込み塩をもってきていただいて仕込む豆味噌講座は毎年3月に開催しています。
発酵ライフ推進協会名古屋校または里菌かこのインスタをチェックしてね!
2020年3月6日訪問
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