3月12日

日々はだいたい、7時に家を出て、21時半まで働き、23時過ぎに家に着く。そういう感じだから、日々に特別なことなど、起きる可能性はとてつもなく低い。冷静に考えれば、家にいる時間は8時間ほど、そのうちに起きているのは3時間前後程度でしかない。

今日もただ働いた。不毛な会議や不毛な打ち合わせを繰り返した。誰も事前に資料を見ない会議のメンバーの一員になっていて、仕方ないから自分は事前に資料を見て、会議で発言をする。自分以外のメンバーの発言は多くはなく、一言も発しない人も数人いる。

仕事はできる人に集まるのだという。それは慰みのようにいつも定番の言葉として言われる。しかし、それは仕事はできない人には集まらない、ということになる。仕事が多いのと少ないの、どっちがいいのだろうか。

涼しい顔をして頑張っているよりも、その大変さを表情や声として発した方がその人の苦労が伝わる。自分の苦労を表出させるようが可視化される。それはそうだけどさ、アピールしたものがちなの?とも思う。

小袋成彬の1stアルバムには、なぜだか人の会話が合間に挟まっている。1曲目は、なぜ人は作品を生み出すのか、についての小袋成彬の知り合いの語りで始まる。

何曲めかで、小袋成彬の友人が仕事を辞めた話を歩きながら話す独言が流れる。彼は、消費する側ではなく、消費される側などだとある時思い、会社人生や恐らく一旦は資本主義から降りて、旅に出ている。今は、数百キロにも及ぶ徒歩での旅のさなかにいるのだと語られる。

自分が好きなものは、音源として取られた独言を聞くことなのだと気づく。恐らくこれは、自分が小学校のときに、テープレコーダーで自分の声や友人との会話を録音して聞く、という遊びが楽しかったことに起因している。そこにある、必要以上にインチメイトな、密やかな感じが好きだ。あるいは、行動をしながら息を切らせながら話す身体性が好きだ。

そんなことを思っていたのが今日の特別な出来事だった。

帰りの電車でKINDLE UNLIMITEDに入っていた桜沢エリカのマンガを読む。最近の作品のようで、何となく絵が下手な気がしたけど、楽しく1巻を読んだ。まだまだ続きがあるようなので、楽しみにしていきたい。

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