バリアフリー木道に感謝
先日上げたこの写真 ↓ ↓ ↓ についての追記。
混み合うところが苦手だけれど、せっかくのゴールデンウィーク、しかも青空、新緑はまばゆい。それで、GW前半の4月末、家から約1時間ほどのところに散歩に行ってきた。
それがこの写真の場所。
さすがに那須方面は渋滞していたが、私たちが向かうのは反対方向。
アグリパル(道の駅湯の香しおばら)を通り過ぎて温泉方面へ向かう。
目的地は塩原の温泉街を過ぎた、少し山の方。
国道を逸れた細道を入った先に、小さな沼がある。そこを目指す。
このあたりは天気の良いゴールデンウィークでも、渋滞は少なく人もまばらだ。紅葉シーズンは大渋滞だが、新緑はそれほどでもない(紅葉も美しいけれど、若葉が芽吹く木のエネルギーを感じられる新緑シーズンもいいんですよ)
目的地到着。
高齢犬のゴールデンシバスキー、テツの負担も少ない近場に、このような素敵ポイントがあるのが地方に住まうことの強みかな。
障害者的には除雪や交通の不便、フードデリバリー皆無、一番近いコンビニに行くにも要車・・・などはあるけれど、それよりも山と川が近い方がよい。
さて。それで行ってみて驚いた。
昨年の秋は工事をしていて、紅葉を見にきたものの早々に引き上げたのだ。
工事が完了しても段差は残るんだろうなぁと、あまり期待していなかった。
また残念な思いを味わうのかぁ・・と思っていたのだが・・・、
なんと! 出だしからバリアフリーになっている。
駐車場から沼の方へ降りていく坂道も、こんなふうにフラットな歩道が敷かれて車イスは走りやすくなった。段差がなく緩やか。以前は自然の石や根っこで車イスは入りにくかった。
陸から湿地に入る木道の接続部、木道、展望デッキ、すべて車イスで散策できる。
静かだ。
山に囲まれた場所にひっそりたたずむようにしてあるその水辺は、沼というか湿原だ。水たまりと言えばいいのか。
湧水があるふうでもないし、川が流れこむようでもない。
ヨシが生い茂り、何か生き物が泳いでいる。カエルの鳴き声が心地よい。
木道は人が歩くためというよりも、湿地の植物や小さな生き物など、環境を守るために作られたものと理解している(違っていたらごめんなさい)。
美しい湿原を歩きたいと思う人が大勢いるとして、木道がなければ植物が踏み荒らされてしまう。
だから、道を作ってもらっただけでも御の字だと思っている。本来であれば、その土地の自然環境を守るためには、人が入っていかないに越したことはないはずなのである。
だから、そこを車イスも入れるようにしろだなんて、とてもじゃないが言えない。
だがしかし、どうせ木道で人の通り道を作るのなら、もうちょい、プラス車イスのこと、思い出してもらえないかなぁ。
たった10センチの段差がなければ・・・。
あと10センチ木道の幅が広ければ・・・。
車イスでも行けるのになぁ、惜しいなぁ、全部じゃなくていいから出だしの50メートルくらいだけでもダメかなぁ。
そういう場所が本当に多いのだ。
「どうせ車イスの人は来ない」。
どうかそんなふうに考えないで。あらゆる人のことを想定してみて。
そう思うことが多いけれど、最近はどうも諦めモードであった。
だから栃木の山奥にこんな素敵なバリアフリーの木道ができて、とても感動したし、何よりも嬉しかった。
本当に嬉しかった。
駐車場には障害者用のスペースが2台確保、トイレもすぐそば。もちろん障害者用トイレもある。
ここまでのバリアフリー木道の完成度というか使いやすさ、美しさは、私の経験下で恐縮だが、北海道の知床一湖以来である、、『以上』と言ってもいいくらい。
たいがい、そして当たり前のことだが、自然豊かな場所は車イスは入れない。
「車イスだから、遠くからでも、森と水と、その自然の雰囲気を味わえればそれでいいんだ」
これまでそう思いつつも、行ってみたいなぁ〜と思った場所は数知れない。
湿原
この場所、行く時期によって水位が上下する。
今回はやや水位低め。まだ新緑も出初めで、この場所だけ「早春」だ。季節が1ヶ月以上逆戻り。
下の写真の場所は、水が多い時は水没してしまう。今は水がないので、歩ける人は湿原の中を通り抜けることができる。気持ち良さそうだ。
お弁当を食べたりゆっくり眺めたりできるデッキも数箇所ある。
私たちは眺望デッキて風景を眺めながら水筒のお茶を飲み、おにぎりを食べた(レンチンした焼きおにぎりだけど)。テツにもお水とおやつ。
時々風が吹いてくる。ちょっと寒い。
山を降りると夏日に近い気温なのに。
立派なバリアフリー木道が敷設されて、とてもうれしくてあまりにも感動したので、県の担当部署らしいところに感謝のメールを送ってしまった。
栃木県県北環境森林事務所 環境企画課さま、かなぁ、よくわからないんだけど、ホームページで探し当てたメールアドレスの宛先。
「嬉しいです!ありがとう」が、届きますように。
最後まで読んでくださってどうもありがとうございました!