推しエッセイ 最近見た推し映画4本

ネタバレはないはずですが内容に触れながら感想を書いているので1ミリも前情報を入れたくない人は気をつけてください。

his

ロマンチックというよりは現実的な映画だった。だって、ずっと親権争いの裁判してるし。現実的だからこそ切実で切なくて、理屈じゃどうにもならない感情もたくさんあって、そういうのが丁寧に描かれていると思う。とくに歯磨きのシーンがかわいくて好き。登場人物みんながやさしくて、みんなが誰かのことをちゃんと許してるから、みんな幸せになってほしいな。みんなに順番に感情移入してしまって、私だったらどうするだろうってすごく考えた。

パラサイト 半地下の家族

疲れた! ずっとハラハラしてた。ヒヤヒヤが止まらない。すごい体験をした。見終わったあとで思い返してみるととってもおもしろかったし、よくできたストーリーだなって感心もしたんだけど、私にはこういう映画向いてないな……。心臓への負荷がすごかった。プデュをかじったおかげで「ヌナ」とか「オッパ」とかちょっとだけわかる単語があったのもおもしろかったな。見終わったあとで食べたジャージャーラーメン、予想よりずっとおいしかった。

ロマンスドール

高橋一生が嫁にすさまじい執着をみせる映画だと思ってたんだけどちょっと違った。かといってドールに執着してるのかといわれるとそれも微妙で、何にも執着していないはずなのになぜか嫁にもドールにものめりこんでしまうみたいな、そういう不思議な感情があった。題材が題材だから感情がもっと生々しかったり痛々しかったりするのかなと思ってたんだよなあ。案外淡々としてたし、みんなふつうの人だった。そこがいいところなのかもしれない。あと蒼井優がめちゃくちゃに美しい。

新聞記者

スカッとする感じなのかな? と中盤までは思ってたけど、最後まで見たら印象ががらっと変わった。ただみんながみんな自分の仕事をまっとうしているだけ、と言えるほど、サスペンスでもミステリーでもない落ち着いた感じなんだけど、だからこそじわじわとこみ上げるような不安や怖さがあった。たとえば口コミなどの分野で、メディアよりも個人のほうが信用できる、みたいな風潮があるけど、個人だって信用できるかわかんないよなあ。メディアや情報や仕事について、自分の守りたいものについて、いろいろ考えたくなる映画だった。

おいしいものを食べます