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【書評】大河内薫さんの「お金のことなにもわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!」は全ての個人事業主必読の1冊!

どうもこんにちは。チカトサです。  

今回は、大河内薫さんの「お金のことなにもわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!」の書評をしていこうと思います。

大河内薫さんと言えば、チャンネル登録者数31.6万人(2022年1月現在)の大人気ユーチューバーですね。


税金や投資についてわかりやすく解説してくれている動画が人気ですが、
動画の数が多すぎてどれを見れば良いのかわからなかったり、全て見ないといけないのかと思えてきてしまうかもしれません。

ですがこの本に全て集約されているので大丈夫です。
それも、わかりやすく漫画でストーリー立てて説明しているので状況も把握しやすいです。

この本を読むことで、税金や保険の仕組み、節税のテクニックについて詳しく学ぶことが出来ます。
サラリーマンの副業についても書いてありますので、副業をしたい・しているサラリーマンにもオススメです。
特に税金に関して初心者の方にオススメの一冊です。

というわけで、この記事では「【書評】大河内薫さんの“お金のことなにもわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!”は全ての個人事業主必読の1冊!」について書いていきます。

大河内薫さんの“お金のことなにもわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!“とはどんな本?【概要】

”お金のことなにもわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!”は 、2018年11月に発売された本です。

ところどころ漫画が入っており、集中して読めば全205ページを【約4時間】で読み終えることができます。
著者の大河内薫さんのプロフィールも紹介しておきます。

大河内薫(おおこうち・かおる)
税理士。株式会社 ArtBiz 代表取締役。
芸術学部卒という異色の経歴の税理士で、芸能/クリエイターに特化した税理士事務所を経営。ネットでの発信を得意とし、税理士として日本最大のYouTube「税金チャンネル」運営。
自称「日本一フリーランスに優しい税理士」。

“お金のことなにもわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!”の 目次は以下の通りです。

プロローグ
1章 何が違うの?フリーランスと会社員
2章 誰も教えてくれない税金の話
3章 リスクに備える!社会保険
4章 ぶっちゃけどうなの?経費と領収書
5章 いざ!確定申告
6章 もっと知りたい!節税&お得なテクニック
7章 実は得する?副業と確定申告
エピローグ

フリーランスと会社員の違い

会社員は企業と雇用契約を結んでいますが、フリーランスは企業と雇用契約を結ばない代わりに、案件ごとに業務委託契約を結ぶのが一般的です。

会社員は会社が給料から天引きして勝手に納税してくれますが、フリーランスは自分で計算して納税する必要があります。

一番の違いは税金の計算方法です。

サラリーマンは会社から支給された給料に対して税金が発生します。
これに対して、
フリーランスは仕事上で発生した出費については経費として計上することができます。打ち合わせで使った飲食代、出張で使った交通費、仕事で使うPC、勉強のための書籍代、等々です。
フリーランスの場合はこれらの経費を売上から差し引いた金額に対して税金がかかります。
ざっくりと式で表すと以下のようになります。

サラリーマン 給料×税率=納税額
フリーランス (売上-経費)×税率=納税額

他にも色々と違いがあるので、以下にまとめます。

 フリーランス                 サラリーマン
売上売上(事業所得)       収入       給料(給与所得)
 自分で確定申告       税金計算     会社が年末調整
  自分で納付         納税       会社が納税
 自分で全額負担       社会保険     会社が半分負担
  全部自分で!        結論      会社におまかせ!

この他にもフリーランスの場合は信用がまだまだ低く、

・家が借りづらい
・住宅ローンが通りづらい
・クレジットカードが作りづらい

などのデメリットがあります。
逆に言えば、これらのことはサラリーマンのうちにやっておくべきことだとも言えますね。

知っておくべき4つの税金

先ほどのサラリーマンとフリーランスの納税に関する話は、所得税に関するものです。
以下、4つの税金について簡単にまとめます。

所得税:1年間稼いだ所得に対してかかる税金。税率は5~45%。
住民税:住んでいる都道府県&市町村に払う税金。所得に対して一律10%。
事業税:職種によって0~5%。
消費税:2年前の売上が1000万円以上で発生。10%もしくは8%

これらの比較をしてわかるように、所得税が5~45%とやたらと幅広いです。
何故なら、所得税とは「累進課税制度」といって稼げば稼ぐほど税率が上がっていく仕組みになっています。

       所得課税        税率
   195万円以下           5%
   195万円超330万円以下      10%
   330万円超695万円以下      20%
   695万円超900万円以下      23%
   900万円超1800万円以下       33%
    1800万円超4000万円以下       40%
    4000万円超              45%

課税所得とは、売上-経費-控除=課税所得で出すことができます。

また、ここで出てくる控除とは、経費以外にも所得から引いても良い費用のことで14種類ほどあります。
基礎控除や社会保険料控除、配偶者控除、扶養控除…
自分が該当する控除を把握しておきましょう。

つまり節税対策の基本は
①経費をたくさん作ること
②控除をたくさん使うこと

の2つなのです。

フリーランスの社会保険

会社員とフリーランスでは入れる社会保険も違えば待遇も違います。

  フリーランス                 サラリーマン
  国民健康保険        医療保険      健康保険
   国民年金         年金保険    国民年金・厚生年金
  自分で全額負担      保険料の負担    会社が半分負担
 市区町村で自分で手続き    加入方法      会社が手続き
なし(家族の人数分保険料負担)    不要制度      あり(家族の分は0円)

この違いだけを見るとサラリーマンの方が有利に見えますが、
フリーランスの側にもメリットはあります。
①社会保険で支払った分は全額控除になる
②国民健康保険の医療費の自己負担は3割

さらに国民健康保険を安くする方法もいくつかあります。
➊扶養に入る
➋国民健康保険組合に入る(業種が該当する場合)
➌任意継続する(会社を退職する場合)

国民年金は20~60歳全員が加入し65歳から受給できる制度です。
国民健康保険と違い、保険料は一律です。

納付した期間により、将来の受給額が決まります。
フリーランスの場合、国民年金のみのため不安な場合は「国民年金基金」や「不可年金」など上乗せ制度に任意加入することができます。
どちらも掛金は全額控除になります。

また、過去の未納分の年金をまとめて払う「後納制度」の場合でも、全額控除になります。

どこまでが経費?

経費とは事業に関わる支出が前提ですが、明確なルールはありません。
仕事に関係しているか、世間の常識的にどうなのかを基準に判断されます。
担当の税務調査官によって判断は異なります。

そのため、とにかく領収書やレシート、クレジット明細は取っておきましょう。レシートがもらえない場合は、出金伝票を使うこともできます。
プライベートの購入レシートと混ざってしまった場合は、〇をしておけば大丈夫です。

自宅で仕事をしている場合、家賃や光熱費の一部も経費になります。(家事按分)
よくある勘定科目一覧です。

交際費:営業目的での接待の飲食代、お歳暮、お中元、贈り物など
旅費交通費:電車・バス・タクシー代、宿泊代など
車両費:ガソリン代、高速代、コインパーキングなど
取材費:取材にかかった交通費、宿泊代、飲食代など
修繕費:パソコンやカメラの修理代など
消耗品費:10万円未満のパソコン用品、文具などの事務用品、名刺代など
広告宣伝費:広告掲載料やWebサイトの製作費など
新聞図書費:書籍、雑誌、電子書籍、新聞など
会議費:打ち合わせの飲食代など
外注費:外部への業務委託など
地代家賃:家賃、契約更新料、月極駐車場代など
通信費:電話代、インターネット利用料、ドメイン代、サーバー代、切手・ハガキ代、郵送料など
租税公課:一部の税金(事業税・固定資産税など)、収入印紙代など
研修費:セミナー参加費用など
諸会費:会費やオンラインサロンの支払いなど
支払手数料:銀行の振込手数料、各種手数料、そのほかのサービスの対価
支払報酬:税理士報酬や士業報酬など
雑費:どの項目にもあてはまらない経費

仮に住民税と所得税を合わせて15%の場合、1万円の領収書は1500円の価値があるということになります。

節税テクニック

節税の基本は「経費を増やす」「控除を増やす」です。
ここでは控除を増やす節税テクニックを紹介していきまいす。

〇ふるさと納税
税金を好きな地域に前払いしてお礼の品を受け取る仕組みです。
年収や家族構成など、個人に応じて上限があります。
上限より多く寄付すると損なので調べましょう。

〇小規模企業共済
毎月自分でお金を積み立てて、事業を辞める時に受け取れる仕組みです。
掛け金も1,000円~70,000円まで自由に設定することができます。
掛け金は全額控除になります。

〇iDeCo
小規模企業共済と同様、将来の自分に積み立てる仕組みです。
自分で金融商品を選ぶので、運用利回りは未知数。
年金になるので、60歳になるまでは受け取れません。

これらの節税テクニックを駆使して課税所得を下げましょう。

大河内薫さんの“お金のことなにもわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!”を読んだ感想

 この記事では、大河内薫さんの「お金のことなにもわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!」について書いてきました。

この本の定価は1200円で販売されていますが、人によっては何十万円もの価値のある本だと思います。
巷に溢れる「これを読めば〇〇万円稼げます」といった情報商材よりはよっぽど再現性が高い内容だと思います。

これだけわかりやすい内容の本ですが、もしわからない部分があった場合、
毎週日曜日20時~配信している大河内薫さんのYouTubeライブで質問してみて下さい。
高確率で解答してもらえます。
質問したいことががなくても、社会や政府の動きに合わせた最新の税金や補助金についてわかりやすく毎回取り上げているので、是非見ておくことをオススメします。

と話が逸れましたが、この本を読んでまとめ終わった今、節税に関してモチベーションがとても高いです。笑

というわけで、今回の記事は以上です。
ぜひ、また見に来てください♪

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