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高橋恭平というアイドル

前回の記事では名前を挙げなかったが、私にとって甥っ子のようにいとおしい存在の“推し”、それはなにわ男子の高橋恭平氏である。

彼は、パブリックイメージとして、あるいはファンの間であっても、

・おバカハンサム
・ナルシスト
・やる気がない
・スキャンダル多い

などと言われることが多い。

そのどれも、確かに彼の一面をとらえたものなのだろうと思う。

個人的には、かなり年下の甥っ子的な存在の“推し”、“担当”ともなると、お仕事してるだけでえらいなあとニコニコしてしまうし、恋愛をしている、夜遊びしていると聞いたとしても年相応で微笑ましいと感じるだけだ。
おバカというのも、まあ彼に一般教養が不足している部分があるのは事実かな…と思う。

しかし、しかしである。

一方で、高橋恭平というアイドルは、それだけじゃないよね?とも強く思う。

デビュー発表の時の涙に、その理由に、嘘があったとは思わない。
普段ほわーっとした態度であからさまには見せてくれないけれど、情に厚い愛の深い人だと思う。

おバカと言われ教養が不足しているかもしれない。
けれど、人間にとって大切なものはそれだけなのだろうか?

私はそうは思わない。


この動画で、「あ」から始まる一番大きいものとして彼が「ありがとう」と回答した、その感性。

それを私は心から愛する。

彼のこの感性は、教養や知識の有無という尺度では測れないものだ。

持ちたいと思っても持ちえないもの。
それを高橋恭平というアイドルは持っていると思う。


他にも、何のインタビューだったかは失念してしまったのでニュアンスでの話になってしまうが、彼は平和主義をいつも掲げていて、疑うより信じる、騙すより騙される方がいい、他の人が敵になっても俺は味方でいる、というようなスタンスをとっている。

私ももういい年の大人なのでわかるが、これを貫いて生きるのは並大抵のことではない。
RPGで言えば、すべての防具を捨て、丸腰でフィールドを歩くようなものではないか。
傷つきまくるのは目に見えている。

それでも貫こうとするなら、今後、彼がどこまでこの姿勢をもって生きていけるのか、少し心配であるとともに、どうか歪まずに行けるところまで行ってほしいという気持ちがある。


そもそも高橋恭平というアイドルは、チャラそうなルックスで、しょっちゅう前髪をいじっていたりするし、YouTubeでもいつもニコニコ楽しそうにしているとは言い難いし、バラエティ番組に出ても気の利いたタイミングでコメントやリアクションをするわけでもなく、一見して「気取ってる」「クールぶってる」という印象を視聴者に与えることもあるだろう。

だけど、そういう人には、彼がメンバーといるときに見せる笑顔を見て欲しい。

ちらっと彼を見かけただけの誰が、あんな手放しで相手を信頼しきったような開けっぴろげの笑顔をする人だと思うだろう。

私はあの笑顔が大好きだ。
彼があの笑顔でいられる限り、きっと彼のいるなにわ男子を応援するだろうと思う。


そして最後に、自称もしている「ナルシスト」について。

彼はもちろん姿が美しい人だし、誰に対しても自分を誇らしげにイケメンだと公言して憚らないところに私はとても好感を持っている。

でも彼のそういう態度が最初からあったものではないということも、きっと彼を応援するファンなら周知のことだろう。

自己愛について彼は「自分が自分を愛してあげないと、誰が自分を愛するのか」というようなことを答えていた。

なにわ男子・高橋恭平、自分自身を愛する秘訣明かす「自分で自分を愛さないと、誰が愛してくれるの?」

音楽ナタリー 「ちゃお」7月号の巻頭グラビアについての記事より


これは私にとっては衝撃的な言葉だった。

彼が今のナルシストキャラを築くまでのことは知識として知っていても、こういう思いを1%でも抱いているとは思っていなかったというか。

正直なところ、入所後ファンに褒められて自信を付けていったと本人も語っているし、家族仲も良好なようだし、自分が誰かに愛されていること自体は当たり前に感じているのではないかと勝手に考えていた。

自己肯定感低めのINFJ-Tである自分としては、高橋恭平でもこういうことを思うのか…!と、非常に印象に残った言葉だった。


芸能人については、日々SNSでいろんな情報が飛び交い、噂を本人が否定したとしても、「今日そう言っといて明日●●するのが芸能界だろ」と冷笑する雰囲気もある。

けれど、私は、アイドルがファンに見せてくれているものを信じたいと思う。

彼らが見せてくれるものに焦がれ、励まされ、癒され、その感情を原動力として日々を生きることができているから、私は与えてくれているものをありのまま受け入れたいと思うのだ。

私はかつて一度オタクを卒業した。

本当に、薔薇を掲げてデビューしたあのグループと、そのセンターが大好きだった。
彼の担当を降りるときがあればあの事務所のオタクも辞めると公言していて、実際にそうした。

このグループについては、担降りした人間が今更語ってよいものではないかなと思っているのでこれ以上の言葉は持たない。
だが、自分のオタク人生の中でもとても濃い経験で、このときの担当には思い入れが強く、幸せであってほしいと今でも遠くから祈っている。
甥っ子はみんなかわいいが、彼は初めて出来た甥っ子のようなものである。



しかし、私はその数年後、大橋和也という存在をきっかけとしてなにわ男子と出会い、そこに高橋恭平というアイドルがいたから、もう一度誰かを“推そう”、“担当”になろうと思うことができた。

そして同時に、生半可な気持ちでオタク復帰しては、過去の自分の思いを裏切ることになると思った。

最後の現場から6年経っていたことに先日気がついて、しみじみしてしまった。
当時とは何もかも変わってしまった…何だよデジタルチケットとかグッズ販売整理券って…(いにしえのオタクの戸惑い


私は、私に見える好きな人たちの姿を信じる。
これが、オタクに復帰するときに決めた、私と“推し”、“担当”との付き合い方。


そもそも、本当かどうかなんて、どうでもいいことではないか?

高橋恭平氏は騙すより騙される方がいいと言うが、私は彼になら騙されてもいい。



なお、今回、彼のパフォーマンス面についてはここまで言及しなかったが、もちろん彼の歌やダンスは大好きである。
アイドルを推すということは、パフォーマンス面が自分の好みであるというのは大前提と考えているので、その点について語るのは今回は省略させていただくことにする。


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