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自社に合ったシステムを構築できていますか?

大勢の兵を率いても、まるで小隊を指揮しているかのように整然としているのは、部隊の適切な編成の賜物である。(超訳 孫子の兵法 許成準)

1、『劉邦と韓信』のエピソード

劉邦と韓信が雑談の中で、「誰がどのくらいの兵を使いこなせるか、統率できるか」と将の人物評をしていました。そこで劉邦は「私は、どうか?」と韓信に質問をすると韓「せいぜい10万程度でしょう」と。劉「ではお前はどうじゃ?」

韓「私は、100万でも、多ければ多いほどうまくやれます」と答えたそうです。

劉「では何故、10万程度しか統率できない私に、お前は従っているのか?」

韓「陛下は【兵の将】としての力はありませんが、【将の将】としての力をお持ちです。私は仕えているのはその為です。」

2、大きい組織を運用できるシステムがあっても、実際に運用できる規模は【将】の器次第

上記のエピソードから解ることは、単純に大勢の兵を使いこなせるには人間として才能が必要であること。

それは、使いこなせる兵の規模を人物評の中で、大勢を率いることができるシステムがあれば、誰もが韓信と同じように「多ければ多いほど良い」使いこなせるとは言っていないところからも推察できます。

また、五事七計で、【将】と【法】を切り分けしていることもからも判断できると思います。

但し、【法】である大勢を率いることができるシステムがあれば、システムが無い時に比べたら、より多くの軍勢を率いることができることは間違えないと思います。

3、「成功しているシステム」を導入すれば、どの組織も同じように成果を得れるのか

このことが問題だと思います。実際には、前回書いた「織田信長と武田信玄」の話がありましたが、結局は、織田信長は弱兵である尾張兵で勝つ方法と武田信玄の騎馬兵で勝つ方法とでは、その兵の性質に合った戦術なのだと思います。

つまり、【兵の将】とは、「将自身」と「自軍の兵」に合った『システムを構築』し、その『システムを運用』ができる者、と定義できると思います。

将軍がやりたい戦の仕方と、兵の器質から選択できる戦い方の双方に合ったシステム。これを構築出来て、運用もできる人。それが【兵の将軍】。

4、針鼠の概念

ここまで話を展開してしまうと、結局は、ビジョナリーカンパニーの『針鼠の概念』になるのかなって思い至りました。情熱をもてるもの(会社の価値観)、経済的原動力(仕事の仕方)、世界一になれるもの(強み)の3つの円が重なる箇所に合ったシステムを構築するってことになるのだと思います。

三つの円_page-0001

コロナ禍によって、これからは「システム構築」に重心を移していく傾向になっていくと思います。将来をも見据えて自社に合った「システムを構築」していきたいものです。



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