生産者訪問#1|原木椎茸栽培
愛知県設楽町で原木椎茸栽培をしている小川さんの所におじゃましました。
運任せだった椎茸栽培
椎茸栽培に使う木は「ほだ木」と呼ばれ、使う木はクヌギとコナラ。
昔、椎茸栽培は運任せみたいなものだったそう。
木にナタで傷をつけ、森の中にほかっておき、椎茸が生えたらラッキー!状態。栽培と言えるのか?っていうレベル。
つまり、ほぼ天然にしか採れず、松茸くらい高かったと。
そんな椎茸を、菌を埋め込み「栽培」できるようにしたのが長野の人で、その歴史はここ100年くらいだとか。
菌がまわる
ほだ木に種菌を埋め込んで1年後。木に菌がはびこって、ほだ木の断面が真っ白になる。
ほだ木に菌がはびこることを、「菌がまわる」というそう。
ほだ木に菌がまわって、
「あれ、ここもう棲めないな。よそに引っ越すか。」
と菌が重い腰を上げて出てきたのが、私たちが食べているきのこ。
外に出たら食われる。。。進撃の巨人じゃん(笑)。
ほだ木は3〜5年で菌に食い尽くされてボロボロになる。
根性みせる原木栽培
今は菌床栽培と言って、おがくずやぬかなどの柔らかいものを使って栽培するきのこが主流。
原木は木=堅い。堅い木に
おりゃーっ!
と繁殖するがゆえ、原木椎茸はしっかりした食感になるそう。スポ根!
ちなみに、〈どんこ椎茸〉はひとつのブランドになっているけれど、良い時期に収穫して形がいいだけで、味に差はないのだとか。
原木椎茸は、ほだ木の重さとだいたい同じ重さの量の椎茸が収穫できるらしい。
きのこの香りは森の香り
原木栽培で使う種菌は、全国各地ほぼ同じメーカーから買っているそうで、じゃぁ、何がきのこの味を決めるのかと言うと、
森の環境。
小川さん曰く、きのこの香りはその森の香りだそう。おいしいきのこのためにも、生態系豊かな森が大切だ。
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