見出し画像

ギター試奏有料化について思ったこと

ギター購入時には欠かせない「試奏」。
ギターを通販で買う人も増えてきたようですが、ギターの音色にはどうしても好みがあるし、私はギターの形と弾き手の体格の相性も重要だと思っているので、実際に持って・弾いてみないで買うというのは考えられません。

今回ギターを探していた時に、その試奏で「同一チェーン内の他店舗から取り寄せて試奏する場合は○千円」というお店があるのを見かけて
一瞬「え・・・有料なんだ・・・」って思ったのですが。

考えてみたら、昔は客がギターを1本買ったら、その客はその後も弦やピックといった消耗品を買いにきたりギターのメンテナンスを依頼してくる定期収入源になることが多かったからこそ、買うかどうかわからない客相手に他店舗からギターを搬送して場所を貸してチューニングして試し弾きさせて弦を緩めて拭いて元の店舗に返送・・・位は無料でやってもOK、試奏時に傷がついて商品価値が落ちることがあるのも許容範囲内って話だったのでしょうね。

今は、ギターは実店舗で試奏して買っても、消耗品はネットのみの店から通販で買ってしまう客が多いでしょうからね・・・
私もギター弦など
「試奏をさせてもらえる実店舗がなくなったら困るから、実店舗を構える店から買うべきなのかな」
と思うことはあっても、やっぱり安い方から買ってしまいます。
別に実店舗がぼったくっているとは思ってない。客が訪れやすい代わりにテナント料が高い駅チカの店舗を借り、いつ客が来てもいいように楽器の知識がある店員を常駐させている分の経費だと分かっていても、やっぱり同じ商品に違う値段がついていたら安い方から買ってしまいます。
ギター本体はそれなりのお値段だけど仕入れ値も高いので全部店舗の利益になるわけじゃないし、最近では実店舗で試奏だけしてネット専門店で同型のギターを買う人もいるとなると、実店舗は商売あがったりですよね。

それを考えると、提供してもらうサービスにピンポイントでサービス料を払っていくという形態の方が、今の時代にはそぐうのかもしれません。

今回私が見かけたのは、他店舗から取り寄せた上で購入に至らなかった場合には取り寄せ料を払うというシステムでした。
今後はもっと進んで、普段は楽器は倉庫にしまわれています、基本はオンライン通販で売ります、試奏したい場合にはネットから試奏依頼をすると専門のギターアドバイザーがついて試奏専門のスタジオに通されて1本あたり・30分あたりいくらで試奏できます・・・みたいな商売の形態も出てくるのかもしれません。
そして、これまでのように商品販売に至るまでにかかる経費分をフワッとまとめて商品価格に含めるのではなく、商品とサービスの料金を切り分けて、相談や試奏をしないでサッと買いたい客は商品分の料金だけでギターを買えるし、色々悩んだり相談しながら買いたい客は試奏料や相談料を支払うことで気兼ねなく試奏・相談を繰り返せるようになるなら、客にとっても悪くはない話なのかもしれません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?