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【vol.4 苦しかったときの話をしようか】

苦しかった時の話をしようかは、森岡毅さんが執筆した本で、著者の娘に向けて書いたもので、自身のキャリアに対する考え方や、実際に仕事をしてきて感じたことなどが記されています。

就活を始める学生は一度は読むべき一冊だといえます。

◆就職活動において、不正解以外はすべて正解

就職活動とは、まるでどこかに1つしかない正解を探して追い求めることで、それを見つけ損なったら人生が大失敗するような不安がつきまとっていないだろうか?

自分自身、就職活動の駆け出し期の6月頃は、まさに上記のような考え方で、「自分は絶対ここの会社で、この職種に就くんだ」と一つの答えを掴み取ることが就職活動の成功なのだと思っていました。

しかし最近になって、職種だけでも1万7千種もある中で、自分に合うベストなものに出会うことの方が奇跡なのではないかと気付きました。

自分に合う職種を探し回ってるだけで、数十年も時間がかかってしまうので、正解を探すことは止めようという決心がつきました。


◆不正解とは、自分にとって決定的に向いていない仕事に就いてしまうことである

自分にとって決定的に向いていない仕事とは何か?それは「自分の特徴が裏目に出る」かつ「自分にとって情熱がどうしても湧いてこない仕事」のこと。

決定的に向いていない仕事に就くことを防ぐには、自己分析を徹底的にやることにあります。

過去を遡って、楽しいと感じたこと、嫌だと感じたこと、自分の価値観などを明確にしておくことで仕事の選び方も上手くなります。

実際に入社して思っていたのと違ったということが起こるのは、自己分析が足らず、自分と企業の間でミスマッチが生じているからです。


会社がこちらを選んでいるように見えるのだけれど、実はこちらも会社を選んでいることを忘れてはいけない。

また、自己分析をしっかりやっていたとしても、内定を取りたいがために、別人格を演じることで、自ら不正解の道に足を踏み入れることになってしまいます。


たった一つの大正解、大吉を引こうとするな!大凶や凶を引かなけれはそれでいいのだ。

就活のゴールは、内定を取ることではなく、自分の就活の軸とマッチしていて自分の良さが活きる環境を選択することだと思います。


◆君の強みをどうやって見つけるのか?

”強み”とは、自分の「”特徴”とそれを活かす”文脈”がセット」で初めて発揮される。
”強み”を見つける最大の近道は、社会との関わりで気持ちよかった文脈(≒自分が好きなことをしている文脈)をどんどん列挙することだ。

コーチングで、0歳から12歳、13歳から現在を振り返って、好きなことを掘り起こしました。want toでやってきたことは、時間を忘れて没頭していることが大半を占めているので、上達も早く、自然と自分の強みになっているのだと思います。


会社が給料を払っている対象は、君が人知れず弱点を克服のために費やしている努力ではない。会社がお金を払っているのは君の生み出す業績であり、その業績は君の強みから生まれるものだから、会社が買っているのは君の”強み”なのだ。

小中高時代は、テストの結果をもとに成績評価がされ、先生との面談の際に社会はよくできているけれど、数学をもっと頑張ろうというように、自分が苦手とする分野の克服を促されます。

しかし入試で国社英の学校を受ける場合、数学の勉強を頑張るのは時間の無駄になりますよね。

社会人で求められるのは、弱点を克服し何でもそこそこできる能力ではなく、自分の強みを磨き、一つの分野のプロフェッショナルになることだとされています。

自分が必要する能力と正反対の弱点を克服するのは、時間の無駄だし得られるリターンも少ないです。

結果を出すためには、効率よく努力を重ね、会社から必要とされる人財になる必要があります。



◆強い人間は、環境に合わせて自分を変えるか、自分に合わせて環境を変えるか、そのどちらかができる。

自分にとって安全でストレスのない少ない道を選び続ける人は、運が良ければ幸せになれるだろうが、それでは決して強くはなれない。Comfort Zoneを出ない限りその力が覚醒しないからだ。100の自分に対して常に120や130の負荷をかける挑戦を、君にも意識して欲しいと願う。

人間にはコンフォートゾーンという安心で安全でいられるゾーンがあります。例えば、人間の体温は、サウナに入っても、南極に行っても体温は常に36度台を維持し続けますよね。

この安心で安全でいられるゾーンを維持し続ける力をホメオスタシスといい、現状維持機能というメカニズムが働きます。

強い人間になるためには、コンフォートゾーンをずらしていく必要があります。そのためには、環境、人間関係、時間を変えなければいけません。

自ら、チャレンジする道を選択し、その環境のストレスに耐えながら成長していくことが強い人間なるということです。

感想

就職活動が本格的に始まる前にこの本と出会えたことで、心に余裕が生まれました。「みんな最初は新人で、最後尾からのスタートになるけれど、貪欲に学ぶ姿勢と継続力があれば何とかなる。」

50年以上にわたって仕事をしていく中で、キャリアの選択に迷った時には、成長できる環境に思い切って飛び込んでいこうと思います。









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