"~みんなが「パルス型消費」で物を買い始めた"を読んで

https://www.businessinsider.jp/post-193820

概要

・近年、未知の商品で有ってもちゅうちょをせずに商品購入をする人が増加している。(グーグル 6月28日 都内「ショッピングに関する調査のメディアセミナー」内 一般消費財購入の普及や動向についての調査)
・この消費行動を、「パルス型消費行動」とグーグルが命名
・パルス型消費行動とは「瞬間的に“買いたい”と感じ購買に至る行為
・例えば、人々がスマホを眺めている時、偶然見た商品をその場でちゅうちょ無く買ってしまう
・一連の行動の中で、瞬間的に買いたいと思うことがあって、(実際に直後に)買う
・これまでは、人々が何かを購買する際にはある程度時間をかけて、買いたい気持ちを醸成させていく消費行動が中心だった

・今の人々は何かを買うために店やECサイトにいる時は、具体的にまだどの商品を買うとは決めていないことがわかってきました。シャンプーが必要だとは思っているが、(ブランドや商品名など)何のシャンプーかまでは決めていません


・パルス型消費行動のキー「6つの直感センサー」


1. セーフティ:「より安心安全なもの」に反応する直感センサー
2. フォーミー:「より自分にぴったりだと思うもの」に反応する直感センサー
3. コストセーブ:「お得なもの」に反応する直感センサー
4. フォロー:「売れているもの」や、「第三者が推奨するもの」に反応する直感センサー
5. アドベンチャー:「知らなかったもの」や「興味をそそるもの」に反応する直感センサー
6. パワーセーブ: 「買い物の労力を減らせること」に反応する直感センサー

・それまでの「知って・調べて・歩く(店に行く)」から、「知って・調べて・ヒット(購入したい商品に出会う)」に変わって、購買までのスピードが早くなっている
・注意しなければならないのは、これらの行動が、趣味的な商品に対する非日常的な買い物行動ではなく、日常的に消費する商品に対して行われている点です。その意味で、従来型の「衝動買い」とは一線を画した消費行動だと言えます

所感

これは日頃から多くの情報に触れつつも、プライベートでも様々なタスクに追われる現代人にとって合理的な消費行動だと思う。

この消費行動を促進させるにあたって重要なことは、
購買の意思決定を短いプロセスで完了させられるように、商品購入のベネフィットを端的かつ包括的に訴求すること。
意思決定の後に再判断をさせる余地を与えないように、スムーズな決済手段を用意すること。

■なぜパルス型消費行動が出現したか? 仮説と考察
・購買行動に使用できる可処分時間が圧迫され、迅速な意思決定を迫られるようになった
・迅速な意思決定を行えるだけの商品説明、商品訴求を行っている商品が増えた
→そもそも旧来も、長い時間をかけて買いたい気持ちを醸成させていたのではなく、商品の詳細から口コミ、レビューなど、購買に至るまでの判断材料を揃えるのに時間がかかってしまっていただけなのかもしれない。現代では判断材料はすぐ揃う。
・日常において情報に触れる絶対量が増えたことで、意思決定に必要な関連情報を(半ば無意識的に)事前に得ることが出来ている
→”「ロキソニン飲んだら楽になった~」という女性のツイートをTwitterで複数回見る→いざ頭痛がした際、特定の頭痛薬をイメージせずに薬局に出向いた後、ロキソニンのパッケージを手にとった後に無意識にTwitterの情報と結びつけ、購買の意思決定を行った”
自身の体験として、これと似たような事をよく行っている自覚があるが、これも傍からみればパルス型消費に見える
・スムーズに決済できる手段が増えたことで、意思決定からアクションまでのワンクッションがなくなった
→モバイル決済サービス、クレジットカード所持等、現金を必要としない決済サービスの普及
・「ブランド志向」な人の減少
→以前から認知されているような大手ブランド・ハイブランド及び、その広告に無条件に好意を向ける様な人は減少傾向にある。自分の価値観とフィットするブランドは依然として強い。

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