デザインと生産方法①
これは僕が1つの生地をデザインする際の流れを説明したものです。
全てがこの様に考える訳ではありません。
僕は梳毛のスーツ生地を扱っています。
これがとても重要で、自分が何屋さんかを理解しないで新たな生地をつくことは、サッカー選手が突然、隣のコートのテニスに参加するようなものです。
まずは自分の場合から。
もしサッカーを覚えたのであれば、サッカーをしながら隣のコートをよく観察してテニスに挑戦するべきと考えています。
僕が新しい生地(柄)を考え出したきっかけはチェックが流行っていたからです。
とても流行っていたのでチェック以外なにか面白い柄がないかと考え始めました。
ストライプ!!
すぐ決まりました。
ただのストライプではなくこれまでにない、ストライプをつくろう。
僕が持つストライプのイメージの等間隔、筋は1本つながっている。
この2つのイメージを覆す事が出来れば新しいストライプが出来ると考えました。
筋を途中で消すは経二重の組織ですぐ
解決出来る。
上記の方法を使えば等間隔も簡単にランダムに出来る。
新しいストライプが出来る。
組織図(2/2綾の経二重)
経糸の断面図
経糸が二重構造になっていて矢印の糸が裏に隠れます。
この方法でストライプの経糸を消すことができます。
出す場合は組織図のように〇↑のように経糸を動かします。
この2つの動きでストライプの筋の糸を出したり消したりする。
ここからはアイデアだしです。
僕が最終的につくった組織はのせませんがアイデアの一部です。
ストライプの幅が狭い所と広い所でつくる市松
狭い幅ストライプを途中で全て消してウインドペン
狭幅と広幅で2/2の綾
このような柄を永遠考えます。
忘れてました。ボーダーです。
日本のスーツでは緯柄よくないとされていますが、ストライプの変化柄なら縦が強調されるからいいかもとか思いました。
続く。
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