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君は仙台川を知っているか?

はじめに

君は仙台川を知っているか。
ちゃんとWikipediaにも載っている、宮城県仙台市にある川だ。

仙台の川といえば「広瀬川~♪」と「青葉城恋歌」にも歌われる広瀬川が、まあ一番有名なんじゃないかな。
泉方面に住んでいる人は七北田川のほうがなじみがあるかもしれない。

しかし市の名前を冠した「仙台川」というものの存在は、全然知られてないんじゃないか。ググったって誰も話題にしていない上に広瀬川ばかり表示される。
私だって知らなかった。数年前近所を歩いていて発見するまでは。

これはそんな、あまり知られていない仙台川をちょっとだけ知って欲しくて書いている。

※写真の撮影日は明記していなければ2024年4月20日なのでご了承下さい。

仙台川はトンネルから始まる

川のはじまり、って、気になりませんか?
山奥深くを分け入ると、繁るシダ植物の中に埋もれた岩の隙間から、ちろちろとわずかな清流が…これが源流だ!みたいなイメージありませんか。

仙台川は、いきなりトンネルからはじまるんですよ。こんなふうに。

トンネルが仙台川、見えにくいが右へ梅田川は流れるようになっている

これは、青葉区の荒巻神明町の梅田川沿いの遊歩道からの眺めだ。仙台川は、梅田川からトンネルで分岐して始まっている!

なお、トンネルの上にはふつうに家が建っていて、誰もこんなところに水路があるなんて知らないんじゃないかと思う。

梅田川が増水するときに、仙台川へ水を流すために作られたらしいが、めったに流れているのを見ることはない。
これは短時間にかなり大量に雨が降った日の写真である。(2024年4月9日)

奥のトンネルに流れ込んでいます

仙台川放水路トンネル - 南の梅田川から仙台川に水を分けるために1988年に作られた放水路。青葉区あけぼの町から通じる長さ405メートルのトンネルは、梅田川増水時にその水を仙台川経由で七北田川に流すものである。

Wikipedia 「仙台川」より

トンネルから始まる川、面白くないですか?私は見つけたときけっこう興奮したよ。

地上の流れのはじまり

では、この450mあるトンネルの向こう側はどうなっているのか。
Wikipediaによれば、

地上の流れは宮城県仙台市青葉区鷺ヶ森と水の森の境からはじまる。北西に流れて泉区の八乙女中央で七北田川に合流する。

Wikipedia 「仙台川」より

この公園が、どうやらそうらしい。実は散歩していて、この看板を見つけて私は仙台川の存在を知った。

仙台川水の森一丁目緑地、の看板


左側が急斜面
斜面を降りた先は、草木が茂っている

一見ただの広場にしか見えないが、左側が不自然なくらいの急斜面。そこを降り、フェンスの際まで来て上から覗いても、川なんてまったく見えない。
でも、周囲を見渡すと、地形は明らかに谷の始まりだ。トンネルができる前は、このあたりから小さな流れがはじまったのだろう。

これは2024年5月6日。東屋のベンチにて。
さらにうっそうとして何も見えないが住宅地の間に縦長に森があるのはどうみても川がある

深い谷沿いを行く

さらに下流に移動してみる。すると、川が見えるようになってきた。

上流方向を見ている。ちゃんと川だ

しっかり深い渓谷だ。
いまはこんなに小さな流れだけど、これだけの谷を刻んでいるのだから、川ってすごい。
川を挟んだ急斜面に家が立ち並ぶ。このあたりの坂は冬凍ったら怖いだろうな。

これは2023年6月14日に、橋から見えた小道に下りてみたところ

川沿いの道

もうすこし下流。ここは、鶴ケ谷中山線の下を仙台川がくぐるところ。橋の下にいるとじめっとしてひんやりする。

橋の下
橋の上

北根三丁目の交差点までたどると、以降はだいたい県道仙台泉線沿いに仙台川は北へ流れていく。

ここは、WASSEの近く。この時は川の工事を行っていた。

なにやら重機が入ってガリガリやっていた
工事していた

ここは八乙女駅の近く、「ゆず庵」のあるあたりの裏手から上流を見たところ。すこしだけ川沿いの道があるけど行き止まり。

なんだかのどか

ついに七北田川との合流地点に到着

仙台川沿いを離れて、一旦県道仙台泉線から八乙女駅方面へ分岐し、七北田橋に着いた。ついに七北田川まで来た。

七北田川だ

そして、七北田川の遊歩道に沿って下流側に歩いて行くと。
着いた!ここが、仙台川のおわり。七北田川との合流地点だ。

合流!

合流地点から仙台川上流をみたところ。川沿いの菜の花がかわいいですね。

のどかな春の日でした

おわりに

単にちょっと気になって、仙台川のはじまりから終わりまでを行ってみたんだけど、なかなか面白かったです。
わたしは子供じゃないので、ジョギングの名目で行ってみれば怪しまれない。車より行動の自由が利くので、ちょっとした冒険気分だ。
休日にちょっとした大人の冒険を、あなたもぜひ。


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