1999年春、那覇の街に人がいなくなったひととき。
「高校野球の思い出」といえば、1999年春のセンバツの沖縄尚学高校の優勝一択です。
私はこの年の春に沖縄の大学の研究生となり、東京から首里の街に引っ越しました。そしてある日の昼下がり、洗濯機をまだ買っていなかったのでコインランドリーに行って洗濯をしていました。そうしたら、ランドリーに入ってきたご婦人が「早く家に帰りなさい、沖縄尚学が優勝するわよ!」と教えてくれました。
首里に来て数日、まだ心は都民だった私は、引っ越しのばたばたもあって沖縄尚学が決勝まで進んだことすら知らない