さとう

短歌などをのせます

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白色矮星の光度(短歌8首)

感触を、夏を、季節を、助走せよ 空白だらけの部屋を充たして 〇 街路樹は風を聞かせた。押しボタン式信号機たちの点滅 ぬばたまの夜 悲しくはないと思う、嘘みたいな流星を見た ファクシミリ テキストは転送されている 後ろからなんて言おうか 散らかった机を片付けたあとで言葉だけが燃えて残るだろう そのすべて愛を歌っていることをイントロで思い出してほしい 〇 まだここにいてよ 白色矮星の光度を知って それじゃあ(またね) 〇 水面の月を夜標にしたら思い

    • 光とか波だとか(短歌12首)

      十からのカウントダウン そのあとで詩を好きになってしまうかもしれない 〇 流動性を述べて僕らのディストピア 八時二分と駅で待ってる よめるのによめない よめないのによめる エレクトリックなんか変だね 信じたものの話もしくは深い海 転調は幾度も繰り返された 眠り方を教えてください。明日には静寂を忘れるでしょう ひかりとかなみだとかってずるいしさ… ええ、そうです、光は波です 優しさの色がやたらと短くてクレヨン 僕は、肘まで洗った 以下、Cは積分定数

      • 回想、そして破壊へ(短歌6首)

        一滴でひどく波立つこととして明日は六時半起床です 天井の白からここを愛してよ ポートレートはまだ朝じゃない こんなにも簡単に歩けてしまう 終末の歌詞カードをしまう 繰り返しそうぞうしてはハイウェイの線が光って八月だった その響きが好きでずっと聞いている見ている舐めている、泣いている break broke broken breaking いつまでも消えて

        • sucked into(川柳8句)

          人工が等間隔に頬を撫でる 街灯の裏側ここが夜の淵 レモン色 絵の具は全部甘そうね 目的が積むことになった読書家 仮想敵に負けたことで僕は無敵 心にはローションティッシュの甘みが the the 残暑残暑残暑 そんな一月 快速に導かれてく明日があっt

        白色矮星の光度(短歌8首)

          もう新しくない(短歌6首)

          I don't あんだーすたんど りありてぃ その突き当りたぶん右です ああ、それは月の裏に隠しておいた生まれ変わったら見つけて来てね そう思う・どちらでもない・思わない 真ん中訂正せよ「興味無い」 正しさの中に猫背は含まれない。字も汚いけどここにいていい? 〈事実〉夜ってだけで冴える感覚よ 少しだけ甘やかし過ぎたかな この背中 羽はあるけど飛べないな 飛行申請していないので

          もう新しくない(短歌6首)