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これからの本屋と古本屋をはじめる人のためのスリップの技法を贈る読本

昨年、スマートニュース社内の会議室(17室!)に本棚を設置するにあたって読んだ本を並べてみた。思わぬ発見だったのは、本と読者がどう出会っていくかという本屋の課題が、アルゴリズムでどうコンテンツを届けていけるかというSmartNewsの課題に、違った角度から光を当てられるなと気づいたことだった。本屋がお客様に向けて行っているアナログな工夫のなかに、それをアルゴリズム化したらどういうことだろう? と考えさせられるヒントがあった。

特に『スリップの技法』はすごかった。F1、F2、M1、M2といった抽象度の高いマーケティング上のセグメントだと塗りつぶされてしまいがちな、お客様間の意外な共通点の事例がこれでもかと登場する。「こういうものは、こういう人しか読まないでしょ」といった安易な期待が裏切られて、一見なんの共通点もない若い女性とご老人が同じ本を求めたりする。でもそこには理由があって、なるほどとうなる。そういう発見をアルゴリズムで表現するとどうなるんだろうと、そんなことを考えさせられた。

そしてその後、会社内で『スリップの技法』の久禮さんを招いて勉強会をやった。霊感が降りてくるような素晴らしい内容。いつかどこかで書こう。



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