X蜜プロジェクト「いんぐれ巣」について

これはIngress & Wayfarer(その1) Advent Calendar 2023の記事になります。
12/1分はわたくしささけんが担当させていただきます。

https://adventar.org/calendars/8871

2023のミッションデー神戸併設の頒布会にて川島さんに「絶対に開発チームには思いつかない」と言わしめたX蜜プロジェクト「いんぐれ巣」。これでその名を知った方も多いと思います。そりゃ思いつかないでしょう、なんせ世界初?のゲーミング蜂蜜を生み出すことを目標にスタートしたプロジェクトなのです。

いちおうバックストーリー

 蜜蜂は様々な花から蜜を集め、それを乾燥濃縮して蜂蜜を作り上げる。この甘い蜂蜜は古来より人々を魅了してきた。この魅力はその甘さに由来するものであるが、はたしてそれが全てなのであろうか?
 人類の精神に感応すると言われるXM。蜂蜜の中には自然界から集められたXMが濃縮され存在しているのではないか?それが人々を魅了する要因のひとつなのではないだろうか、Dr.ささけんはそのように仮説を立てた。
 2023年4月、エージェント有志により蜜蜂を利用した濃縮XMの収集実験がスタートした。XMの利用研究であることを隠蔽するため、プロジェクト名は「いんぐれ巣」と可愛い名前をつけた。
 2023年8月、いんぐれ巣1号は蜂蜜の集約に成功し、13.4kgの蜂蜜を収穫した。その蜂蜜に含まれるXMは"TOAST"により分析が行われているところである。

始めた動機

 私ことささけんは、地元の養蜂同好会の「でんがはちみつ倶楽部」にて週末養蜂をしております。で、私が提唱しているのは「おいしい蜂蜜を作りながら、荒れ地を花に変えましょう」というものです。蜜蜂が生きていくためには花が必要です。既存環境の花々にも支えられていますが、喫緊の課題である農業人口の高齢化と農地の荒廃化により、耕作放棄地はそこら中にあります。ここを花畑に変えていくことで農地を維持し、次世代にバトンタッチできればと考えています。また、景観を向上させつつ養蜂の観光化による交流人口の拡大や、小中学生の教育などとメリットは様々です。私は養蜂がもっとカジュアルになり、沢山の花があちこちにあるようになればと考えています。ピクミンによる仮想的な花ではなく、リアルな花植えと蜂蜜という花のエキスを集めているのです。
 で、当クラブの武周ベースとよばれる場所は私の土地でして、そこでやっているのが「オーナー巣箱制度」です。これはこの場所を共用して使う形で誰でも週末養蜂にチャレンジできる制度です(注:市民農園みたいなもので、お世話などはちゃんと自分たちでやる必要があります)。この仕組みを使ってエージェントによる巣箱を置いて、世界初?のゲーミング蜂蜜作ってみようと思ったわけであります。

ささけん養蜂場の桜

スタート前

 いんぐれ巣は試験的な取り組みであるため、そこまで大きくは話を広げず、募集しました。そして、オンライン説明会を重ねた結果、なんと40名もの賛同をいただき、巣箱を2箱でスタートすることが決定しました。
 本来、オーナー巣箱についてはお世話をメンバーで行っていただく形ですが、いんぐれ巣は特別枠ということで私が代表してお世話するという形をとっています。

4月

 良いお天気の日、注文した巣箱が届き、レオンさん立ち会いの元、放蜂式を行いました。スタートはやや穏やか様子でしたが、すぐに元気いっぱいに飛んでいきました。巣板四枚でスタートしましたが、ぐんぐんと数を増やしていきました。

いんぐれ巣1号と2号
げんきだとはみ出す事もしばしば。

5月

 新女王が生まれ、分蜂する季節のスタートです。今年は巣箱がかなり増えたこともあり、まいどまいど分蜂捕獲作業に追われていました。本当は分蜂させないようにコントロールしなければいけないのですが、してたつもりでもちょいちょい発生してしまいました。いんぐれ巣はうまいことコントロールできていたのか、分蜂は発生しませんでした。
 また、いんぐれ巣メンバーもGWを利用して見に来たり、一般の方の見学が多いのもこの季節です。楽しいこと目白押しで忙しい季節でした。
そして、5月中旬にはすべての巣箱に継箱が設置され、ようやく本格的な蜂蜜採取にむけての動きがスタートしました。

NianticTシャツでテレビに出た
KIYOさんが遊びに来たよ
分蜂したミツバチ
わずか1日でこれだけの巣を作る
2階の部分(継箱)に蜂蜜を貯めます

6月

 蜂たちが受粉してくれた梅がたくさん実り、蜂蜜も安定してたまり始めました。そして、なによりありがたいのが、いんぐれ巣メンバーのいぐにさんとレオンさんが草刈りをてつだってくれる点です、おかげで蜂の管理に集中できます。マジ感謝です。
 この頃、他の巣箱で女王蜂が居なくなってしまう「無王群」と呼ばれる現象が発生。これは交尾飛行にでかけた女王蜂が事故などにより帰ってこない等により発生します。このままですと新しい蜂が生まれずにその群は全滅してしまいます。いんぐれ巣二号もこれが発生していました。王台があるため、これを見守ることとしました。

上田アノマリーの翌日に有給取ってお世話
順調ないんぐれ巣1号
ありがてぇ…

7月

大雨をなんとかしのぎ、梅雨があけるとともに夏がやってきました。暑さにまいりながらも、他の巣箱の採蜜が始まりました。

n回目の被弾
ミツバチの卵
2023初絞り
暑くなると日除けします
なんつー気温じゃ
暑くなると、ミツバチは水くみに来ます
人間も抜け出せません

8月

 いんぐれ巣2号に異変が。見守っていた王台から新しい女王が生まれたのですが、なんといきなり出て行ってしまった模様。直ぐそばの木の高いところに巣を作ってしまい、手も出せない状態に。はみだし2号の誕生です。そして2号はかなりスカスカな状態となってしまい、採蜜は期待できない状態となりました。
 そして皆様もご存知の通り、今年はめちゃくちゃ暑かった…もう作業になりません。そんな中でもいんぐれ巣1号の採蜜を行い、なんと13.4kgという大収穫となりました。

無理ぽ…
他の巣箱の採蜜
気温ヤバス。
KIYOさんからシールいただきました
いんぐれ巣1号採蜜 13.4kgの大収穫
はちみつカレーマジうまい。。。

9月

 小学生の巣箱の採蜜をおこない、学校のみんなで蜂蜜を味わい楽しいひとときを過ごしましたが、アノマリーの最中にダニ大発生との連絡が。精油あんまり効いてなかったみたいで…慌てて薬剤をいれるものの、ダニによる被害は大きなものでした。

学校巣箱の採蜜
アフパでのふるまい蜂蜜
ブライアンも食べた
川島さんにも味わってもらいました
アノマリーから帰ってくるとこちらもアノマリー
ダニめっちゃついてる…

10月

 ヘギイタダニ大繁殖の影響は大きく、いくつもの巣箱の蜂が数を減らしていました。また、これまでススメバチがあんまり出ませんでしたが、涼しくなってくるとめちゃくちゃ出てくるようになり、数を減らしたミツバチにさらなる試練が。

ファミ通の頒布会レポートにいんぐれ巣が載りました!
https://app.famitsu.com/20231006_2141080/

蜂のお陰でたくさん実りました
ダニ自体は薬剤で落とせても、ダニが媒介するバロア病が影響を引きずっていました
こら、蜜源を食うな
ジビエ天国やんけ
親方、スカイフィッシュが!
春に捕獲した分蜂群が逃去、なぜだ…

11月

冬を前にして、巣箱の数がどんどん減っていきました。ダニの影響は大きかったのだと実感。空になった巣箱を片付けながら、風景がどんどん寂しくなっていきます。いんぐれす2号も越冬を迎えることなく全滅してしまいました。

秋ですなぁ。
秋の蜜源
蜜蝋の採取
冬支度
2年目の巣箱が全滅。
最後まで女王蜂を守り続ける姿が切ない。
福井工大笠井研究室の協力により、越冬小屋兼IoT機器用の
電源&通信ステーションとなる小屋が完成間近

まとめ?

 色々ありすぎて全然まとめられてませんw 結果的にはいんぐれす1号はなんとか越冬開始できそうですが次の点検でどうなっているか…無事だろうか、いつも心配しています。こんな感じで次々と起こる問題に振り回されながらもなんとか走ってきた今シーズンでした。来年はもっとうまくやりたい。そう思いながらもまたバタバタするんだろうなぁ。だけれども、私は自然と一つ一つの命と共に過ごすこの暮らし方は嫌いじゃない。そしてささけん養蜂場が楽しい人達の交流の場となれるようこれからも頑張ってきたいなと思っています。
最後に、

一緒に甘い蜜吸いましょうや…

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