見出し画像

【芸名】波田陽区

慣用句について調べていて、ふと波田陽区のことを思い出した。私の好きな芸名のひとつだ。

人名のようでもあり、地名のようでもあり、四文字熟語のようでもあり、漢詩のようでもある。

たわわに実った稲穂が、波のように揺れる故郷の田んぼを、秋の夕陽が黄金色のヴィネットのように照らし出しているのである。

知らないと絶対に分からない来歴もいい。「波田ベッケンバウアー」「波田ペレ」から、華やかさがないので「波田ニューヨーク」にし、もう新人ではなくなったので「ニュー」を取って、さらに漢字にして「波田陽区」にしたというのだ。

まるで「スーがスーッと消えてパーマンさ」みたいではないか。粋である。もはや若くはない肉体から、「ニュー」をニュ〜っと抜き取るだなんて、淫靡ですらある(何を言っているのか)。

反対に、残念な芸名第一位は、オ◯ン・オ◯ボーンてある。ゴメンナサイ。別に◯ジーのファンではないし、オジ◯ジのアンチでもないが、来歴など考えるまでもないし、元ネタが分かりまくりだし、情緒も余韻もありはしないからである(逆に「シャカ」とか「キングオブコメディ」は好きだ。あと、ダジャレも好きだ)。

ともあれ、いま波田陽区のことをこんなに考えているのは私くらいではないだろうか。自慢にはならないし、向こうも気味悪がるかもしれないが。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?