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誰かを想う

大きな封筒が届いた。
開けると、そこには私がたどるだろうだった足跡が詰め込まれてた。
手にした瞬間に涙が溢れた。ぼろぼろと大粒の涙がこぼれる。


同封されていたA4用紙をみると、その日の行程が細やかに書かれていた。
読んでいるうちに、私もそこを歩いたような気分になった。
寄った場所のパンフレット、買ったお土産、何時にどこへ到着して、
そこでどんなことをしていたのかまで想像できてしまう程だった。
胸がいっぱいになった。涙がぽろぽろこぼれた。


そこに姿はないけれど、私の魂は彼と一緒に歩いていたのだろうな。


どんな気持ちで歩いてくれていたのだろうか。どんな気持ちで手を合わせてくれていたのだろうか。
そして私は、どんな気持ちでそこにいたのだろうか。

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