とあるユーザーのダビマス調整案2

王座決定戦の回顧を書こうと思いつつ心の中の利根川先生が無限に締め切りを引き延ばしてくる今日この頃、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

10年後、20年後ということも
可能だろう・・・ということ・・・!

王座本戦は狙った戦略がうまくハマったこともあり、ダビマスのレース周りは最高や!と改めて認識しまして。やや燃え尽きつつも6周年BCの生産をそれなりに楽しくボチボチやっておったわけですが…

6年目夫婦のマンネリ感

周年のアプデで生産周りに何らかの改修があるかもとほんのり期待してたけど特に大きな変更はなく。今に始まった話じゃないんだけど、王座という特別な舞台の後で飽きが少し強めに来たと言いますか。素体合計274の天井が明確に見える中、根性のために因子厳選するのは性に合わず、才能選択で差別化しようにも新規の強才能をある程度は追いかける必要があるしで、ちょっと息苦しい感じが正直ありまして。6年も遊べてるだけで素晴らしいゲームってのは大前提なんですが。

素体で差をつけたい系男子

古くからのダビマサーは特に、記憶に残る他プレイヤー馬がいるのではないでしょうか。個人的にはスカルヘッズ、ワイエイプレミア、クジラジャック、シャトデュサービラ、あとはもちろんホノボノヒメとかでしょうか。共通して感じたのは「なんか知らんが自馬より圧倒的に強くて追いつく方法も検討がつかない」でした。圧倒的な能力差の前にひれ伏しつつも、未知への興奮がそこにはありました。

配合理論が解明され素体ではほとんど差がつかなくなってから(もう何年経つかも覚えていませんが)、先述の「この馬ツエ―」の感覚は薄くなっていき、どちらかと言えば「この人ツエ―」へと移っていったように思います。他馬のスペックはある程度数値で把握可能で、自馬とのスペック差がどのように生じ、またその差がさほど大きくないことも理論的に説明できる。そんな中でも戦略と才能選択で大きな差が生まれるのが大変に面白く、「ツエ―人」であることを目標にダビマスをここ数年遊んでいたものの、余白が減り新鮮味を失いつつある、そんなところでしょうか。

「この馬ツエ―」と「この人ツエ―」に優劣をつけるわけではなく、またこの2つは基本的に両立するものであり背反する要素だとは思っていません。ただ昔話おじさんとしては馬の個性がより際立っていた過去が懐かしく、願わくば今度は自分が圧倒的な素体差で蹂躙する側になりたい。何ならまた踏まれても構わない。いやむしろもっと強く踏んでくれ頼む!お願いだから!

調整案の概要

そんなこんなで思いついた調整案の概要が以下の通り。以前書いた調整案と同じく、スピスタ上限馬の価値を高めることが基本方針です。

・全ての配合で上限値を一律とする
・既存の配合要素は残しつつ、上限ではなく下限に影響する要素に変更する
・強跳ね時の値を下限~上限の値でブレるようにする

スピスタともに上限馬の出現確率は超レアになり、素体を追求する楽しみをもう一度。諸々の配合理論は上限値の出現確率を上昇させるが誰もが突出した最強馬を引ける可能性がある。次項よりは既存の配合理論に絡めて具体的に説明していきます。

ニトロと上限&下限値

現在の仕様では奇跡の配合における4x3クロスの内容によって器の形が決まり、その器を満たすのがニトロ(因子)というイメージだと思います。器の総容量は合計274で決まっており、最低限必要な速短長因子を確保しつつ後は根性に回すというのがトレンドという感じですね。

まずこの上限値を開放します。ここでは分かりやすくするために雑にスピスタとも上限値200とします。続いて跳ねた際の下限を仮に130とします。配合理論を加味しない素の状態で、強跳ね時の能力値はスピスタともに130~200の間で分布することになります。この際の能力値の出現確率は中央値165を最頻値としたいわゆる正規分布とし、下のグラフのように中央値から遠くなるほど出現確率は低くなります。

文系オジが適当に作成したグラフ

ここでニトロは下限値を底上げする要素として機能させます。仮に速因子20と短因子10でスピ―ド下限値+40としましょう。能力分布を170~200、中央値を185とした出現確率は下図のようになります。

文系オジの技術の限界を露呈したグラフ

確率合計が100%になっておらず上図はあくまでイメージですが、重要なのは下限が底上げされたことにより上限付近の出現確率が上昇したことです。ニトロが上限値そのものではなく出現確率に影響するこの仕様においては、目指す能力に合わせてニトロをどのように振り分けるかもプレイヤーの選択要素になるでしょう。当然多因子持ち種牡馬を揃えている方が確率的に有利ですが、持たざる者に最強馬が降臨する可能性も常にあるわけです。

また今回は仮に基礎下限値を130、上限値を200と設定しましたが、単純な足し算ではニトロで下限値+70を積み上げることは現実的に可能であり、その場合は上限値200が簡単に出てしまうことになります。+50以上は因子の換算レートを下げる、195以上はどれだけニトロを盛っても低確率でしか出ないといった調整が必要になるでしょう。

その他配合理論の扱い

■奇跡の配合
現環境の公式BCで上位を狙うのであれば奇跡の配合の成立は必須と言っていいでしょう。芝良馬場条件では特にスピード型が優位であるため、特定の奇跡4x3クロスを実現するための持ち物検査をプレイヤーに課し、配合構築の幅を狭めてしまっている、とも言えるような状況です。
本案において奇跡の配合はあくまでニトロによる下限値底上げを強化する程度に留め、例えば覇閃×瞬走でスピ下限値+10などスピスタの傾向を強める効果が好ましい。もしくはスピ上限が2上がる代わりにスタ上限が2下がるなど、完全上位互換的な理論ではなくトレードオフの要素を残すことを想定します。

■超完璧な配合
総合的な威力は奇跡よりやや弱いものの、スピスタ下限それぞれ+3など成立させて損はない的な丸い効果を想定。根性を盛るために奇跡より超完璧を選択するといったルートが生まれると面白いかも知れません。

■相性値
あくまで個人の見解ですが、現環境では相性値はスタミナの上限値のみに影響すると考えています。本案ではこれをスタミナの下限値に影響するに変えましょう。相性値36なら本来スタ下限130のところ126になるという風に、相性完璧が作りにくい異系種牡馬でも多少確率的に不利になる程度ですね。

■種牡馬毎の限界値の違い
現環境では種牡馬毎にスピ限界値の差はなく、一部種牡馬のみスタ上限値が低いため合計274に到達しないといった仕様になっている模様です。本案では種牡馬毎にスピスタそれぞれの下限値が配分されるように変更します。例えば基礎下限値130のところスピ型種牡馬ならスピ140スタ120、スタ種牡馬ならスピ120スタ140といった具合ですね。

■安定
安定B以上は産駒の能力が中央値AAとなり大絵馬の使いどころが難しくなるため、安定C以外に特にメリットがないのが現状かと思われます。本案では能力値195までは安定Aが確率的に有利、上限200を狙うなら安定Cという風に上限値付近の出現確率で差別化し、ここもプレイヤーの選択に委ねる要素とします。煮詰まってくると安定Cが有利ですが初期段階では安定Aが猛威を振るうのではないでしょうか。

実装後の世界 

当然の前提となりますが、上限値の開放はなされても具体的な上限値は運営から明かされることはありません。開放された新たな領域で、プレイヤーたちは手探りで鎬を削ることになるでしょう。種牡馬という課金要素、因子厳選というやり込み要素は高能力馬が誕生する確率の上昇に寄与しますが、上限値そのものは一律なのでリソースの乏しいライト層にも常にチャンスが存在することになります。全く無名の無課金プレイヤー馬が地力戦で突然無双し、奮起したやり込み勢が生産数の暴力でそれを超えていく、そんな光景が生まれるかもしれません。

産駒の能力判定は難化することが予想されます。どれだけスピードに寄せた配合を組んだとしても、スピ199スタ200のスタ型準最強馬が誕生する可能性は否定できません。中央値AAの配合で真壁予想を使いづらい状況に拍車をかけることにもなります。
そこで能力値に応じた新たな解析コメントが追加されます。解析コメントは現在地を探る手掛かりとなり、かつての「UMA」コメントのように多くのプレイヤー共通の大きな目標になるでしょう。プレイヤーの集合知によって徐々に謎が解き明かされていく過程をまた目撃できるかも知れません。真壁予想時でもある程度のラインまでコメントで能力を判別できるようにすれば真壁チケットの価値を保てるはずです。

最後に

ダビマス初期の「相性値の謎」は非常に良質で解明に時間を要し、各プレイヤーが持つ情報が均一化されるまでは多くの突出した名馬を輩出する要因となりました。一方、昨年実装された奇跡の配合とニトロ理論はリリース時にその大枠が運営によって明かされたこともあり、トップ層は早々にほぼ全容を把握し、謎は既にほとんど残っていないと言えると思います。

アップデートの度に次々と新たな謎が追加されれば新鮮で面白いのですが、工数的にも実現するのは無理でしょう。ダビマスで素体がインフレしてしまう最大の原因は「謎さえ解ければ容易に上限に到達できてしまう」ことにあると私は考えています。謎解きが終わった後でも深堀りする楽しみが残る、ずっとそんなゲームであって欲しいという想いでこのような文章をしたためる次第です。何度か言及しているようにダビマスのレース周りは歴代の競馬ゲームの中でも最高によくできており、素材として一級品です。ほんの少しのスパイスを加えれば今後も優勝争いが出来ると私は信じております。

それではまた、次回の記事(年内~10年後)でお会いしましょう。


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