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ご挨拶と受賞作品のご紹介

 初めまして。笹目いく子と申します。時代小説を読むのも書くのも大好きで、ぽつぽつ公募などにも参加しております。どうぞよろしくお願いします。

 本年からアルファポリスにて小説を投稿しており、第8回歴史・時代小説大賞にて拙作二作品が大賞および特別賞に選出されました。

 大賞を受賞したのは『調べ、かき鳴らせ』という作品で、剣と三味線、恋と家族愛がテーマの長編時代小説です。謎の多い三味線弾きの浪人・久弥が、天賦の三味線の才能を秘めた少年を拾い、思いを寄せる娘や友人らと少年を育てていくが、やがて自身の生家の騒乱に巻き込まれていく…というお話です。

https://www.alphapolis.co.jp/novel/687191683/982627655

 また、同じく拙作『深川あやかし屋敷奇譚』が特別賞を受賞いたしました。

https://www.alphapolis.co.jp/novel/687191683/277629296

 こちらはライトタッチのお江戸あやかしミステリーです。連作短篇となっており、現在も不定期更新しております。いわく因縁つきのあやしげなモノを収集している怪異に目がない大店の次男坊・仙一郎と、彼に手を焼く女中のお凛が謎の解明に奔走します。

 二作を大賞・特別賞に選出していただき、本当に嬉しく思っております(2023年4月現在、二作共書籍化進行中です)。

 アルファポリスの歴史・時代小説大賞からは、筑前助広先生が『谷中の用心棒 萩尾大楽~阿芙蓉抜け荷始末~』を出版され、今年第11回日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろし新人賞受賞という快挙を成し遂げていらっしゃいます。もう私嬉しくてドキドキワクワクしてしまいまして、勝手に宣伝いたしております。私のように時代小説作家を志す人間にはとてつもなく励みになるニュースです。

 本が売れない、とりわけ歴史・時代小説は売れないと耳にしますが、歴史・時代小説の書き手や読み手は、従来の中高年からずいぶん裾野が広がっている印象があります。私は本格時代小説を書くのも力の抜けたライトなものを書くのも好きなんですが、読み手もそういった層が増えているのかもしれません。今後の歴史・時代小説大賞を通し、歴史・時代小説全体の活気が増すことを期待して止みません。 

 最後になりますが、プロフィールにあります通り、現在海外に在住しております。何の因果で海外で時代小説を書いているのかと時々我に返って思うのですが、海外生活が長いと反動のように日本文化が恋しくなるようです……。書籍や学術論文がオンラインで豊富に入手できるありがたい時代となったことには、感謝するばかりです。

 それでは、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

 笹目いく子

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