人を守るコンクリート

狩野川放水路を視察しました。
昭和33年の狩野川台風の後に整備された狩野川放水路。昨年の台風19号は当初、狩野川台風に匹敵する大きな台風と言われ、実際に湯ケ島雨量観測所では狩野川台風を超える778ミリを記録し、一時氾濫危険水位を越えました。にもかかわらず、一部の支流域で内水被害があったものの、狩野川放水路が効果を発揮し、狩野川本流での河川堤防の決壊や氾濫被害をありませんでした。
また、この放水路が無かったら、実際の水位は1.85m上昇し、越水や決壊が発生して、沿川市町では1万6千戸の家屋や鉄道や道路が浸水したと推計されてます。
まさに、61年前の教訓を基にした治水対策が生きて最悪の状況を防いだと言えます。
八ッ場ダムもそうですが、治水事業は莫大な予算が必要ですが、万が一の水害を防ぐことによって、何十倍もの経済損失を防ぐことができます。
「コンクリートから人へ」ではなく、「人を守るコンクリート」は必要です。
大変勉強になった視察でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?