デザイナーは表層のデザイン以上の概念から取り組むべきなのか
デザイナーをやってると「表層のデザインだけをやるのではなく…」という考えによく出会う。キャリアアップ・スキルアップしていくのに非常に重要な観点だ👀
ただこれに固執すると、組織において負のスパイラルに陥るような気もしたので書く。
ここで書くのはあくまで僕の経験からくる感覚・予想で、万人がどこの組織でもそうだということではない。状況で変わるし変えられる。
「表層のデザインだけ」をやる、とはなにか
例👇
コンセプト、課題設定、コンテンツ…といった根本にデザイナーとして関われないこと
見た目だけを作ること/(フロー上)作らされること
デザインの設計や構造についての思考が尊重されず、Howを指示するレビューに従わざるを得ないこと
これはデザインする以上、なにかの拍子に必ず起こる。
「表層のデザインだけ」をやることのフラストレーション
例えばこのような状況に陥ったときに思うことを書いてみる💬
💬環境・チームに対して
職域が尊重されない感覚に陥る
デザインのプロではない/当該プロジェクトの具現化に長けてない人の指示に従うストレスが募る
💬キャリア・スキルについて
デザイナーとしての将来へ不安が募る
考え抜いて出したアイディアの純度が落ち(自分にとって)よいものが作れない感覚に陥る
負のスパイラルに陥る思考・行動パターン
これまで挙げたようなことでネガティブな気分になってしまう。わかる。それらの原因 / そのときの行動パターンを知っておくだけでも自分を俯瞰できると思う。
(これも個人的な経験に基づく文脈で書いてるので、それぞれの”動き自体”は全然悪くない場合もあると思ってる)
🆖デザイナーの権利を主張しレビューを受け入れない
🆖組織に対してデザインの理解がない環境だと疑心暗鬼になる
🆖上長やプロジェクトメンバーに対して、個の意見を尊重しない人間だと疑心暗鬼になる
デザインを取り巻く状況を俯瞰して、「デザイン」自体の存在を再解釈する
これまで挙げたような状況・不安不満があったときに、自分がどう対応するか・どう考えるかで未来は確実に変わる。
そもそもデザイン案は矢面に立つもの?
具体に至る抽象の咀嚼は複雑で、理解は難しいもの。そもそも見た目しか見られないのは仕方ないのかもしれない。
デザインだけでプロジェクトは動かない?
デザインがないと動かない。でもデザインだけでは動かない。モーターでもあるけど、大きなマシンの単なる小さなギアでもある🚗僕たちはそういうものを生業にしているのだ…
デザインレビューやデザインへの評価・意見は、正しいものを産むために必要なことかもしれない。
デザイナー以外は、デザイン客観視のプロ?
デザインに含まれる何かが、客観的に誤解を招かないか…など、作り手ではわからないことがある。
誰もユーザーを誤った方に導きたくないはず。「自分以外は客観視のプロ」なのかもしれない。
信頼のある人がもっともデザインの力を伝えられる
信頼の得方、信頼の醸成されやすさみたいなのは、そもそもの環境で一定あると思ってる。
ただ、どのような環境でも、会話や相互理解が成り立つ状況のほうが健やかに思考できる。
具体を作れるのがデザイナーの職能
Why?から考えて要件に疑問を持つ。これはめっちゃ大事だ。
ただそこから覆らないことも多い。想像もつかないほどデカイ岩を動かそうとしてる可能性もある🗻
まずは「降りてきたとおりに」表層のデザインをシュッと作って(気軽な気持ちで)ディスカッションする形でもいいのかもしれない。
そもそも、抽象を視覚化できるのが最もプロフェッショナル領域なはずだ。
柔軟な対応というスタンス
デザインやブランドを守るために奮闘するのは素晴らしい。
しかし「オーナーシップ」という言葉が、何かを阻んでないか?は一度落ち着いて考えたい。
まず意見などを受け入れたあとでも、正解の見つけ方は様々にあるかもしれない。
塁に出ることで「良いデザイン機会」を
見送りでも小さいヒットでも塁に出つづけた人が信頼を得られる⚾
頑なスタンスは、すべての仕事で同じような振る舞いをうむ。
自分が疲れないため、そしてデザイナーがブロッカーになってしまわないようにも、気軽な気持ちで表層だけから初めてみる。
デザインを作り込むための、機会を作る。
デザイン制作から周りを変えず、「開かれたデザイン」を🚪
デザインレビューや意見交換で周囲の視点を変えていくのは経験上めちゃくちゃ難しいし、だいたいバトルになる。デザイン自体が閉じた存在になるのが最も良くないのではないか🚪
まずオープンであることから始めるのがよさそうだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?