ピクミン4の感想
はじめに
Twitchにて「ピクミン4」を初見プレイしクリアしたので、本記事ではその感想を書いていきたいと思います。
(↓はその配信のアーカイブです。見てもらえると滅茶苦茶喜びます!)
全体的な感想
最新作を最新の内にやる楽しみ
「ゼルダの伝説スカイウォードソード」で数年ぶりにまともにゲームをプレイする感動を覚えたわけだが、今作では更に数年追加して本当に久しぶりに「最新作」をプレイした。
特に拘りがあるわけではないものの、自分はどちらかと言うとレトロゲームや過去作をやることが多い。
ピクミンは昔1と2をやったこともあり巷でも久々のナンバリングと発売前から話題になっていたのでやってみることにした。
やってみると、没入感が過去作(の自分の記憶)と比べて全然違う。
あらゆるオブジェクトや背景、地面や水の写し方が明らかにリアルになっており、本当にそこにあるかのような、自分がピクミンサイズになって歩き回っているかのような没入感だった。
操作も以前までと比べて簡潔だが決して退屈ではないようにブラッシュアップされており、すごくピクミンを動かしやすかった。
最新作、という意味では攻略情報がネットに全くない状態なのも良かった。
結局は自分の心構えでしかない問題だが、過去作の場合、やはりある程度以上のグダりは(自分がゲームできる時間があまり無いという意味でも)配信者としては避けたくなる。
配信でないかつ時間的制約が無いのであれば隅から隅まで探索したくなるタイプではあるしグダリも含めて自分のプレイだとは思っているが、様々な要因で限度があるのだ。
しかしこれは最新作。
グダるのも当たり前。
じっくり探索するのも当たり前。
効率や見栄えを気にせずにそれらを存分に楽しんでよいのだ。
攻略情報が無いのだから自分で切り開いて(拓いて)いくしかない。
そんな体験をするには「未知なる惑星に不時着し探索、冒険しながら少しずつ開拓していく」このピクミン4というゲームは余りにもうってつけだった。
大丈夫、僕らは孤独じゃない
ピクミンの星に遭難という点は1と同じだが、最大の違いは「仲間がいる」という点だろう。
主人公はレスキュー隊の一員であり、隊の船そのものが遭難した為、当然他にも乗組員がいるのだ。
最初は隊員があちこちに散ってしまった為数が少ないが、散策を続けていけば増えていく。
「夜に帰る場所と待っている仲間がいる」という点は未知の星を散策するプレイヤーにとって孤独ではないという救いであり、心に温かなものが宿るであろう。
他にも、各地に散在している要救助者を発見していくことで拠点はどんどん賑やかになっていく。
やればやるほど人を助けることの喜びは増え、孤独や不安は減っていくように作られていると感じた。
各要素の感想
ここからは4独自の要素や、過去作で出てるけど自分にとっては新体験な点、キャラクターについてを個別に語っていきたい。
ダンドリバトル/チャレンジ
バトルに勝つ、チャレンジをクリアすることで救助人を救助できる。
僕個人としてはこの要素は非常に面白かった。
突然だが、このピクミン4というゲームは時間をかければ、例えダンドリ効率が悪くとも通常クリアできるように作られている。
「1」と違って日数制限が無いというのはゆっくりまったりと周りの景色を楽しみながら探索が出来るという利点はあるが、日々の探索をダンドリ良く行う必要が無くなる。
その為「1」のような「決められた時間の中でダンドリ良く宝を集める、さもなくばゲームオーバー」という焦燥感や危機感は得られない。
そんな古参が楽しめる要素が「ダンドリチャレンジ」だった。
流石にクリア出来なかったからといってゲームオーバーにはならないが、やはり一定の悔しさは残る。いくつかのチャレンジは初見では救助人を救助できる最低ラインに届かなかったものもあり、非常にやりごたえがあった。
「探索やピクミン達との冒険がしたいのであって忙しく回収を突き詰めたり戦いをしたくない」という人にとっては当然不評だが、ストーリーをクリアするだけであればちゃんと救済策がある。
バトルに負けたりチャレンジをクリアできなくてもレスキュー隊の先輩に頼めば勝手にクリアして救助出来るのだ。
救済策を知らずにこの要素が存在するというだけで評価を下げたレビューやプレイを断念した人を複数観測したので、そういう人達に対してはなんともやるせない気持ちになった…
氷ピクミン
今作新登場にして最強のピクミン。
囲んで叩けば敵を凍らせることが出来るし水たまりも凍らせることが出来る。
凍らせることで囲んで叩いている間に敵に食べられる心配が無くなるのだ。
ピクミンの縛りプレイとして挙げられる「不殺プレイ」もこのピクミンのおかげでかなりやりやすくなったのではないだろうか。
主人公達は氷ピクミンを掴んで凍らないのだろうか…一応主人に対しては冷気を発しないようにしてるんだろうか。
羽ピクミン
ピクミン3にて登場。
ピンク色で可愛い天使。
飛べるのである程度地形を無視して運搬が出来る。
縦横無尽に運べるかと思ったけどそうでもなかった…
でもダンドリチャレンジで最高評価を得ようとするとめちゃくちゃ役に立つ。
RTAとかでも真価を発揮しそう。
フィールドや地下のどこを羽に頼ればダンドリが良くなるか気になるところだ。
岩ピクミン
ゴツゴツした硬いやつ。
投げて当てるだけでダメージをそこそこ与えられるので特に序盤の火力担当。
足に比べて明らかに体が岩でデカいのもあって、敵にアタックしたあとぱたんと倒れるのが可愛い。
ヒカリピクミン
なんと今作は生物が活発になる夜に出歩ける。
その際に他ピクミンは連れて歩けず、この夜に出歩けるヒカリピクミンをなんとか増やしてタワーディフェンス的なことを行う。
ヒカリピクミン達が集まり一つの玉となって放つ「フラッシュバースト」が余りにも強力。
大量のピクミンを一度に敵にぶつけられる上、敵が暫く動けなくなる。
ふわふわと浮いてて可愛いやつだが多分その正体は…
こんな姿になってまで協力してくれてありがとう、ピクミン。
青ピクミン
水に強いというのは相変わらずだが、今作は泳いでくれる。
過去作(自分がプレイした1と2)では水たまりの中を歩ける、だけでしかなかった記憶。
水が深い場所もあり、そういった場所では水中をスイスイと泳いでくれる。
水中で泳ぎながら敵と戦ってくれるのを初めて見たのでちょっと感動した。
犬
あまりにも長くなったのでカテゴリを分けた。
オッチン
オッチン可愛いよオッチンオッチン可愛いよオッチン可愛いオッチンオッチンオッチンオッチン可愛い可愛い可愛い可愛いオッチン可愛い
…失礼。
今作最大の新要素。
今作は犬を連れて探索ができる。
もうね、犬が大好きな僕にとっては堪らんのよこの子は。
ゲームを起動して開幕この子を見た瞬間「あ、この子がいるだけでこのゲーム買った甲斐があったな」と思った。
「この子の存在だけで既にお値段以上の価値だ」とも。
「全体的な感想」にて話した「没入感」としての表現はオッチンも例外じゃなく、もっふもふなの。
質感がすごい。
目の前にいるのであればモフりたくなる。
尻尾はポンポン状でこれまたモフれと言わんばかりの尻尾。
この尻尾が葉っぱになっちゃった時には全力で治療のための行動をすることを決意した。
現実の犬は四足歩行だけどオッチンはチャッピーとかと同じく二足歩行。
現実の犬と比較して違和感を感じても良さそうだが、そんなことを感じさせないくらい「ピクミンの世界の犬」として完璧なデザイン。
素晴らしいよ任天堂。
非常に好奇心旺盛で人懐っこいけど主人公の言う事はしっかり聞くし主人公がいなくとも探索したりする勇気もあり、ピクミン達を導くリーダーシップもある。まさに完璧で究極の相棒。
一日の始まりに主人公の周りをグルっと回ってレスキュー隊の整列に参加する様子が見られる。
そりゃ一日の始まりにオッチンとじゃれ合えたら今日も一日頑張ろうとなるよね。
暫く動かずに放置していると、オッチンとピクミンでじゃれ合うようにもなる。
一日中これを見ていたい。
起動時に主人公がいない状態のオッチンとピクミンのてんやわんやのムービーが流れるのだが、永遠に見ていられる。
オッチンとピクミンをもっと1日自由にしたときにどんなじゃれ合いをしたり行動しているかのムービー作ってくれませんか任天堂さん。
ここまでプレイと関係ないオッチンの魅力について語ってきたが、当然プレイの中でも最高の相棒。
序盤は水こそ泳げないがそれでも主人公とピクミンをまとめてオッチンの背中に乗せて移動できるので、過去作において神経をすり減らしていた「後ろの方のピクミンが敵に襲われるのでは」という心配が全く無く、比較的安全なお散歩が出来る。
やっぱり皆でおでかけするの楽しいもんね。
オッチンを育てていくと水を泳げるし敵もチャッピー一匹位はオッチンだけで倒せるようになってくるし運搬もピクミン100匹分の力を発揮してくれる。
主人公の代わりに隊列を引き連れて散策もできるし主人公と同じ笛を持っているから当然ピクミンへの司令も(ある程度)出せる。
オッチンの育成はゲーム内容を考えながら「どんな子に育てていきたいか」を考えることができて非常に楽しかった。(とはいえ最終的には全ての能力値を上げてしまうのだけれど…笑)
モス
序盤は葉っぱオリマー、後半はルーイを主人にダンドリバトルで敵として襲ってくる犬。
首輪がないことを考えると野生の犬か。
ブサカワ犬な感じでこれもまた良き。
名前の示す通り緑色の苔のようなので、もふもふ感はオッチンよりこちらのほうが強いかも?
敵ではあるもののしっかりと主人であるオリマーに忠義を感じているらしく、この子もまた名犬。
一通りのバトルが終わって拠点にオリマーとモスが居るようになると、オリマーとモスとのじゃれ合いも見れるようになる。
あ〜たまんねぇ〜…
生まれの事情によりオリマーとお別れすることとなるが、オリマーに変わってピクミンを導いていくエンディングは必見。
「人の事情で振り回してはいけない、お互いが快適に生きる為には人の都合を捨てることも重要」
という動物との付き合い方にも一石を投じるキャラクターだった。
ヤタノワスレイヌ
本作のラスボス。犬とともに生き、犬と争いながらきたピクミン4のラストも犬だった。
ピクミン達と比べて明らかにでかい。現実に居れば「超小型犬」の子供くらいのサイズはあるんじゃないかな?
現実だとシー・ズーという犬種の毛が青みがかってるとこの子に近くなるのかな。モスをも上回るもふもふ。
「忘れ犬」って名前と首輪があることから察するにこの星に生きる人間に何かあって忽然と姿を消す際に忘れられたのか…意図的に捨てられた、とは考えたくないが。
人(主人)が居なくなったあとをたくましく生きる老犬。
そのたくましさは氷、雷、炎、ドドロのヤミを自在に繰り出せ、単体で浮遊ができるほどになった。
戦っていたときは「なにをどうしたらこんな色んな事ができるんだ?」と思ったけど、主人のいないこの星を長い間なんとか必死に生きて、喰らい、糧にしてきた結果だと思うとなんとも言えない気持ちになる。
余りにも悲しい存在。
人と犬との関わりについてオッチンがグッド、モスがビターだとすると、ヤタノワスレイヌは主人公達が出会った時点で既にバッドだろう。
モスとは違い人と関わっていたであろうに人の都合でこの星に(意図的かどうかはともかく)置いていかれた存在。
モスとは比較にならないくらい、人と犬との黒い側面を描写するのは流石黒い任天堂…
しかし必要な描写だと個人的には思っている。
置いていかれたのがたったこのヤタノワスレイヌ一匹とは思えず、原生生物に食われたり病気になって死んでしまうというワーストを歩んでしまった犬たちもきっと居たのであろう…合掌。
エンディングではモス率いるピクミン達の横をのっそのっそと敵対すること無く歩いている。
でかい子が気ままに自由にお散歩してるのかわいいね。
たまらん…!
襲いかかってきたときはそのときの主人ルーイの指示だったのかな?
色んな解釈はあると思うが個人的には「長らく主人がいない状態だった故に主人となったルーイの指示が嬉しかったんじゃないか」と思っている。
でもそうだとするとまたしても人(ルーイ)の自分勝手な都合で痛めつけられた結果になるな…
ルーイの救出は勿論、オッチンの治療でヤタノワスレイヌの毛が必要なのもルーイがコミュニケーションをしてくれれば主人であるルーイからの指示で争いなく怖がらせることなく毛を採取することも出来ただろうし…
やっぱ許せねえよルーイ!
願わくばこの星に暮らす彼の余生に幸多からんことを。
後書き
途中から犬に対する愛が止まらなくなりました笑
ピクミン4はシリーズ通して最高傑作だと個人的には思ってます。
(多分)ダンドリの最高評価など含めて100%クリアしたゲームだと思うけどいずれまた何かの形で再度やりたいゲーム。
自己都合の話になりますが、引っ越しでドタバタしたり、長文書いたけど一旦保留にした記事があったりで1月は記事を挙げられませんでした。
また月一ペースくらいで書いていくつもりなのでよろしくどうぞ。
全ての犬に幸あれ。全ての犬と関わる人間に命と関わることの責任を、そして幸あれ。
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