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文学フリマ香川まとめ

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7月28日(日)に行われた文学フリマ香川についての活動まとめです。 参加レポや販売作品、試し読みなどをまとめています。
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記事一覧

文学フリマ香川で買った本の感想(はるはる編)

『リドゥ』畔木鴎(@silver_hat1126)さん (サークル名:Selfish) 今よりも少し未来の日本。 電脳世界で戦うゲーム(ライトノベルを読んでいる方でしたらSAOに登場するフルダイブ的なゲームと言ったら伝わりやすいかもしれません)の才能に恵まれていた主人公は『電脳の麒麟児』と呼ばれ、小学生ラインキングでトップにまで登り詰めます。しかし、様々な理由で思うようにいかなくなり転落。その後、周囲の人たちの助けを借りながら再起し、もう一度同じ場所へ立とうと頑張るお話です

【小説】『夏の終わりの逃避行(エスケープ)』電子版の販売開始です!!

さしす文庫です! 9/8(日)に大阪府大阪市で行われた文学フリマ大阪12で新刊として販売した『夏の終わりの逃避行(エスケープ)』の電子版を販売開始しました! さしす文庫のBOOTHよりご購入いただけます。 8月の最期の週に始まった中学校の二学期。 人目のない橋の下で折り紙のカササギを燃やす少女――焔(ひかり)。 「ひかりと一緒に、悪い子になって?」 花火が見たいという焔の願いを叶えるために双子の兄である懐(なつ)は、大作戦と呼ぶには大それた、それでいて中学生とし

【小説】短編集『家に帰ると電気が止まっていたアンソロジー』電子版の販売開始です!!

さしす文庫です! 7/28(日)に香川県高松市で行われた文学フリマ香川で新刊として販売した『家に帰ると電気が止まっていたアンソロジー』電子版の販売を開始しました! さしす文庫のBOOTHよりご購入いただけます。 家に帰ると電気が止まっていた……!? そんなシチュエーションをテーマにメンバー3人がそれぞれ2作品ずつ作りました。 様々なジャンルの合計6作品を収録したアンソロジーです。 〈収録作品〉 『同情するなら電気をください』(陸離なぎ) 旅行から帰って来た妹を待ってい

【文学フリマ香川】さしす文庫出店うらばなし

さしす文庫のはるはるです。 改めてにはなりますが7月28日の文学フリマ香川はありがとうございました!!! 先日、文学フリマ香川のイベント参加レポは公開したのですが、そちらには載せなかった裏話的なものを今回の記事では書いていこうと思います。 その1 作品作りが難航したはるはる はるはるは、新刊『家に帰ると電気が止まっていたアンソロジー』に「三親等」と「海と月と狼と」で参加しています。 実は最初に予定していた2作品はプロットでボツになりました。 文フリ香川から1ヶ月が経ち

【イベントレポ】文学フリマ香川に出店したよ!

さしす文庫です。こんにちは。 今回は2024年7月28日(日)に開催された「文学フリマ香川」に出店者としてサークルで参加した感想や反省などをイベントレポート形式で書いていきます! さしす文庫が文学フリマに出店者として参加するのはこれが2度目です。 初参加した文学フリマ京都8なのですが……これは大惨敗でした。 京都のイベントレポートはこちらから そこからおよそ半年。 様々な点で反省や改善を重ねて臨んだ文学フリマ香川でした。 向かえた28日当日の朝。 さしす文庫(陸離なぎ、

文学フリマ香川で買った本の感想(陸離なぎ編)

魅せる小説素材集        しまや出版  デザインや装丁に関して圧倒的に引き出しが足りないので、こういうデザイン本などは積極的に摂取していきたいと思ってます。  さて、今回買った『魅せる小説素材集』ですが、本誌のページでやるにはちょっと勇気のいる装だなと感じました。たぶん、二次創作などのキャラクターのイメージに沿ったカラーや、作品テーマと合致するような内容ならありだと思います。  ただ、今後のさしす文庫の無料配布で想定しているフライヤー(チラシ的なやつ)でやる分に

文学フリマ香川『家に帰ると電気が止まっていたアンソロジー』紹介動画まとめ

7/28(日)に開催される文学フリマ香川にさしす文庫は参加します! そこで販売する『家に帰ると電気が止まっていたアンソロジー』の作品紹介ショート動画をYouTubeに投稿していますので、今回の記事はそのまとめです。(順次更新予定) WEBカタログはこちら↓ 試し読みはこちらから↓ さしす文庫's novels文芸サークル【さしす文庫】です。 booth→https://sasisubunko-shop.booth.pm/ ・メwww.pixiv.net

文学フリマ香川のお品書き

7/28(日)に行われる文学フリマ香川のお品書きが完成しました! さしす文庫は「え-23」にてお待ちしております。 WEBカタログはこちら↓ ・新刊と既刊を同時に購入していただくと¥1,000-になるキャンペーンも行っております。 ・無料配布する作品もございますので、ぜひお立ち寄りください!

【文学フリマ】文学フリマ香川1で頒布する作品の紹介3

7月28日(日)に香川県高松市、高松シンボルタワーで開催される文学フリマ香川1に出店します! そのときに頒布する作品をnoteで1作品ずつ紹介していこうと思います。今回はその3です。 WEBカタログも公開されておりますのでぜひご確認ください。 【無料配布】『花火』 「花火×初対面の人」というテーマで書いた短編小説です。 〈作品〉 『花火と花火と、』 はるはる(@77haru_haru) 孤独な高校生と小学生。ある冬の夜に出会った二人は花火をすることになる。おねロリガー

【文学フリマ】ササと少し不思議な夜 試し読み

文学フリマ香川で販売する短編集『家に帰ると電気が止まっていたアンソロジー』より「ササと少し不思議な夜」の試し読みです。  マンションのエレベーターを六階で降り、廊下を進んで右奥にある自宅のドアの鍵を開けた。日が暮れるまでには帰ると約束したのに遅くなってしまったことの言い訳を考えつつドアを開(ひら)く。すると、真っ暗な玄関から身長一二九・六センチ(これから成長予定。本人談)の少女、茶叉(ささ)が飛び出し、抱き着いてくる。  途端、共用部の廊下の明かりがプツンと消え、空間が暗闇

【文学フリマ】海と月と狼と 試し読み

文学フリマ香川で販売する短編集『家に帰ると電気が止まっていたアンソロジー』より「海と月と狼と」の試し読みです。  七月も半ばになると夕暮れ時(どき)でも、うだるような暑さは変わらない。 (……太陽光発電にも厳しい季節だなぁ)  仕事で訪れていた大学からの帰り道。周りに見える住宅やマンション、飲食店などありとあらゆる建物の屋上に設置されている銀色に光る太陽光発電のためのパネルを見て朝陽(あさひ)はそんなことを思う。  日差しが強く、日照時間も長くなる夏は太陽光発電には適

【文学フリマ】彼は思わぬ落とし穴に気づかず 試し読み

文学フリマ香川で販売する短編集『家に帰ると電気が止まっていたアンソロジー』より「彼は思わぬ落とし穴に気づかず」の試し読みです。  双子の月に照らされながら、僕は帰路についていた。  鬱蒼とした深緑の森の最奥。大して標高のない鉱山の手前にぽつんと建つ小さな家。この世界で様々な苦労をしてようやく手に入れた我が家は、王国の辺境、『魔の森』なんていう大層な名前で呼ばれているところにある。  国の辺境、森に住んでいる、なんていうとよくある追放話の始まりのようだけれど、僕はこの森に自

【文学フリマ】カズリとバニムの晩餐 試し読み

文学フリマ香川で販売する短編集『家に帰ると電気が止まっていたアンソロジー』より「カズリとバニムの晩餐」の試し読みです。  家に帰ると電気が止まっていた。  深く被っていたフードを取ると同時に、扉が自重でバタンと閉まった。  次いで暗闇から解放される為に照明のスイッチをカチッと押す。今朝はワンテンポほど遅れて電気が点いたというのに、今回は反応がない。  どこか梯子を外されたような感覚に、バニムは眉をひそめた。  何度かカチカチとしてみるがやはり明かりは点かない。  カチカ

【文学フリマ】三親等 試し読み

文学フリマ香川で販売する短編集『家に帰ると電気が止まっていたアンソロジー』より「三親等」の試し読みです。  真っ暗な玄関で六華(りっか)は、くすりとつい笑ってしまった。  この状況で無意識のうちに考えていたことがあまりにも可笑しかったからだ。  今日は夕方から大学時代の友人たちと居酒屋経由でカラオケへ行き、アパートには終電で帰って来た。そして玄関で電気のスイッチを押したのだが明かりが点かなかった。何度スイッチを押しても全く反応がない。一瞬、戸惑いと混乱に陥ったものの、どう