羽生名人_2

羽生名人から学ぶ熟達の秘訣

11月の終わりにABLE主催で行われた「熟達者の脳はどこが優れているか?」というイベントに行ってきました。将棋の名人羽生善治さんと、熟達学習の大家エリクソン博士を招いた豪華なセミナー。あまりに多くの学びにあふれていたので備忘録代わりに記録。

■羽生さんの対戦の中で使い分けている三つのモード: 直感、読み、大局観。

1.「なんとなく」全体として、良い状態なのか悪い状態のかの情勢を掴む(直感)
2.正解がわからない五里霧中の中で、「方向性」を仮定し、ミスを最小限にしながら進む(読み)
3.勝ちそうなアウトプットを描く(大局観)

「読みは、良いか悪いか、駒が協力し合っているか、相手の駒との関係性をみる。」

「読みの力は、若いときの方があるが、一方では、明らかに無い手を捨てるということが重要。」

■盤面を再現するイメージ脳の鍛え方

9×9=81の盤面を全て再現するのはそんなに難しいことではない。細かい駒の組み合わせでモジュールに分解して覚えている。

■将棋と戦略性

「3手の読み。相手は必ず、最高に厳しい手で応酬してくるもの。

■将棋とイノベーション

「9割は、局面と、手の組み合わせで起こるイノベーション。1割くらいルールを変えるような破壊的なイノベーションが生まれる。」

「将棋の場合は、温故知新という面がある。旧い局面で何が起こっていたかから学ぶことはイノベーションのヒントに。」

「新たな手が思い付くのは大体対局の本番で思い付くことが多い。」

■機械との競争

「ディープラーニングのような、機械学習は、ものすごく活用できる一部の棋士が活用する一方で、大多数の棋士は機械が出してくる答えを妄信してしまうという二極化が起こるだろう。」

「機械やコンピューターによって、あんまり便利を享受しすぎないように、Googlemap等は使わないようにしている。」

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