パキスタン インダス川 モヘンジョ=ダーロ
インダス川
世界四大文明のうち、地殻変動によって川の流路が変わり、そのため川の氾濫が頻発、紀元前1800年頃に滅亡したのがインダス文明であるとされる。
僕の印象なのだろうが、インダス文明は、何故か混乱とともに影が薄い。インド、東西パキスタン、バングラデシュといった国々が政変、分離、消滅、独立などの動きを見せるなかで教えられてきたせいもあるかもしれない。それでもモヘンジョ=ダロ、ハラッパーは駄洒落とともに覚えてきたなあ。
まず、インダス川を上流へさかのぼっていこう。これが河口だ。左上にパキスタンの港湾都市カラチが見える。海はアラビア海。右下のあたりはインドのカッチ大湿地。2022年6月7日。
河口は典型的なデルタを形成している。
水系をよく見るためのデータ処理を行うと次のようになる。
さて、北上開始。
すぐ東側にはタール砂漠が迫っているし、単なる荒れ地か砂漠じゃないのと思われるかもしれない。しかし、シンド州のここらはインダス平原の穀倉地帯。インダス川の恩恵を受けている。
灌漑用の用水路が張り巡らされて綿花、小麦などの生産地になっている。
見にくいけれど、モヘンジョ=ダロに到着。中央はシンド州北部、サッカルという町。
さらに北上すると、パンジャブ州にハラッパーがある。
モヘンジョ=ダロ
死者の丘という意味のモヘンジョ=ダロ。中央左に世界遺産の都市遺跡がある。ズームアップ。
中央に注目。
近くにモヘンジョ=ダロ飛行場。
参考衛星画像は2021年4月21日。遺跡は1.6キロ四方。
右が東丘、市街地。左が西丘,城塞。
東丘。労働者住宅がある、という。
右にストゥーパ,塔。左側に大浴場、穀物倉庫がある、とされる。
整然とした都市計画にもとづいて建設され、10メートル幅の道路の両側には住宅が並んでいた。水洗トイレ、下水道も備わっていたという。
サッカル空港
カラチ空港からサッカル空港まで飛行機。サッカルから遺跡までは車を利用するというルートがある。サッカルにはダムがある。拡大。
土地の湿り具合を見るためのデータ処理をやってみよう。
青い部分が水分を含んでいる。川、運河、用水路、農地など、水分の分布がわかると思う。
参考衛星画像は2021年1月20日。
カラチ空港
カラチはパキスタン最大の都市。1960年までは首都だった。
参考衛星画像は2021年2月8日。
ここもまた何か発掘されると人気がでてくるんだろう。しかし、積み重なった洪水の跡を掘り返すのは、これはもう大変なことではなかろうか。インダス川流域は今でもしばしば大洪水に見舞われている。
注記)
a.衛星画像は、欧州宇宙機関 ( European Space Agency : ESA ) が運用するEOブラウザからスクリーンショットしたものを使用しています。
b.参考衛星画像は、Esriが運用するWorld Imagery Waybackからスクリーンショットしたものを使用しています。
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