蠍戌

趣味を生業にすることを諦めた元小説家志望者"兼"2ヶ月の病気休暇に…

蠍戌

趣味を生業にすることを諦めた元小説家志望者"兼"2ヶ月の病気休暇に逃げ込んだ経歴を持つ病み系底辺公務員。創作に関することや仕事にまつわること、それに付随する個人的な体験や思考、あるいはこれらとあまり関係のないことを、好き勝手かつ手前勝手に発信しています。

マガジン

  • 文化について思うこと

    サブカルチャーの傾向がやや強い。おかしいね。文学部なのにね。

  • 事件について思うこと

    たいてい三面記事がニュースソース。

  • 政治について思うこと

    選挙の当落予想だったり、政治家の(ほぼほぼろくでもない)言動についての感想だったり。

  • 僕=病み系公務員のこと

    復職は遂げたものの、病む要素がなくなったわけではない。 でも病まなくなったら、僕ではなくなる気もする。

最近の記事

創作の限界

 大竹しのぶが大阪市内で行われた舞台『太鼓たたいて笛ふいて』の取材会に出席したというニュースを目にした。  彼女の芝居は覚えているだけで二つ観ている。『マクベス』と『母・肝っ玉とその子供たち』。いずれも数十年前のことだが、当時から大女優と評されていたものだ。それは今も変わらず、あるいはますます円熟していて、当時も今もトップランカーとして活躍していることが窺える。  そして、その程度のことしかできない人なのだろうということが、その記事からは窺えた。  この知事は誰が言って誰が

    • 無期懲役になろう系犯罪者

       この見出しに思わずクリックして読み込んだ記事。  ということでその手紙の一部が紹介されているわけだが、いや、これすごいわ。  死刑になろう系犯罪者とは異なる具合に社会への憎悪が迸っているし、無期懲役になろう系犯罪者のロールモデルとみてよいだろう。  これ、誤字脱字の修正だけして、そのまま世に出すべきだわ。  ある種の感銘を受けた部分とその理由は次のような感じ。  文意どおりであるならば、今頃顔真っ赤にしているのは件の裁判長のほうだろう。地裁の判事になれる程度には登り詰

      • 芸能人VS一般人

         芸能界に疎く、ろくにSNSをやらない僕は、当事者2人のことも辛うじて顔と名前がわかる程度の認識しかしていない。好悪の感情もどちらにもなく、今後どちらがどうなろうとも興味も関心もない。  しかしながら、今回の問題はすでに当事者たちから離れてしまい、記事のタイトルのごとく芸能人と一般人の軋轢の様相を呈しているように思う。  ろくにSNSをやらない僕のこの件についてのニュースソースはネットの記事ぐらいである。  そこでは「芸能人の某がこう言った」とか「一般人のコメントでこんなの

        • 普通(普通とは言ってない)

          「フリーの女性アナウンサー(29)が男性の体臭についてSNSに投稿し、所属事務所から契約解消された問題」といえば通るらしい件。  この書きぶりを交えたとある記事で、とある漫画家が自身のSNSで言及していることを取り上げていた。  それによるとこの漫画家は、「普通の会社なら、これで社員を首にすることは不可能だと思うが」と言っているらしい。  有名税という概念が妥当か不当かはさておき、最近の有名人ないしそれを目指す人はとっても図々しいと思う。この漫画家のこの感慨も、それを良しと

        創作の限界

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        • 文化について思うこと
          10本
        • 事件について思うこと
          8本
        • 政治について思うこと
          10本
        • 僕=病み系公務員のこと
          2本

        記事

          結婚は一行のボオドレエルにも若かない人生の墓場

           芥川龍之介が嫌いだ。  その理由が「人生は一行のボオドレエルにも若かない」という言葉のせいだと言っても過言ではない。  ボードレールはフランスの著名な詩人である。芥川は、人間の一生は彼の詩のほんの一行にさえ及ばないと言っているわけだ。それだけ芸術は偉大なものだとでも言いたいのだろうし、それを理解できるあるいはそれを作る自分は偉大だとでも言いたいのかもしれない。本当に不愉快な言い分だ。 「芸術は人生のためにその価値があるのであり、芸術のための人生になど価値はない」  これが僕

          結婚は一行のボオドレエルにも若かない人生の墓場

          都知事選挙結果

           都議補選(品川区)については三連単が予想どおりだったわけだが、知事選の連単を外すとも思わなかった。  現職の三選よりよほど驚いているし、我ながら人のことも世の中のことも見る目がないのだなとげんなりもしている。  選挙がネットを駆使する時代になったというのはまあいいが、どうにも度し難いのは候補者の主義主張に金銭的対価が発生することだ。  これこそが、僕が候補者をネットで調べない一番の理由といってもいい。個人献金ならばいざ知らず、街頭でビラを配って金が入るわけじゃなし、演説を

          都知事選挙結果

          都知事選予想と都議会議員補選予想(品川区)および泡沫候補と卑小政党(政治団体を含む)に関する提案

           こんばんは、品川区民の蠍戌です。  本日は東京都知事選挙および都議会議員補欠選挙の投票日です。  あと数時間もすればわかることですが、品川区民歴ウン十年のわたくしが、僭越ながら順位予想をしてみたいと思います。  予想自体は昨日のうちに終えていましたし、こんなクソ記事で投票に影響が与えられることは万に一つもないでしょうが、あくまで公平を期して、投票終了となったばかりのこの時間に投稿します。 ※補欠選挙のほうは品川区だけです。 ➀都知事選予想・当選:小池 ・次点:蓮舫 ・寸

          都知事選予想と都議会議員補選予想(品川区)および泡沫候補と卑小政党(政治団体を含む)に関する提案

          鳥が落ちたり濁り水

           森永卓郎がYouTube上で、当該事故を「事件であった」と主張したという内容のネット記事を目にした。  実際にそのYouTubeを目にして再生回数を増やしてやる気はないので、この記事の内容が真正であるという前提でまずは一言。早く言え。  あの事故が起きてから40年近い歳月が過ぎており、当時の彼がここまでの論拠を得ていたかは定かでないが、そうだと確信した瞬間が今ではない以上、遅きに失したとしか言えない。  なぜそんな大事なことを、もっと早くに言わなかったのか。まあ保身だろう

          鳥が落ちたり濁り水

          男子厨房に入らずんば女子を得ず

           マニキュアをつけている女が嫌いだ。  これが僕の孤独を増進させてきた気さえする。  その理由はアンコンシャス・バイアスにも繋がりそう、あるいはそこから生じてきていそうなのだが、そんな爪じゃお前ロクに米も研げねえじゃねえかというところに行き着く。要は致命的に炊事に不向きだろうということ。実際料理しないんだろうなあこの人は、などと低く見積もることも度々あった。  いつからどうしてマニキュアなんていう文化が広まったのかは知らないが、「おふくろの味」なんていう言葉が根強い時代には

          男子厨房に入らずんば女子を得ず

          大嫌いな「推し」

          『推しの子』<『わしの子』 一ヶ月以上前の話だけど、絶賛サイバー攻撃中の某動画投稿サイトで『わしの子』という動画のサムネイル(※1)にバキュームされそうになった。  どうにか視聴を我慢できたのは、先に原作を見ておこうと思ったからだ。そうしないとこの動画を楽しめない予感がした。  つーかこの二次創作、タイトルがズル過ぎ反則卑怯極まりない。一文字変えただけでこの吸引力ったらないぜ。 (※1)アップロードするのは著作権的によろしくないと思うので(絶賛サイバー攻撃中では物理的にも

          大嫌いな「推し」

          イヌイヌ蠍戌子さん

          『ゆるキャン△』の最新刊が出ているのは知っていたが、それがアニメ3期に合わせてのキャンペーンだったんだなと知るのはその後だが、相変わらず楽しめた。アニメ3期と違ってキラッキラしていないのがいい。まじに盛るべきではなかったよ。アニメ3期もしっかり最後まで見届けたし多分繰り返し見るんだろうけどあのキラッキラは間違いなく作品のテイストを損ねておる。あの年代は下手に盛らなくても十分映えるんだよ。これは二次元に限らない。  いらん演出はさておきストーリーは本当にいい。随分長くやってるけ

          イヌイヌ蠍戌子さん

          人間をなめられるな

           令和6年6月8日。ニコニコ動画はお通夜状態。  大規模サーバー攻撃という死因など知る由もない朝早くに、僕も死体だけは確認していたわけである。  前々から行くとこやることがある日だったため、夜になっても蘇生していないと知ったところで実害もほとんどなく、今これを書いているわけだ。  なんか足んねえよなあ感はあれど、所詮は感レベルである。  どれだけプラットフォームが充実しても、動画自体が権利者削除されていたり、投稿者ごと彼岸に行ってしまったりしたケースは、山ほど目にしてきたも

          人間をなめられるな

          自殺に依って、変わる世の中。

          『セクシー田中さん』騒動ともいうべき一連については、その原作も知らず問題の二次創作も見ておらず、ろくすっぽSNSにも目を通していない僕は、原作者の死の報道によってはじめて認識したわけである。  そもそも漫画原作の実写なんて、ろくなものができたためしはない。原作フリークであればなおさら度し難い演出に鼻白むし、どれだけ実写オリジナル作品のクリエーターは劣化しているのかと鼻で笑いたくなる。  これほど興味はなかったものの、あるとき件の脚本家を調べてみたら、その役者時代と作る側に回っ

          自殺に依って、変わる世の中。

          (お命)頂かれ女子

           新宿のタワーマンションの敷地内で50代の男に20代の女が殺されたという事件。  一報を目にしたときからこの二人はどういう関係性だったのだろうかと気になったし、たぶんこういうことなんじゃねえかなと予想していたものだったが、おおむね当たっていた模様。  複数の記事の続報をまとめると、容疑者は被害者が以前経営していたガールズバーの客で、約2年前に被害者に対するストーカー規制法違反容疑で逮捕されていたといい、当日は「経営を応援するために出した1000万円以上の金を返してもらおうと

          (お命)頂かれ女子

          琴柏谷の思い出

           雑誌『相撲』は毎月発行されていて、夏場所前の号では力士のみならず親方、行司、呼出し、床山、若者頭、世話人といった裏方に至るまでの現役の人たちの顔写真や略歴を掲載した名鑑が付録になっている。  これを目当てにほぼその時期にしか雑誌も買っていない始末。そんな日々も何年ぐらいになろうか。四半世紀はいかないけれど、もうじきそれぐらいにはなるだろう。  そんな名鑑の十数年前。佐渡ヶ嶽部屋の一番下のほうに写るひとりの力士の姿に目を奪われた。とにかくハンサムな青年だった。歳を目にして目

          琴柏谷の思い出

          蠍戌 負けるな○○ これにあり

          ①長谷川櫂『小林一茶』  読んだこともない小林一茶を、なぜだか読んでみようと思った。俳句に興味などなく、小学校の授業の一環で詠まされたかどうかという程度の僕がである。  その程度の僕でも知っているだけの人であるせいか、掃いて捨てるほど関連本はある。『おらが春』なんて、ああなんか聞いたことあるぜって具合。その中で手に取ったのは長谷川櫂が批評した『小林一茶』(河出文庫)なる本。  こっちはまったく知らん人だがなかなか見識があり、面白い文章を書く。ことに「日本史の時代区分はいい

          蠍戌 負けるな○○ これにあり