時代の波に乗って行動しよう。

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ザリガニの水槽掃除は、やらないとどんどん水が汚れていって、いずれザリガニは死んでしまう。

それは言われなくてもわかっている。

そもそもザリガニの水槽掃除なんてのは、実際にやったとしても30分もかからない単純作業です。

水槽を下まで運んで、中の水をザリガニが飛び出さないようにジャーっと投げて、新しい水を蛇口からジャーと注いだら終わり。

うちは地下水なので、カルキとか関係なく水はそのままでOK。やればすぐ終わる作業なのに、それがなかなかできない。面倒くさい。だから伸ばし伸ばしになる。

水替えを先に伸ばせば伸ばすほど、目に見えるかのように水は臭くなる。環境はどんどん悪化し、藻が生え、水は濁ってくる。

やがて僕は、このままでは明日にでもザリガニが死んでしまうかもしれない、というストレスと戦いながら生活するようになる。昨日まで元気だった生き物がある日、突然死んでいるのを見るのは恐怖でしかない。

水を替えるのもストレス。替えないのもまたストレス。

朝、エサをあげたときの反応が悪いと、「え、弱ってる?」「死兆星は見える?」とか心配になる。もともとが子どもに押し付けられる形で飼い始めたザリガニだけど、世話する以上は僕に全責任がある。

それなら水をマメにかえてあげればよい。

確実な対応策があるにも関わらず、なぜだか今日も僕は放置してしまうのです。だって面倒だもの。これは完膚なきまでに僕が完全に悪い。すいません。

ときに、うちのザリガニはよく脱走する。

水槽のガードが甘いのか、それとも水がカオスすぎて、安住の地を求めて旅に出るのかはわからない。どうやってその細いホースを登るんだい?と問い詰めたくなるような細いエアホースをつたって彼は今日も出てゆく。


「水。クセーから別んとこ行く」

行動した先に、エサやきれいな水場があるかどうかなんてわからない。けれどザリガニは今より良き場所を求めていつだって行動を起こすのだ。

毎朝同じ時間にエサが降ってきて、外敵から360度身を守れる隠れ家(エンビ管)を平然と捨て、未知の危険な旅に出る。


ところで。「チーズはどこへ消えた?」という本がある。

目の前のチーズがなくなっていく恐怖に対して、何があるのかわからない迷路の先へチーズを求めネズミは移動する。残された小人は、チーズを求めて恐怖に打ち勝ち行動する(変化に適応していく)か、その場所にとどまってチーズが出てくるのを待つか、というチーズをある種の人生の幸福になぞらえたジレンマを描いた作品である。

ザリガニの行動はシンプルだ。今よりよい環境を求めて移動する、ただそれだけ。その先に危険があるのか、なんてことは気にもとめない。突き進む。

ただ、脱走経路がいつも同じなのが災いして、大きめのトレイを置いておくだけで毎回同じ場所に落ちるのであっさり捕まってしまう。

ザリガニの大冒険の先に待っているのは「自らの乾燥」だけだということを僕は知っている。だから彼の逃走経路上にトレイを仕掛ける。逃げたザリガニを探すのが面倒だから、では決してない。

ザリガニは水槽から飛び出して、横のトレイにぽとりと落ちる。僕に見つかって水に戻される。また飛び出して、また戻される。プログラミング的に書けば while(true) のループ。

ザリガニは頭があまりよくなくて、僕はザリガニより少しだけ頭がよい。だがしかし、僕はこのザリガニのシンプルな考え方を見習わなければならないと思う。

ホリエモンは著書の中で「社長になる人はバカが良い」と言っている。

良い意味で頭が悪いから、成功する人は失敗を恐れず行動できる。中途半端にあれもこれもと用意周到に準備する人ほど成果を出せない。

本当の成果は、まず行動ありき。行動しながら軌道修正した先にある。

まずは「ひのきのぼう」で動き出そう。スライム倒しながら「どうのつるぎ」を揃えていけば良い。ゆうしゃが「ロトのつるぎ」入るまでぼかぁ冒険に出ないよ、なんて言い出したら、せんしは貧弱、まほうつかいはメラしか知らなかったし、なによりゾーマはまだ生きていた。

現在の僕はといえば、この歳になってもいつまでも会社に縛られて、夏場の忙しいときなんかはほとんどのプライベートな時間は業務に搾取され、いやいや仕事しながらも続けている、毎日毎日。

これだけの膨大な時間を違うことに打ち込めたら、もっと別の道が開けるんじゃなかろうか、とか考えながらも、全く別な方向に人生の舵を切ることができない。僕はチーズから離れられない小人だ。

かわりに、一つの行動として副業Youtuberを始めた。

副業するのは現在のトレンドでもある。ザリガニのようにシンプルに生活環境を変える生き方は僕にはできないけれど、本業をよごさない程度に発信することならできる。失敗しても自分が傷つくだけでリスクゼロ。

この世の中、なにも特別なものはない。誰もが自分のやりたいように自由に発信できる。その気になればスマホひとつで発信できる。Youtubeにいま空前絶後の報酬バブルの波が来てるからYoutubeをいまやる。それだけ。

1年後にはYoutubeのアルゴリズムが変わってこの波は消えているかもしれない。素人が評価されない未来はそのうちやってくる。そのときに自らのレベルを上げ「ロトのつるぎ」を手にしている人だけが生き残る。

恥を捨てよう。自分をすべて晒して生きていく。勇気を出して前に進むのだ。成果は後からついてくる。

行動しよう、今日もまた。僕に無駄な時間はない。

サポートして頂けるととても励みになります。 ありがとうございます。