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ひとりで歩いて考えていたこと

歩いてたら動く背景

ふらつく小さな自転車

頭から足先まで支配された小学生

1駅ずつ深呼吸をするおじいさん

個人経営のどう見ても売れないパン屋

歩行者天国のど真ん中を通る観光客

働かない警備員


目に映るものすべてが私の背景



私の家族 私の友達 私の先生 私の学校 私の服 私の靴 私の体 私の心 私の意見



そうやって私以外の全人類、全生物も私と同じように自分中心の世界を作っていると思うとかなり怖くなる

当たり前のことなのに



私は私以外の人にとっての背景になる


見知らぬ街に

見知らぬ駅に

見知らぬ集団に

馴染んでしまう

溶け込んでしまう私


私の人生、私だけが中心だと思ってる


私の人生なんて私の空想かもしれない




私だけの空想

それでもこんなに楽しくて嬉しくて幸せで悲しくて儚くて苦しくて辛くて尊い



他の人にとって私が背景だとしても

本当は一緒にぼやけたくない

一瞬でも私にピントを合わせてほしい

だって私もこんなに一生懸命に生きてるんだよ

私と深く関わる人と全人類の数を比べたら

その可能性は四捨五入すれば0

だから切なくなる



背景だからサボれる

背景だから疲れない

背景だから利用される

背景だから引き立て役になる

背景だから悪役になる


背景だから、



私以外の世界では主役にはなれなかった


そのことを知るのは11歳

待ち合わせした友達がなかなか来なかったとき、


身をもって実感したのは17歳

自分の利益のためなら手段を選ばない人に出会い利用されたとき、


受け入れられたのは20歳

今、不意に。



あの子みたいになりたかった
あの人みたいに生きたかった


でも、あの子もあの人も

私の背景の 素敵で綺麗な部分 にすぎない



嫌なことも苦しいことも辛いことも悲しいことも理不尽なこともたくさん、たくさんあると思う


あの子の人生の主人公になったら、
あの人の人生の主役になったら、



私は耐えられなくなって私の理想のあの子やあの人とは違う人間になっちゃうんだろうな


結局、私は私以外にはなれない




でも、私のままでも私以下になることと私以上になることはできると思う

少しは抗えるよ 少しは変われるよ



急いでるのになんとなく憂鬱で

わざと電車に乗り遅れても

私次第では誰にもバレない


これは ラッキーかも、 ずるいけど


だけど、もし、


他の人の人生で

背景として素敵で綺麗だからって

少しでも私にピントが合えば



それは一番ラッキーなのかもね



私にとってはとっておきの文章たち


他の人からしたら

読みにくくて理解しにくくて痛いかも

でもそれくらいがいいんだ〜



スラスラ読んでほしくない

簡単に理解してほしくない


ここまで時間をかけて理解しようとしてくれた人だけに


有難う

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