ゴールデンシバスキー、そんな犬種はないですが ー1
散歩に行くと「ハスキーですか?」とよく聞かれるので、雑種ですよと答えるのがつまらなくなって、あえてつけてみました。
我が家の家族を紹介します。
名前はテツといいます。16歳、名前の通りオス。体重は17キロ。
出自のよくわからない捨てっ子で、保健所行きになるところ我が家にやってきた野良犬の子です。
目はハスキーの血筋だと思いますが、背中の毛の感じと体の形がシバっぽく、脛、尻尾、お尻、お腹のふわ毛と色味がゴールデンレトリバーっぽい感じ。
でも立ち耳巻き尾、雑種、ゴールデンシバスキーです。
散歩をしているとドブや段差に足を踏み外して、コケることしばしばです。
10歳の時に去勢手術、13歳の時がんの手術、甲状腺の持病持ちです。
生い立ち
近所の農家さんが言うことには、「野良犬が子犬を産んじゃったんだけど1匹もらってくれないか」と。
何匹生まれたのか、母犬がどうなったのかは知りませんが、野良の子犬は全員里子に出して、1匹だけ「うちでは手に負えない」と戻された子だ、ということでした。
その農家さんではすでに雑種を2匹世話しており、これ以上は飼う気はなく、飼っている2匹の雑種が、その子犬の面倒見ているのだそうです。
ご飯は彼らのおすそ分け、寝床も彼らの小屋なわけで、ノーリードで首輪もなし、どこの人間にも保護されていない自由な子犬だったようです。
ただ、その農家で飼われている雑種の犬2匹がだいぶ教育してくれたようで、うちに来た時、散歩で引っ張る以外はおとなしくて良い子、社会性も身についていました。
我が家にやってくると、母は自分のウォーキングに付き合わせました。
犬と一緒のその距離はどんどん伸びて行き、とんでもなく力の強い、そこそこ大きな犬に育っていきました。
しょんぼり病
7〜8歳ごろからだったでしょうか。
元気がなく犬小屋に閉じこもることが増えました。犬小屋で寝てばかりです。
若い時は、散歩に行くとゼーハーゼーハーと引いて引いてがすごかったのですが、段々に、散歩で引かなくなり、トボトボと歩くようになりました。
私は障害者ですが、多少は歩けます。いつか、この子の散歩ができるようになるのが夢でした。
力が強すぎてそれまで私では彼の散歩はできませんでしたが、歩き方がトボトボになって、やっと私にもリードを持てるようになったのです。
「歳だろうかね」
などと家族とよく話したものです。
本当に歳でこんなふうになるでしょうか。
毛がボサボサになって尻尾は禿げてしまいました。
耳の中や肛門周りは、垢で真っ黒で拭いても拭いてもキリがない。
しょんぼり具合は甚だしく、顔つきもなんだか険しくなって悪顔になっていきました。
一方で、太ってきてみんなにワイン樽とバカにされ。
「歳をとったからってこんなふうになるんかね」と母。
近所の獣医さんに診せても、年齢的なものでしょうとのこと。
あまりにしょんぼりしているので、犬もうつ病になるのだろうかと本気で心配しました。
→2へ続く
最後まで読んでくださってどうもありがとうございました!