日本テレビ「24時間テレビ」に思うこと

 今年も今週末に日本テレビ系列で24時間テレビが開催、放映されますが、個人的にはこのイベントはあまり良く思ってません。

 私個人としては昔は24時間テレビと言うチャリティー番組としては大変意義のある、かつ面白い番組と思っていました。1978年に番組が始まって毎年開催されていますが、1975年生まれの私にとって、記憶に残っているのが何時からなのかわからないくらい、夏と言えばこの長時間番組があるという認識でした。

 私の中の記憶では海外リポートが多くなってきてからなのかなと思います。この番組で映される内容は自分にとっては知らない世界の現状を知らされることになって、この飢えている子供たちを支援したい、小銭を貯めて募金会場に持って行きたいということも思い出して見ていたような気がします。

 番組リニューアルということで1992年にリニューアルされて、ここからステージでのゲストの歌披露やチャレンジ企画やチャリティーマラソンも開始されました。その年の放送は今までのマンネリ化が払拭されたと感じて面白かったです。

 このあと数年、この形式で継続しましたが、間寛平さんが3度目のマラソンの後、急に方向性が自分の中で変わったような感じがして。お涙頂戴の内容が多くなってきて、チャリティーとはかけ離れたような内容になってきて。次第に興味も削がれて見なくなってきた。

 たまに何時間か見てますが、最近はチャリティーに対する意義も全くなくなってきた。募金はついでにやっている。その募金は何のために集めているのか呼びかけていない。絆って何だろう。愛って何だろう。仲間って何だろう。家族って何だろう。そういう呼びかけはしても、募金を行うことに対して何も触れていない。

 初期のころは、募金に対して、こういう使い道で集めます。集まった募金はこういう風に役立ててます。お風呂カーを提供してます。福祉のために頑張ってます。海外の支援を行ってます。災害支援も行ってます。成果をもとにドキュメンタリーもレポートもしっかり作っていた。

 今は何にもしていません。ただ感動する話題だけ集めてのテレビ番組。泣かすだけのテレビ番組。で、募金を集めています。そういうので番組として大きな意義があるのか?

 批判する人の中には、チャリティー番組と言いながら、高いギャラを支払っているとか、製作費が異常に多いとか、芸能人風情がチャリティーなんて偽善過ぎるという声も聴かれます。個人的には高いギャラと製作費は確かにと思ってますが、チャリティーに対しては意義があると思って理解している。

 でも、チャリティーをしてるのに、番組本丸は別の内容をやっているというのはおかしいと思う。しかも今年は新型コロナウィルス感染拡大防止を考えると大きな番組制作を意識するのは更におかしいと思う。

 個人的には「日テレカラダWEEK」など、キャンペーンのように一定期間で展開するチャリティー活動なら良いと思ってますが、なんで24時間のテレビ放送にいまでもこだわっているのかが理解できない。

 この番組でテレビ局自体の収益を得ようと思ったらそれはあり得ない。あくまでもチャリティー。慈善事業ではないのか。もしかしたら、コロナ禍でもやりたいと判断しているという今年の放送でテレビ局の化けの皮がはがれそうな気がしています。

 ちょっと見直すというのも日テレさんは考えて欲しいな。初期のような意義がなかったらただのテレビ局感謝祭です。チャリティーの要素は消して、テレビ局のお祭りとして再スタートを切って欲しい。そう願ってます。

 ちなみに、番組では募金の成果をほとんど放送されていませんが、チャリティー委員会のホームページではしっかり報告はしていますので、そこはフォローさせて頂きます。(笑)

https://www.24hourtv.or.jp/