【連載小説】宇宙警察ドラスティック・ヘゲモニー㉙「氷上の剣」
平治ら一行は製造所に入った。
製造所から医務室へ抜けるつもりだった。
だが、製造所ないは霧がかったように白く、視界が霞むほどであった。
小麦の匂いが当たりに充満し、作業台や製造ラインには積雪のごとく小麦が降り積もっている。
「何だこりゃ、えらい散らかってるな」と垣が言った。
平治は根須と氷上を見た。
二人共激しく困惑した顔をしている。
「なんだこりゃ…いつの間に…」根須がつぶやく「さっきはこんな小麦粉だらけになってなかったぞ…まさか、待ち伏せか?」
根須はホルスター