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第43回横溝正史ミステリ&ホラー大賞

 私ではなく、私が隠れファンをしている(あ、言っちゃった!)渡瀬水葉様の第43回横溝正史ミステリ&ホラー大賞応募作『探偵になるまでの二、三のこと』の宣伝です!一気読み必至の傑作ミステリーです。是非ご一読下さい。最終候補作の中から各賞が授与される他、カクヨム会員の投票を踏まえてカクヨム賞も授与されるそうです。投票したい!語彙が飛ぶんですが、すさまじい面白さですので読まないと損です、絶対。

 小学6年生の主人公・良真の父である三加茂重彦が失踪し、実は父は『聖なる大河の会』という団体が経営する『道場』の会長を務めており、団体の会員の大量殺人を犯した凶悪な殺人犯であることが報じられる。父は殺され、さらに、良真の母・さつきまでもが何者かに拉致されてしまう。残された良真は、誹謗中傷やエスカレートするいじめに苦しみながらも、たった一人で事件の真相に迫る決意をする……。
 ハードボイルドで骨太、徹頭徹尾リアリティ溢れる物語の骨組みに、父親は本当に最悪の殺人者なのかと悩み、苦しむ主人公の繊細で勇気に溢れた心理描写が瑞々しく描かれ、最初から最後まで目が離せません。さらに、これは一体どういう解決に向かうのかとハラハラしていたところに、まさかそう来たか!というクライマックスが秀逸。
 渡瀬様、時代物からファンタジー、ミステリーからホラーまでとオールラウンドに作品を生み出しておられる方ですが、どのジャンルも顎が外れるほどクオリティが高く、頭一つも二つも飛び抜けたセンスと面白さがあります。私が編集者だったら絶対掴まえて離さないでしょう。早くご著作を買いたいので出版して下さい出版社様、と真剣に思っています。冗談抜きです。是非ご覧になっていただけたら幸いです!


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