#7 間違いや予測が外れたら修正するのが当然なのに、それをさせない雰囲気は好ましくない

また勢力が強い台風が九州に上陸していて,なんとも言えない
地球温暖化の影響もあるのかもしれないけれど,それだけの影響なんですかね?
なにか違う変化が地球に起きてたりしないのだろうか?
あ,陰謀論ではありません
陰謀論は迷惑でしかない

さて,SNSを見ていると,どうも勘違いをしている人が多いように感じます

「当初」考えていたことが「現在」では間違っていたことがわかり,「訂正」「修正」することを許さない人

いやいや,間違っていたことがわかったなら,「訂正」「修正」することは当たり前だろうよ,ということです

【「当初」考えていたことが「現在」では間違っていたことがわかる】というのはよくあることですよね

当然,「間違っていた」という事実はあるので,発信者は「訂正」「修正」するが必要というか,義務はあります
(注: 間違っていたことを認めずにそのまま突き進む人もいますが,それは往生際が悪いというか,信念のもとの行動だとしても適切な行動であるとは言えないと思います)


でも,最近は,「訂正」「修正」を許さない雰囲気が強くて,好ましくない
これだと建設的な議論が進まないような気がしてならないのですよね
いや,議論だけではなくて,発信者が適切な内容に「訂正」「修正」できないまま攻撃され続けるという現状もあると思います


今回のコロナ禍は大変顕著であるように感じます

①最初は未知のウィルスだった

→これまでにわかっているウィルスや感染者の症状等から「ウィルスについて(あくまでも)推察的に述べられる」: どんなウィルスかとか,今後社会がどうなっていくかとか

②徐々にウィルスの正体がわかってくる

→感染者の状態,遺伝子解析,世界的流行度,感染者の傾向など総合的な内容が徐々に明らかになってくる: もしかするとこういうウィルスかもしれない (断定はできない),こう対処すれば,こうできるかもしれない,など少し具体的な内容がわかってくる

③ウィルスの正体がおおよそわかってきた

→ウィルスの全貌の8-9割くらいわかってきて,予防策や感染者への治療法などがそれなりに確立されてきた: 予防対策をすれば社会的行動の多くが制限されなくても良いかもしれない,社会がウィルスの特徴に合わせて変化するなど

というような大まかなフェーズがあったと思うんです
私が大切だと思うのは,①や②で発信された情報が,フェーズが変わったときに,「誤っていたこと」「そうであったこと」「まだわからないこと」などにしっかりと整理され,訂正,修正が行われることだと思うのです

(あ,確かに,「発信者」に問題がある場合があって,それはまぁ残念ではあるのですが,しっかりと正していかなければならないと思います)

でもSNS界隈をウロウロしていると,「訂正」や「修正」させない雰囲気がもんもんと立ち上がっていて,挙句の果てに攻撃が始まるような現状が目の前に広がっていることがあります

学術の世界にいれば,Aという論文が発表されれば,それを検証するA1,A2,A3・・・のように多くの研究が実施され,支持する研究もあれば,不支持の研究も出てきます
紙面上でけんかもするでしょうが,喧嘩の方法は研究と論文です
学術の世界ではこういった基本的なルールが守られながら発展していくものだと思うんですよね

 (たまに,議論の場をSNSに持ち込んで盛大に燃え上がることもあるのでしょうが,それはまた違う話でしょう)

学術とSNSを同じ世界に見るつもりはありませんが,発信された情報が,時間経過とともに誤っていたことがわかり,それを適切に訂正,修正しようという人に対して「お前の情報は間違ってた」「間違った情報を発信してどうしてくれるんだ」「修正なんていらないから謝罪しろ」みたいな発言はちょっと違うと思うし,何も生まないし,ただただ暗い世界を広げるだけだと思うんです

発信される情報の中には,厳しく追求したほうが良いもののあるし,直ちに撤回して欲しいような内容も散見します
本当に誤った情報や人が傷つくような発言に対しては厳しい態度が必要と思います


ですが,なにかの物事を建設的,発展的に進めていくのであれば,適切な「訂正」「修正」は必要なことであることを多くの人が心に留めておく必要があると強く思います

もう少し,科学リテラシーを学べる教育改革をして欲しいなと切に思います

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