故郷へ             最愛なる息子と娘 愛すべき妻のもとへ 3 2021秋

妻と電話が繋がった
何から話せばいいのか…
薄っすらとしか覚えないが多分
謝罪の言葉だったと思う
子供達のこととはいえ妻は俺と話すのはきっと嫌だろうし、俺と同じく勇気のいることだと思ったから…

健全な夫婦じゃないよね…こんなのって…
互いに話すことが苦痛だなんて…
妻は俺との離婚を望んでる
俺は…
今の妻のことは怖くてしょうがない…
ライン1つ送るのだって勇気がいるくらい…
でも悪いのは俺の方
心の奥でまだ愛している

子供達の母親として家族として、そして妻として、やっぱり愛情をもってしまってるのだ

妻にとってそれは負担でしかないのに…
俺はまだ妻のことを愛している

子供達がいるから?
そうなのかもしれない
俺の頭の中にあるのは
付き合ってた頃の妻…
そしてなにより家族4人で過ごした母親の顔を持つ妻
この存在が消えないのだ

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