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筋攣縮を見極めろ!

最近は肩関節についてnoteを書いている佐藤よしのりです。
今回は主に筋攣縮きんれんしゅくについての内容になります。


  • 肩関節周囲の筋緊張がとても強く、マッサージしても緩まない。

  • 肩をどの方向に動かしても、その瞬間に痛みが強く出現してしまう。

  • 治療をした時は少しだけ筋肉が緩むが、翌日にはまた戻ってしまう。

このような悩みがある方にはオススメの記事になります。

治療をしてもその場や翌日の改善が見られない場合などは筋肉に対して適切なアプローチができていないことが多いです。
その中でも、筋攣縮をしているのに強い筋緊張として見間違えていることがあります。

同じことを繰り返さないためにも、間違えやすい筋攣縮の判断方法や治療するためのテクニックなどをこの記事ではご紹介しております。

やはり、適切な治療法を行うことで、その分早く良くなるといったケースもありますので、ぜひご覧ください。




筋攣縮でよく言われている例えは、ふくらはぎがっていることです。
つまり筋肉が痙攣けいれんしていることを言います。
これは肩関節において、特に炎症期などの疼痛が強い時によく見られます。

筋攣縮は気にしていないだけで意外と多い状態です。
これに気づけないと、見落としている恐れがあります。

そして、筋攣縮は筋緊張していると勘違いしやすい状態です。
勘違いという意味では、もっと楽観的に見て筋肉が硬いと思ってしまうかもしれません。

硬いと思ったらそこをマッサージばかりしていませんか?

事実として、マッサージを行うことによってその筋肉の状態に変化が見られます。
ただ、それで満足しているようであれば、次第に可動域が狭くなり拘縮となってしまうかもしれません。

もしそうなっているようでしたら、まずはこの記事を最後まで見る必要があると思います。


まずは筋攣縮が起きている時は『筋肉が硬い』と感じると思います。
そもそも『筋肉が硬い』という状態はいくつかに別けることができます。

『筋肉が硬い』とは

『筋肉が硬い』という状態はざっとこれだけあります。

□組織に問題があるもの

  • 短縮

  • 拘縮

  • 滑走不全

  • 筋硬結

□他の組織に問題があるもの

  • 筋緊張
    →亢進→筋攣縮
    →低下

これらそれぞれを簡単にご紹介します。


筋短縮

筋短縮は伸長刺激に対して筋が伸びることができず、抵抗性が高まっている状態です。
筋実質部の伸張性低下と筋膜の線維化などによって生じます。

筋短縮のイメージ


筋を引き伸ばすと、筋線維を構成する最小単位の筋節が長軸状に引き伸ばされます。
しかし、この筋節の量が減少することで伸びにくく、抵抗性が増した状態を筋実質部の伸張性の低下となります。

筋実質部の伸張性低下のイメージ


拘縮

拘縮は「関節周囲軟部組織に原因があり、器質的変化によって生じた関節可動域制限」と定義づけされています。
そして、その原因とは主に5つの問題から考えられます。

  • 筋性

  • 神経性

  • 関節性

  • 皮膚性

  • 結合組織性

拘縮のまとめ

筋性拘縮
長期的に固定によって筋が縮み、関節拘縮となることです。
固定などによる関節の不動により骨格筋の伸張性低下が惹起され、この影響で関節の可動域が制限される状態になります。

神経性拘縮
脳神経疾患や神経損傷によって関節の不動が関節拘縮となることです。
脳神経の病気を発症した場合に筋肉が麻痺したり異常に緊張したりすることで起こります。 また、病気以外にも事故などにより神経が損傷することでも同様のことが起こります。

関節性拘縮
変形性関節症や関節リウマチなどによって関節周囲の線維化となり、関節拘縮となることです。

皮膚性拘縮
熱傷、創傷、炎症などの病的な皮膚の状態によって関節拘縮となることです。皮膚が瘢痕化することで皮膚の緊張が強い状態となり引き起こされます。

結合組織性拘縮
靭帯や腱など関節周囲の軟部組織が癒着や変性などによって関節拘縮となることです。


滑走不全


筋硬結


筋緊張

筋緊張とは、神経生理学的に神経支配されている筋に、持続的に不随意に生じている筋の一定の緊張状態のことをいいます。

筋緊張は生体の姿勢保持機構・体温調節機構に関与しており、姿勢保持機構に関して、運動あるいは姿勢保持の際に活動する骨格筋の準備状態に重要な意味をもっています。

筋緊張には亢進と低下がある


それぞれを見て『筋肉が硬い』という状態だけでも、これだけ別けて考えることができます。
では次に、筋攣縮についてです。

そもそも筋攣縮とは?筋緊張との違い

基礎的なところから入ります。

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