江ノ島が見えてきた。俺の家も近い。〜湘南生活体験記〜
2月下旬にウィークリーマンションにて未来の湘南生活を夢見て、4泊5日の湘南生活体験に嫁と挑戦をしてみた。
住んだのは鵠沼海岸付近のウィークリーマンション。
終えてみて思うのは「やっぱり湘南暮らしは裏切らない!」ということだった。
通勤と買い物
今回は未来の湘南生活のリハーサルだったため、観光だけではなく日常生活をしっかり味わう事を大切にした。
まず都内通勤。
新宿経由の通勤だけど、藤沢から始発が出てる小田急線はすごく楽だなぁと思った。ただ、座れない場合は結構きついと思う…。
特に新宿から藤沢に帰る場合、新宿駅からの混み具合がとんでもなかった。
新宿のホームも長蛇の列だったが、運良く列の先頭を陣取ることができて、座ることが出来た。座っていても窮屈感を感じるほどすごい混んでいた。サッカーボールを人と人の間に挟んだら破裂するんじゃないかと思った。
座るには藤沢も新宿も駅に早めに着くようにして電車待ち列の先頭付近を確保するようにした方が確実。
次に買い物面。
今回は鵠沼海岸駅付近だったが、買い物をする場所が少ない感じがした。
近くのスーパーもちょっとお高めだった。
でも藤沢駅のダイアモンドビルはすごくいろんなものがあって面白かった。肉、魚、野菜とそれぞれの専門店が揃っていて「これぞローカル!」という感じで興奮した。室内もレトロな雰囲気でたまらなかった。
もっと滞在期間を伸ばせばダイアモンドビル以外も色々見つけられるんだろうけど、今回はここに心奪われた。
そして鎌倉駅近くの鎌倉市農協連即売所。ここも最高。小川糸さんの『ツバキ文具店』の舞台にもなってるし、小泉今日子主演のドラマ『最後から二番目の恋』にも出ていた。
とにかく鎌倉野菜が安くて美味しい。そして売っている方々がまた素敵。人の温かみを感じる市場だった。
久々のサーフィン
今回の生活の大きな目的は「サーフィンを再開」する事だった。ボードを持ってこようかと思ったけど運ぶのが面倒だったからレンタルにした。
久々の鵠沼でのサーフィン。その日は雪が降るほど寒い日だったけど、めちゃくちゃサーファーがいてびっくりした。
ちなみに嫁は円覚寺の写経に行って、鎌倉駅近くの鎌倉市農協連即売所で鎌倉野菜を買うとのこと。あまりの寒さに一瞬嫁についていこうかと思ったが、腹を決めてサーフィンを選択。
いつもはショートボードだけど、今回はファンボードを借りてみた。
海に入ったら海水の方がむしろ温かく、湯気も出ていた。
「ローカルの人多くて怖いなぁ…」と思いながら隙を見て波に乗る。
ボードに立って風を感じる。寒い。
でも海と一体となって波を滑るこの感覚、たまらない。
ただ波に流されるだけの波乗りだけど、とんでもなく気持ちが良い。
4時間ほどサーフィンしてショップの熱々のシャワーを浴びる。熱湯かと思うほど熱く感じたが、多分ここ10年間の中で1番気持ち良いシャワーだった。
久々のサーフィンはやっぱり期待を裏切らなかった。全身を使う運動にもなるし何より海と一体になれる。日頃の嫌な事なんて吹っ飛んでしまう。
何年振りか忘れるほど久々だったけど、この趣味を大切にしたいと改めて心に誓う体験だった。
とりあえず小さくなったウェットスーツを買い替えよう…。
思い出はいつの日も雨
「お前ら待っていたぞ!」と思わせんばかりの雨雲。僕らの滞在期間中、オール雨予想。
「あぁ今日はマンション着いたら海辺でビールで一杯やろうと...」なんて許されざるほどの雨が降っている。しかも激寒。もう靴の中が浸水してるしつま先が凍えるほど寒い。泣きそう。
ついにマンションに着いてホッと一息。安心したらトイレに行きたくなって入ってみるとなんだこの違和感は…。
「臭い」
絶対に前に住んでいたひとの小便が撒き散らしてある。そして床には変なシミが…。
夕飯の買い出しの時に消臭剤を買ったけど変化はあまり無く…。
これから4日間我慢しないといけないのかとかなりブルーな気持ち。
このままじゃまずい!と思い、思い切って海に行ってみたけどもう真っ暗で何も見えない海。帰って寝ようと思ったけど、海からのエネルギーを浴びてしまったからなのか全く眠れない…。どうしよう明日は仕事なのに…。
翌朝、寝不足の目をこすりながら出勤。なんだか気分が上がらない。ついには嫁も「もう帰りたい…」と言う始末…。
さらに追い討ちをかけるように満員電車で前に立っていたおじさんに暴言を吐かれてしまった。
「あれ、湘南に住んだら心も体もスッキリ幸せ!になるんじゃなかったのか?」そんな事を自問自答しながら一日を過ごして、暗い気持ちで鵠沼海岸駅で下車。
先に僕が家に着いて部屋を片していると、しばらくして嫁が帰ってきた。玄関で靴を脱いでいる嫁が突然一言。
「ねぇ、あたしあのトイレと向き合ってみる!」と大宣言。
突然どうした!?と思ったが、テキパキとトイレ掃除を始めた。床をかなりよく磨いたら、なんと臭いがかなり軽減したのだ!
完璧に臭いが消えたわけではないけど、確実に臭いが気にならなくなった。
なんだか分からないけど嫁が掃除している姿を見ていてすごく感動した。トイレ掃除で大袈裟な表現だけど、一生懸命より良く生きようと努力しているのを感じた。
自分の心次第でいい環境って作れるんだと思った。不都合が多い世界だけどその不都合を不都合と思うのは自分の心。
そして湘南の海や街並みは美しい。でも美しいと思うのも自分の心。
湘南生活は坂が多かったり交通が不便だったりと何かと不都合が多いと聞く。でもその不都合を楽しむのも自分だと思う。
今回の雨から始まった湘南生活はこれから夢を叶える上でも大切な事を教えてくれたと思う。
ご褒美の海とサザン
そんなこんなで何かと不都合が多い生活だったけど、最終日に見た海は最高だった。
シャンパンとポテチを買って、サザンを聴きながら鵠沼の海辺に座ってぼーっとサーファーと夕日に染まる海を眺めた。
「もう何もいらない」
心からそう思えた。
2時間位ぼーっと海を眺めていたけど何を考えていたかは覚えていない。というかこういう時って何を考えるのか分からない位ぼーっとする。
ただ、色々辛いことや嫌なことがあってもこの海があれば何もいらないなと思った。
湘南生活がまた一歩近づいた。
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